- Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062170772
感想・レビュー・書評
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《市図書館》
恥ずかしながらこの本を読むまで、模擬原爆の存在を知りませんでした。
自分の住んでいる県にも模擬原爆が落とされていたことにも、驚きを隠せません。
児童書ではありますが、模擬原爆を投下した理由などが、明確に書かれていて、子供の目線で物語が進むので読みやすく分かりやすかったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
多くの方が書かれているように、この本を読むまで「模擬原爆」のことを知らなかった。
大阪弁の主人公ヒロカもさっぱりしていて共感できる。
「知らないことは、こわいことだよ。だれかの言ってることが事実とちがっていても、そうなのかなあって信じてしまう。ぼくはそれがいやなんだ」
このたくみの言葉が一番心に残った。
「あのな…。いろんなことを知っていくと、結局だれが悪いのんかも、わからへんようになるな」
こうして多くの人が、自分で考えることをやめてしまうのだろう。
最近の世の中を見ていてもそう感じる日々。
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模擬原爆というものをご存じだろうか。
1945年8月頃,本物の原爆を落とす前後に,日本のあちこちで,ナガサキ型原爆とほぼ同じ大きさの爆弾の投下実験が行われていたという事実を。
本書は,ある小学校5年生の少女が,地元に残る戦争の傷跡や模擬原爆について考えていくことをとおして,戦争の愚かさを考えるようになっていくドラマ仕立ての内容となっている。単に,模擬原爆の解説書ではないところが,おもしろい。
「あのな…。いろんなことを知っていくと,結局だれが悪いのんかも,わからへんようになるな。」といとこのたくみに愚痴る主人公ヒロカ。
これまで,おそらく〈善悪〉でしか判断してこなかった少女の,この一言が,戦争の愚かさを物語っています。
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夏頃に新聞の書評で見つけてずっと読みたいと思っていた本。原子爆弾を落とす練習の為に全国各地に落とされた模擬原爆・パンプキン。丸い形とオレンジ色の着色からその名前がつけられたという。その模擬原爆の研究の為に東京からヒロカのいる大阪にやってきたたくみ。小学生ふたりの目線で語られるので盛り上がりには欠けるけど、模擬原爆というものがあったということを知るには重要な資料となる本だと思う。幅広い年齢の人に読んでほしい一冊。2012/044
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パンプキン爆弾は、長崎に落ちた原爆の模擬爆弾の別名です。ヒロカはそれがきっかけで、戦争を身近に考えるようになりました。「知らんより、知ったほうがええよ」とたくみの力を借りて自由研究で新聞を作ります。どんな新聞ができるでしょうか?
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嫌っていたいとこと自由研究を介して仲良くなった。
興味がないことを新聞にまとめてすごいなと思った。 -
今年の中学年の読書感想文課題図書。主人公と一緒に、パンプキンと呼ばれた模擬原爆、そして戦争について知り、考えることができる1冊。重いテーマを、軽いタッチで自分と重ねながら読める良書。
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戦争に興味のない、あるいは戦争に関する本を「怖い」と言って忌避する子でも、この本なら手に取ってくれるかな。
入口をひろげてくれる本だと思います。
知ろうとすること。自分で考えること。すごく大事!
「長崎ちゃんぽんのような世界」
わかりやすくてステキです。
個人的な希望ですが、「自由研究」ではなく「調べ学習」がよかったなぁ。 -
この本を読むまで、模擬原爆について知らなかった。重たすぎず、けれど軽くない、なにかを残してくれる本。気軽に手に取れる厚さ。