呉越春秋 湖底の城 第二巻

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 135
感想 : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062170758

作品紹介・あらすじ

奸臣・費無極が、父と兄を処刑する前夜、伍子胥は、楚の都に潜入する。希望はあるのか。

感想・レビュー・書評

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  • 楚王が皇太子の婚約者を横取りし、皇太子が遠ざけられ、皇太子を支える伍子胥の父と兄が捕えられた。まるでヴェルディの「ドン・カルロ」のような展開。兄弟の別れの場面、兄・伍尚の善政を惜しむ民衆との別れの場面などが印象的。ドン・カルロとロドリーゴの友情の場面を思い出す。一方、第1巻で注目した桃永が従者と結ばれるとは!あれ!とややガッカリだったが…。父と兄の囚われの獄に忍び込む主従の活躍はワクワクする活劇の趣き。

  •  激動の二巻である。各々の過去が詳らかになる一方で、物語は死地へと向かう伍子胥ら主従を描いて閉じられている。なんというえげつない引き。
     やはり、こうして物語ると抜群に上手いお人だ。近作では歴史的な事象がむしろ足かせになって、物語としては淡白になりがちであったが(三国志や草原の風などがそうだ)、本作は掛け値なしに面白い。

     文句なしの星五つである。
     積んでいたのを少し後悔しているが、反面、こんな引きで待ちぼうけさせられるのも堪らないので、積んでいて良かったとも思う。さて、次を読むか。

  • 第二巻
    伍子胥の活躍が始まる、父と兄の救出向けて彼の支持者と共に活躍
    物語なので登場する人物の関連?謎が面白い

  • 話が一気に進み始めた。初めて読む時代の話なので、状況が理解できなかったが、登場人物達の背景が明確になり、それに併せて当時の状況も分かってきた。中国のどの時代小説からも感じられる事だが、賄賂がとても身近にある。慣習というような物なのかな?

    あらすじ
    新たな登場人物
    旻達 桃永を攫おうとして伍子胥に捕まる。 罪を許されて伍子胥の仲間となる。隠密行動が得意
    蘭京 呉のスパイ


    桃永の義父を襲撃した海賊達が再度やって来た。既に転居した後だったので皆無事だったが、桃永が狙われる。伍子胥は桃永を狙った賊を捕らえたが、人に操られていただけだったので、釈放した。呉と楚は水軍で戦い1勝1敗。将としては、呉軍の公子光が徳があることが分かる。楚王は公子建のために秦の公女を迎えるが費無極の甘言により自分の妻にしてしまう。さらに公子建を辺境の地に追いやる。公子建と共に伍子胥の父も移った。父は公子建に亡命を勧めるが、これを断った。またまた費無極の甘言で公子建が謀反を起こす準備をしていると信じた楚王に説明する為に伍子胥の父が都に行くが、捉えられてしまう。その後、公子建は宋へ亡命した。楚王は伍子胥とその兄を捉えようとするが、兄だけが捕まる。伍子胥は二人を救うため、仲間と共に都に向かい、獄を襲うが失敗する。その際、父より公子建を助けるように言われる。
    一方、樊了や四目の素性も分かってきた。彼等は楚に囚われた呉の要人を解放する約束を監視するために楚に来ていた。要人は約束どうり解放されるが、彼等は残って伍子胥を助けた。

