財務省が隠す650兆円の国民資産

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062172011

作品紹介・あらすじ

元財務相幹部による史上最大のスクープ。増税は不要、今すぐ使える300兆円を震災地と日本経済のために。

感想・レビュー・書評

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  • 読めば読むほど憤ってきた


    なんたる、財務省の思惑と裏支配の状況。
    決してマスコミでは聞けなかった話がこの本で知ることができた。
    そう言われてみれば、テレビニュースなどで報じてることといったら
    (財務省に)差し支えないむしろどうでもいいニュースばかりな気がする。
    そんなニュースにミスリードされて認識してしまっていた。

    政権交代して民主党が勝利した時も期待したりしていたが。
    それほど知識があるわけではなく財務省にとっては非常に使いやすいタイプの人たちだったらしい。

    消費税の増税増税というが、結局それは自分たちの私腹を肥やすための資産にする。
    天下りできる特殊法人をつくる。
    "特殊""特殊"と名前を付けるだけで実際何をしていることやら。

    (p142)企業であれば債務圧縮のために資産を売却するのが当然のことだ。しかし、
    なぜか日本では財政再建というと増税しか処方箋が出てこない。
    アホか?
    そんなやり方しかできないような政治を裏から操っている裏支配者財務省。

    (p286)老朽化したシステムによって、そのポテンシャルを発揮できずにいる。
    ~略~
    経済のグローバル化が急速に進むなかで、老朽化しているシステムにしがみついているうちに
    日本経済は勢いを失った。

    日本だけ取り残されているのか。
    民間の技術力はあるのかもしれないが、
    国の技術力は腐敗してるのか。
    この国だけ首相がころころ変わるし。

    いつかは来ると思うが、根本的に変えて欲しいものだ。

  • 数値を伴って、日本の財政を改善できる施策として明確に書かれていたのは、だいたい下記の項目です。

    ストック面から見込める資金(339兆円)
    ・現金・有価証券 111兆円
     →うち、政府所有株式の売却 20兆円
         →日本郵政
         →JT(日本たばこ産業) 2兆円
    ・貸付金の回収 155兆円
    ・出資金 58兆円
    ・労働保険特別会計の埋蔵金 5兆円
    ・国債整理基金特別会計 10兆円
    ・国立印刷局の土地売却 3700億円


    フロー面から見込める資金(12兆円/年)
    ・納税者番号の採用による税の捕捉 5兆円/年
    ・国家公務員の給与(6兆円の)2割減 1兆円/年
    ・地方公務員の給与(30兆円の)2割減 6兆円/年



  • mmsn01-

    【要約】


    【ノート】

  • 高橋洋一先生著

  • 高橋洋一の本は『日本経済の真相』に続き2冊目。
    だぶった情報もあり。

    こちらの本は、どちらかと言えば、官僚の悪だくみの仕組みを暴露。
    元官僚だからあながちウソではあるまい。

    筆者の日本復活への処方箋は引用しておこう。

  • よく国の借金は1000兆円あると言われるが実際には資産が650兆円あり、世界的に見ても金メダル級だという。


    ではなぜ1000兆円の借金があることばかりがクローズアップされるのか。



    それは消費税をアップさせて利権を獲得したい財務省に政治家もマスコミも国民も騙されているからだという。



    この本では、至るところで自らの保身に終始する財務省官僚と官僚の口車に乗せられる政治家について書かれている。


    日本の中枢にいる人たちが国民のためではなく、自分のことばかりを考えているのかと思うとなんだか悲しくなった。

    政治家も政治家で官僚の思うがままに操られているようでは失格だ。



    反面、特別会計に隠された埋蔵金はまだまだあることを指摘している点には日本の潜在力に若干の光明を見た。

    もちろん埋蔵金が埋蔵されっぱなしなのは問題だが、まともな政治が行われれば改善の余地はあると教えてくれた。




    残念なことに国民のためになるまっとうな人は政治の世界では邪魔者扱いされて、中枢からいなくなってしまう運命にあるらしい。

    まともな政治家が現れるのと日本が沈没するのどちらが早いのかと考えているとなんだかせつない気分になった。

  • で、誰に投票すりゃいいんだ、と。

  • この書は、元財務省職員で小泉・安倍内閣で改革に従事し、霞ヶ関埋蔵金を指摘した著者による増税不要論ですが、前回書評を書いた古賀茂明氏と同様、暴露本の感が否めず、日本経済の処方箋を総合的に提案しているようには到底見えない、「ウケ狙い」の批評本と言う評価が妥当です。

