よろずのことに気をつけよ

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 747
感想 : 171
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  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062171434

作品紹介・あらすじ

被害者は呪い殺されたのか!-謎が謎を呼ぶ、呪術ミステリーの快作。変死体のそばで見つかった「呪術符」の意味は?呪いと殺人の謎に文化人類学者が挑む!第57回江戸川乱歩賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 昆虫法医学シリーズで大ファンになった川瀬七緒さんの江戸川乱歩賞受賞作でありデビュー作の作品

    呪いです!呪術ミステリー!
    呪術専門の文化人類学者・仲澤の元にやって来た女性・砂倉真由。
    何者かに祖父を殺された彼女は縁の下から呪術符を見つけ、仲澤に協力を求めて来ます。

    呪い詳しくないけど、藁人形に五寸釘くらいしか知らないけど面白かった〜‹‹\(´ω` )/››
    ちょっとした手がかりを頼りに村から村へ。
    寂れた神社、無数の地蔵、祠…
    地味に繋がる50年前の何か…
    デビュー作なんで文章がちょっと読みにくかったり、
    くどいかなぁという表現もありましたが、最後まで一気に読ませる内容とラストは良かったです♪

    下村敦史「闇に香る嘘」を読んだ時、巻末に選考委員である作家さん達の選評があって、凄く辛辣で面白かったんですが…今作もありました〜♪

    内田康夫、京極夏彦、桐野夏生、今野敏、東野圭吾
    錚々たるメンバーです♪



    土瓶師匠の大好きな京極さんの選評載せますね〜

    「作品の根幹を成すだろう知見に対する無理解や誤謬が散見し、それは致命的なレベルにまで達していた…」厳しい笑
    京極先生からしたら大抵の人が致命的ですけど⁈
    でめ最後にちゃんと褒めてます笑
    「致命的な瑕疵を退けるだけの筆力と構成力を備え持っていた。表現力、構成力、キャラクター、題材、すべてが作品のために貢献している」

    京極先生…難しい漢字読めないって(꒪⌓︎꒪)


    • おびのりさん
      姑獲鳥読んでるんだけど、ストーリーに入る前の京極堂様の理屈っぽさよ。
      姑獲鳥読んでるんだけど、ストーリーに入る前の京極堂様の理屈っぽさよ。
      2023/06/30
    • みんみんさん
      鈍器本ですね笑
      腱鞘炎にならないように୧⃛(๑⃙⃘⁼̴̀꒳⁼̴́๑⃙⃘)୨⃛
      鈍器本ですね笑
      腱鞘炎にならないように୧⃛(๑⃙⃘⁼̴̀꒳⁼̴́๑⃙⃘)୨⃛
      2023/06/30
    • 土瓶さん
      慣れるとその理屈うんちく語りがくせになります^^
      「でた~」って感じで。
      慣れるとその理屈うんちく語りがくせになります^^
      「でた~」って感じで。
      2023/06/30
  • 呪いというキーワードに引っ張られ
    続きが気になり、一気読みでした。
    犯人が明らかになってみると、
    なるほどとは思うものの、
    ちょっと疑問点も出てきたり、
    物悲しさを感じたり。。
    他の作品も読んでみるつもりです。

  • 「呪術」を専門にする文化人類学者、仲澤大輔の元に、突然押しかけてきた少女、砂倉真由。
    彼女の祖父は何者かに惨殺されていた。
    砂倉家の縁の下から出てきた呪詛符。
    何かから逃げるように生活をしていた祖父の過去とは。

    会話のテンポが独特で読み始めはギクシャクしたけれど、話の展開が早いのでついつい読んでいる。
    日本古来の呪術。グロテスクな描写が多くて怯えつつ。
    祖父の謎を執拗に追う真由、彼女の過去と仲澤の罪悪感が微妙に混じり合う。
    専門分野に没頭するのは良いけど、無防備すぎる二人にこちらがどんどん焦ってくる。
    過疎化の進んだ山間の村。
    人形の石の群れが転がる橋の入口。
    雷鳴轟く曇天。
    霧雨でぬかるむ道。
    携帯電話の「圏外」表示。
    そして、二人の目の前に。

