畦と銃

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 106
感想 : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062170840

作品紹介・あらすじ

"最強の農夫"、"樹上で叫ぶ少女"、"絆で結ばれた牧童たち"が、破壊された農地、山林、牧場を再生すべく蜂起する。怪童・真藤順丈が呼び醒ます、あまりにも力強く、心強い消滅の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 「宝島」の前哨戦的作品。ある山間の村の歴史を個人の立場から描いた、らしいけど、少し手法が粗削りな感がある。
    問わず語りな語り口が読みやすく躍動感も溢れるのだが、ウッドマンたちの会話が延々と続くところは閉口した。でも、これも宝島が出来上がるまでの試金石だと思うと許せます。

  • 文体が好みでなく、内容は良いと思うのだが読み進めるのが辛い。

  • 「日本の根幹を支える農業・林業・畜産を描く絆と再生の物語」
    などという帯文から堅苦しい内容を想像してたらとんでもない!
    中身はエンターテイメントに徹した、ロック魂炸裂のクライムノベル。
    離農を考える二十代後半の農夫・林野省の役人の若い女性・牧場の手伝いにくる小学生の視点でそれぞれ語られているのだが、一人称視点の文体が全く違い、引き出しの多さに驚かされる。私は特に「第二次間伐闘争」の女性支点の、ニュートラルでポエティックな文体が好みだった。

    キャラクターも立ちまくり!村中から頼りにされる最強の農夫(70目前)をはじめに、後家や古女房にモテまくりの色香匂い立たせる美青年、補聴器の上からヘッドホンを装備するその親友など、畔の区切りにおさまりきらない通称「あぜやぶり」と呼ばれる暴れん坊たちの活躍が痛快極まる。

    就農・離農など、田舎の農村が抱える問題を取り上げながら、けっして堅苦しくならずエンターテイメントに落とし込んだ手腕は見事。
    「(前略)百姓には百の業がある。その一つめが一揆だ」の演説はかっこよすぎる。
    それでいてミステリーというにはささやかな成り代わりの仕掛けも憎い演出。
    全編の共通項として「ミスリードによる人違い」が挙げられるのだが、ある人が帰還するエピローグでもそれは健在。餞別を見て初めて気付いた、自分は完全にだまされてしまった……。

    登場人物も一部共通しており、「拳銃と農夫」のキャラクターが後の話に思いがけぬ形で登場する演出もスマート。同じ村を舞台にしながら時間が進んでいくので、あの人がまさかこうなるとは!と驚く。西部劇のカウボーイを例に引くまでもなく、農業とハードボイルドは相性がいいのかもしれない。
    二話目の林業と共感覚を絡めた発想も面白いし、三話目は悪たれ牧童たちのジュブナイルな青春・成長小説で、皆テイストが違い飽きることなく一気読みできる。一番好きなキャラクターは惣。
    惚れたら一直線の血筋を感じさせる、親子の会話に痺れた。

  • 農業、林業、畜産。なぜか闘争、乱闘。
    よく分からない。

  •  方言丸出しの力強い言葉と、農業、林業、畜産という3つの第一次産業をテーマにした、ミナギという村を舞台にしたハードボイルド小説。
     最強の農夫を巡る争いが、一揆に発展する。離農と就農という問題をガツンと一発入れるような衝撃を与える、「拳銃と農夫」。
     「第二次間伐戦争」ではロックフェス会場を作るためにn伐採を進める中で起こる林業の縄張り問題。山を守るロマンと、伐採作業の緊迫感、山に対する感覚である「感取り」という概念が面白い。
     「ガウチョ防衛線」は、子供達が酪農場を襲撃してくる大人から守るという話。
     3つのストーリーが少しずつ繋がっていて、ミナギという村への輪郭を徐々に決めていく。さくさくと進む力強くも軽快な文体で読み易い。

  • ダ・ヴィンチ プラチナ本 2011年9月号

  • 農業、林業、畜産業を舞台にしたバイオレンスアクション小説。
    破天荒な話だけど、あまりやりすぎると興ざめな感じになるところを、自分の中の許容範囲内に収まっていたので非常に楽しく読めました。

  • 面白い設定。
    一昔前だったら、あってもおかしくない?

  • よくわからない。途中で投げた。

  • 方言は読みにくいけど作中に漂う雰囲気はかっこいい

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著者プロフィール

1977年東京都生まれ。2008年『地図男』で、第3回ダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞しデビュー。同年『庵堂三兄弟の聖職』で第15回日本ホラー小説大賞、『東京ヴァンパイア・ファイナンス』で第15回電撃小説大賞銀賞、『RANK』で第3回ポプラ社小説大賞特別賞をそれぞれ受賞。2018年に刊行した『宝島』で第9回山田風太郎賞、第160回直木三十五賞、第5回沖縄書店大賞を受賞。著書にはほかに『畦と銃』『墓頭』『しるしなきもの』『黄昏旅団』『夜の淵をひと廻り』『われらの世紀』などがある。


「2021年 『宝島(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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