    まず、両書に共通するのが、既得権益保持と天下り先を確保に躍起になる官僚の批判を行政経験に基づき述べている点ですが、それぞれ主題から脱線しており、このために印象操作のために書かれている印象が拭えません。結果、本と著者の格を下げている気がします。

    政府の内情を知り、政策革新の知恵をお持ちなら、批評家としてこのようなジャーナリズム本を出すだけではなく、正々堂々と政策をぶって、地方・国政の場で議論をぶつけていただいた方が世のため人のためです。そうしないと、どの政策に一長一短があるといった論議から離れた、脱官僚主導といった中味を伴わない抽象的かつ形式的な批判に終わってしまいます。世の中をよくするために今何が必要なのか、それがどれくらい効果的なのか、冷静に示してどの政策を支持するか決めるプロセスが不可欠で、党が次期マニフェストに掲げる政策案を練って提案するとか、色々できそうなことはある気がします。
    (例えば、イギリスでは各党が次期総選挙に向けて、3~4年かけて次の政党マニフェストを作り込んでいくそうです。その過程で外部から提案を受け付けたり、有識者から意見を聴いたりするとか)

    その意味でも、本書で提言された、650兆円の政府資産を活用すると何がどうよくなるのか、デフレをやめてインフレ政策にするとどうして問題が解決するのか、など著者が言う7つの処方箋(以下参照)を実行するだけで、どうして「日本は必ず甦る」、とまで言えるのか、クドクドした批判や内実暴露をするよりも、もっとページを割いて定量的かつコンパクトにこの点の説明をして欲しかったです。

    【7つの処方箋】
    ① 600兆円を超える政府資産を「国民資産」に・・・特会整理、独法・特殊会社の廃止等、郵政・政策銀行改革
    ② 大胆な金融緩和・・・インフレ数値目標、マネーサプライの増大
    ③ 基幹税の時限減税・・・景気回復を先に
    ④ 税制改革の推進・・・歳入庁の創設、インボイス方式への移行
    ⑤ 公務員制度改革・・・内閣人事局の創設など政治主導スタイルの確立
    ⑥ 公務員給与・人員削減・・・2割削減の断行。国会議員も率先改革
    ⑦ 地方分権への移行・・・東北復興庁の創設など

  • 素晴らしい本です。増税の前にできることがたんまりありますね。名目GDP成長率4%のインフレターゲットは試すべきです。試したあとの結果をみてみたい。

  • 「日本は老朽化したシステムによってポテンシャルを発揮できないでいる。」この一文に集約されているような気がする。
     システムを憎んでひとを憎まずというスタンスで考えていけば、本書の支持者だけでなく、官僚をはじめとする、いわゆる既得権を握っている者の理解を少しでも得ることができるのではないかと思う。
     財務官僚を諸悪の根源として扱いたい気持ちはわかるが、こういった類の主張は、感情を極力排して、客観的事実に絞って主張を展開したほうが支持を得やすいだろう。

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著者プロフィール

1955年東京都生まれ。数量政策学者。嘉悦大学大学院ビジネス創造研究科教授、株式会社政策工房代表取締役会長。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。1980年に大蔵省(現・財務省)入省。大蔵省理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)、内閣参事官(首相官邸)などを歴任。小泉内閣・第1次安倍内閣ではブレーンとして活躍。2008年に退官。菅義偉内閣では内閣官房参与を務めた。『さらば財務省!』(講談社)で第17回山本七平賞を受賞。著書はほかに、『正しい「未来予測」のための武器になる数学アタマのつくり方』(マガジンハウス)、『高橋洋一式「デジタル仕事術」』(かや書房)、『国民のための経済と財政の基礎知識』(扶桑社)、『理系思考入門』(PHP研究所)、『国民はこうして騙される』『プーチンショック後の世界と日本』(徳間書店)など多数。YouTube「高橋洋一チャンネル」でも発信中。

「2023年 『日本の常識は、世界の非常識! これで景気回復、安全保障は取り戻せるのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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