    久しぶりのこの空気を堪能。
    ジメっとした閉塞感。
    表に出てこない因習。
    全てがバタバタしている気もするけれど、面白かった。

  • よろずのことに気をつけよ
    そのタイトル通りの物々しさがずっと続き最後まで怖さを引きずりながら読んだ。
    呪い 怨念 儀式 そうせざるを得ないまでに掻き乱される残された者の憤り
    悔い改めそして懺悔 残された者の後悔

    川瀬さんは法医昆虫学捜査官シリーズで好きになってそれ以外も何冊か読んでいるけど、読んだ本すべてが面白い。

  • 第57回江戸川乱歩賞受賞作。
    コンセプトは嫌いじゃないんだけど、何故か、物語に入り込めず、ボリュームの割には終わり方も微妙。

  • ついさっき読了。江戸川乱歩賞、昔はかなり読んでいたのですが、近年受賞作はあまり読んでいなかったので、楽しみに期待しつつ本を開きました。確かに巻末選評通り、とても文章の読みやすい作家さんで、最初の呪いと殺人のインパクトといい、かなり次の展開が気になり、どんどん先が読みたくなりました。ただ、オチへと向かう後半の展開ですが、やや急ぎすぎ、唐突感アリ。ここから盛り上がらねばどうする?!というところで強引にまとまってしまったのがやや残念かと。復讐の動機や展開が、ありきたりすぎるのも残念さに拍車が…。ところどころちりばめられた不気味なガジェット(お札やタイトルにまつわる念仏、朽ち果てた地蔵や風車、鷹鉈等)は、想像力を掻き立て、本当に怖かったのですが、全体的にもっともっと陰惨な雰囲気が出ているとさらに好みだったかも…。(でも、これくらいだから、多くの読者さんに支持されるとも言える?)あとは、主人公の先生、もっと飄々としたキャラクターかと思っていたのですが、意外と(?)熱い男でしたね(笑)今後、ヒロインに振り回される事、間違いなしです。

  • 四日間家族がよかったので他の作品もと思い読んでみたら、呪術や昔の風習、自分の好きな分野てんこもりだった!
    なんだか終始薄気味悪くて怖かったけど、著者の文章かなり好きかも。
    呪いって今でもあるんだろうか?
    色々調べたくなる。

  • 江戸川乱歩賞受賞とか川瀬七緒さんとか因習とか呪術とか民俗学とか惹かれる要素てんこ盛り。

    凄まじい怨念が読んでるこちらにも乗り移りそうな程血生臭い描写でとても良かった。


    ところどころ真由の言葉がハリウッドの吹き替え的な所がちょっと面白かった。

  • 文化人類学がベースになっているということで、自分が専攻していた分野でもあって楽しく読めた。
    でも、やっぱり付け焼き刃の知識というか……物足りない。
    呪いと実際の殺人は、同一人物がやってはダメだと思う。
    呪いの深さや重さが薄れる。
    呪いが深ければ深いほど、リアルなものに繋がってはいけない。
    憎悪の深さが、実際に殺人を行ったことで白けるというか。
    今ひとつだな。

  • 2011年江戸川乱歩賞
    35歳、そこそこイケてるが金には縁のない民俗学者のもとに、祖父を殺された若い娘が相談にやってくる、なんだかガリレオ系?と思わせるオープニング。
    最初 もたもたするが、呪術関係の話がつながりはじめると調子がでてきて面白かった。
    ○○するときは よろずのことに気をつけよ ですね。

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著者プロフィール

1970年、福島県生まれ。文化服装学院服装科・デザイン専攻科卒。服飾デザイン会社に就職し、子供服のデザイナーに。デザインのかたわら2007年から小説の創作活動に入り、’11年、『よろずのことに気をつけよ』で第57回江戸川乱歩賞を受賞して作家デビュー。’21年に『ヴィンテージガール 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介』(本書)で第4回細谷正充賞を受賞し、’22年に同作が第75回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門の候補となった。また’23年に同シリーズの『クローゼットファイル』所収の「美しさの定義」が第76回日本推理作家協会賞短編部門の候補に。ロングセラーで大人気の「法医昆虫学捜査官」シリーズには、『147ヘルツの警鐘』(文庫化にあたり『法医昆虫学捜査官』に改題)から最新の『スワロウテイルの消失点』までの7作がある。ほかに『女學生奇譚』『賞金稼ぎスリーサム! 二重拘束のアリア』『うらんぼんの夜』『四日間家族』など。

「2023年 『ヴィンテージガール 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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