  • 年に一冊か~危難を脱した楚連尹の当主・伍家は,海賊の元首領と思われる老人の協力を得ずに済んだが,永翁は小函と嫁と孫を伍子胥に預け,小屋に火を放って姿を眩ました。しかし依然として海賊と思われる者が住居跡をうろつき,薬売りの四目は屋敷を嗅ぎ廻る者がいると伝える。朱毛の視力は外出する伍子胥らを取り巻く8名の姿を捕らえ,捕吏によって山賊の一味は縛に付いた。海賊集団・黄鯨は蘭京から繋ぎをつけたのだと告白して,処刑したことにして釈放した。棠邑の対岸にある呉からは2万5千の軍勢が江水を上る姿を都に報せ,長岸で呉楚の闘いが始まったが,戦術を誤って楚は大敗する。和睦の証として呉の王族が密かに釈放されたが伍奢が動いたらしい。伍奢が仕える太子健には秦公女を迎えることになったが,使いは費無極であり公女の美貌に目を留めて平王が王妃として迎えることを画策し,子が生まれれば反りの合わない太子を廃嫡にすることを考えていた。間もなく王妃が懐胎すると,太子と伍奢は北方の汝水の上流域にある城父という都から950里(380km)の地に赴任を命じられ,棠邑の兄弟も亡命を考えざるを得ない立場に追い込まれる。果たして,父・伍奢は都へ呼び戻されたきり王宮から退出できず,兄弟が都へ来るならば父の命を助けると王命を受ける。太子は宋へ亡命し,兄・尚は楚王に仕える身であって断ることはできないが,子胥は王に仕える身ではない。抜け出して都に至り,父と兄を救出するために王宮侵入を単独で実行する積もりで皆に暇を出そうとするが,右祐・御佐・杞尚・徐兄弟・陽可・朱毛も行動を共にすると申し出,父の許で仕える家宰・樊了が呉の王位継承権を持っていた季札に救われた恩顧により,呉人として楚に潜伏していたのだった。嶽半・加賀・祭林という謎の人物に助けられ,子胥の友・申包胥の持つ家作を借り受けて,王宮内に忍び込み監獄を襲って父兄を救出しようとしたが果たせず,連尹家に関連する一家が族滅され,父兄が翌朝市場で処刑されると聞き戦力外の者を逃がし最後の突撃に備える~「小説現代」に20年7月~2月,4月~7月に掲載。3月は連載を落としたのか? 東日本大震災の影響? いよいよという所で終えて,あと5ヵ月待つのは辛い

  • 呉越の話みたいですね。伍子胥と范蠡(はんれい)との戦いになるんでしょうなぁ。宮城谷先生、三国志も書き終えてないのに大作に手を出して・・・。イラチ翁の小生は読書中に半年1年待てんので書き終えるのを待ちますわ。今は中古本を収集してWait。宮城谷先生!集中して三国志はよ終わって湖底の城に集中してぇな。三国志読みながら待ちます。

  • 伍子胥の物語第2巻。 父と兄を助けるために仲間と共に獄へ行くがやはり失敗に終わってしまう。 最後処刑場へ行くところで2巻終了。
    ああ誰かも書いていた通り次が速く読みたいね。テンポが非常に良いです。

  • 連載は毎月読んでますが、こういう展開にするんですね。
    確かに伍員の性格を考えるとそのまま太子建のもとへかけつけるのは違う気がする。

  • 僕の大好きな作家の一人。
    宮城谷昌光先生の待望の新刊。

    春秋時代の悲運の名将、伍子胥の物語の第二巻!

    伍子胥とその家臣たちのキャラクターが生きています。
    ダメダメ楚王と奸臣、費無極に陥れられた、父と兄。
    父と兄を救うため、伍子胥は楚の都へ潜入するのです。

    第二巻、いいところで終わってしまいます。。。
    早く第三巻読みたいよぅ。

    今後、舞台は呉にうつり、孫武とともに呉王闔閭を輔けてゆくのですね。
    呉越同舟、臥薪嘗胆。
    そんな四字熟語が生まれた時代へと。

    きゃ~楽しみ~~~~☆

  • 史記の伍子胥を主人公にした歴史大作である。
    復讐の鬼となる激しい性格を秘めた清々しい人物として描かれている。
    宮城谷昌光の描く男たちは皆男らしい清潔な好人物ばかりだ。

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著者プロフィール

宮城谷昌光

一九四五(昭和二十)年、愛知県蒲郡市に生まれる。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。九一(平成三)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞、九三年『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、二〇〇一年『子産』で吉川英治文学賞、〇四年菊池寛賞を受賞。他の著書に『奇貨居くべし』『劉邦』『三国志』『呉越春秋 湖底の城』『呉漢』『孔丘』など多数。

「2021年 『窓辺の風 宮城谷昌光 文学と半生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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