日本中枢の崩壊

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1610
レビュー : 233
  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062170741

作品紹介・あらすじ

福島原発メルトダウンは必然だった…政府閉鎖すら起こる2013年の悪夢とは!?家族の生命を守るため、全日本人必読の書。「日本の裏支配者が誰か教えよう」。経産省の現役幹部が実名で証言。

感想・レビュー・書評

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  • 現役経産省官僚の暴露本として売れてる本。民主党の失敗、官僚制の誤謬など。マスコミを始め批判の対象となりがちな官僚たちだけれど、本当に優秀で死ぬほど働いている若く熱い人も話に聞く限り多いように思う。仕組みから変えて、正しい方向にその優秀さと熱意が向くような形になってほしい。政治主導とはいえ、官僚は唯々諾々と従う、もしくは従っているように見せて裏で工作するようなことではなく、他の官僚もオープンに意見を世に問いかける著者のような姿勢がもっとあっていいのかな?と思う。

  • 訳がわからない原発問題について、何か分かるかいな、とジュンク堂で衝動買い。

    ま、衝動買いは失敗を恐れてはいけないので、仕方ないか。

    霞が関の官僚達と話をしていて強く感じるのは、彼らが内部事情の精通度についてものすごく執着していることである。

    もちろん、どこの組織にも「内輪の事情」はあり、内輪の事情の開陳は内部通であるという特権を与えるから、そういう欲求はどこの業界にもあろう。それにしても、霞が関の官僚のそれは尋常ではない。誰と誰が仲が良いとか、なんとかの話はこの部署とあの部門とにまず話を通して、とか、あの法案が通らなかったのは誰かれの横やりが、、、

    僕は、こういうのにほとんど全く興味がない。へええ、さいですか。で終わりである。官僚と交渉する際にも、こういう知識がなくても全然困らない。なにしろ、こっちは分かりませんといえば、鬼の首でもとったように、なんだイワタ、そんなことも知らないのか、実はなあ、と丁寧に教えてくれるからである。その優越に輝く目をみていると、彼らにとってこの内部事情通であるというアセットがいかに貴重なものであるか、察することができるのである。多分、人物評定や昇進にも、この能力が大きく作用しているのではないかと想像する。

    前置きが長くなったけど、本書はそういう内部事情を開陳する本だ。これまでにもしょっちゅうあった、日本の官僚と政治家がどうしてこんなにダメなのかを、延々とつづる恨み節だ。ただ、本質的な、構造的な問題は、そちらのほうが僕には興味があったのだけれども、やはり、よく分からない。案外、そういうのは内部にいる人自身、気づかないものだ。内田樹さんみたいに霞が関に(たぶん)はいったこともないような人のほうが、はるかにざっくりと正確に基本構造を理解する。

    とまあ、きびしめの書評になっちゃったけど、こういうルサンチマンを抱えたインサイダーがインサイダーをこき下ろすという「語り口」を僕があまり好まないせいかもしれない。医学部の曝露本とか書いたらずいぶん「ネタ」はたくさんあるので楽しかろうと思っていたけど、やっぱやめとこうかな。

  • 期待外れ。

    この方、都議には向いていない。

  • ベストセラーリストから読んでみました。
    現役の官僚が書いた告発的な内容。
    仙石氏に恫喝されたあの人、というのは、うっすら覚えがありました。

    政治主導が失敗した原因。
    日本が停滞したそもそもの原因とは。

    政治主導にするには、首相にブレインが必要。
    実行力のある集団でないと。
    小泉内閣の時にはそれがあったが、段々骨抜きになった。

    官僚が省益ばかり求めるようになってしまった。
    今のご時世でもここだけが、いまだに終身雇用と身分保障をひたすら守ろうとしている。
    理想に燃えて役人になったとしても、省にプラスになることをしなければ出世出来ない構造上、次第にそうなっていくと。
    天下りはいったんは省からは斡旋することが出来ないと決められたが、とんでもないやり方で骨抜きに。
    退職後ではなく在職中に一般の会社に何年か出向することが出来るようになったのだ。
    その間、給料はその会社が支払う。
    専門の分野の実際的なことに明るくなるため?といっても…
    さらに、退職後にその会社に再就職することも出来ると。
    えーっ…

    そんなことじゃないかとは前からうすうす思っていたけど、これほどとは…
    内側からの観察なので何しろ具体的で、しかも文章もわかりやすい。これもけっこう、珍しい。政治家はわざとわかりにくく語ったりするから。

    では、どうしたらいいのか?
    世論を高めていけば、しぶしぶ動かざるを得ない場合も出てくると。
    ……官僚って、しぶといからなあ…

    とりあえず、この人の著作は皆何か読んだほうがいいのでは。
    テレビなどでも発言していて有名なのだろうけど。
    これだけですべてとも言えないだろうから、反論はあり得るでしょうね。
    個別にはともかく、全体的なことは否定出来ないんじゃ…

    日本人は大人しすぎるかもねえ。
    勢いがある人がたまにいると、そっちにつられてしまうのも、危険はあると思うんだけど…

  • 政治家がリーダーシップを取って、成長戦略を描く必要がある。
    が、今の政官の仕組みが既得権益を守り、改革を妨げるため、改革の本丸として公務員改革を推し進めるべき。

    大まかすぎるが、こういう主張だ。

    それにしても与謝野さんのディスられかたがすごかった笑

  • 官僚の組織について知識が薄いため少し難解でした。古賀さんの日本を思う気持ちがひしひしと伝わり、折れない強い心には感心します。官僚の中にこのような人がいてくれて大変うれしく思うと同時にこういう人が多数派になってくることを期待します。

  • 自らの利益のみにとらわれず、本当に日本全体の事を考えている古賀氏には敬服する。

    経済的なことでは、増税をはなから思い浮かべる政治家は分かっていない、あらゆる措置を講じて、それでもだめなら増税・・・というなら納得すると言っている点は同意であるし、何より、官僚の天下りを根絶することについては大賛成である。

    ただし、強力な構造改革を進め、小泉構造改革下のような状態になることには、賛成しかねる。失業者が多い現状や、成長する経済のなかで、その恩恵を被れなかった人が多くいたことは周知の事実である。

    著者は、アメリカなど先進国とあらゆることについて比較しているが、北欧のシステムなども比較対照としてもよかったのではないか。

    もともと新自由主義を唱えている方なので、高福祉高負担の北欧は眼中にないのかもしれないが・・・。

    • oyasuzumeさん
      この方は、テレビでは「官僚批判」だけが注目されていて、「新自由主義」については取り上げられていないのが残念です。
      この方は、テレビでは「官僚批判」だけが注目されていて、「新自由主義」については取り上げられていないのが残念です。
      2011/08/29
  • この著者は現役経産省の幹部でありながら、「官僚批判」をおこなっており、TVでも結構露出が増えている。現役の幹部が同じ官僚を批判するのだから、テレビをみている視聴者はこの著者に親近感を抱くはずだ。だが、この著書を読んでいくと、あの小泉・竹中コンビの「構造改革」と同じ線上の新自由主義論者とわかってくる。富めるものがより富を増やすことができれば、その「恩恵」は下層に「滴りおちてくる」式の論である。小泉元総理は「郵政」を悪者にしたて支持を得て、新自由主義政策を行ってきたが、この著者は「官僚」批判で支持を得て、力を失いかけた新自由主義の復活を狙っている。

  • 確かにこの国の中枢は崩壊しているのだろう。
    著者の新自由主義的ないくつかの政策についは異論もあるが、多くについては、なるほどと思う。TPPと農業に関する政策(逆農地改革)や、ダメな企業に退場していただくこと、これらは新自由主義ということとは関係なく、早くそうすべきだと思う。この国の経済の大問題は生産性の低さなのだから、そういう企業、組織には退場してもらうしかないのである。それらの既得権益を守ろうとしていることにこそ問題がある、というのは著者の指摘通りだろう。

     政治家はもう、こんな議論をすることも、未来を描くこともできず、ただ権力闘争するのみか? その権力の正しい行使の仕方も知らずに・・・。

     著者も官僚としては終わったのだから、政治家にもなってはどうか。

  • 官僚による官僚批判かと思いきや、大企業や農業従事者など既得権益を守ることに汲々とし日本の国力を弱めている人達を糾弾する、憂国の書。
    「日本の大企業は自分たちの使い勝手の良いように、細部にまでこだわった仕様を要求する。、、、、国際間競争では知らず知らずのうちにハンデを負ってしまっているという実態がある。」というくだりは考えさせる。モノ作り偏重の弊害を官僚から聞いたのは初めて。

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著者プロフィール

1955年、長崎県生まれ。東京大学法学部を卒業後、通商産業省(現・経済産業省)に入省。産業再生機構執行役員、経済産業政策課長、中小企業庁経営支援部長などを歴任。2008年、国家公務員制度改革推進本部事務局審議官に就任し、急進的な改革を次々と提議。09年末に経済産業省大臣官房付とされるも、11年4月には日本ではじめて東京電力の破綻処理策を提起した。その後、退職勧奨を受け同年9月に辞職。著書・メルマガを通じ活発に提言を続けている。

「2017年 『国家の共謀』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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