- Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062172073
作品紹介・あらすじ
殺されても死なない死体が創った「中世」という時代。死体を中心に繁栄する都市。なぜセックスは「原罪」で「隣人」は嫌なやつなのか。愛と矛盾とドラマに満ちた時代を鮮やかに読み解く。
感想・レビュー・書評
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<世界史>の哲学 中世篇
(和書)2012年01月13日 20:33
大澤 真幸 講談社 2011年9月21日
柄谷行人さんの『哲学の起源』を参考にして、この本の内容を考えながら読み進めた。
特に参考にしたのが、キリスト教がプラトン・アリストテレスを導入していったということの必然性とそれによる無支配の否定ということを考えながら読んでいった。
面白い主題で、非常に興味を持って読んでいました。
このシリーズは見逃せない。これから注目していきたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
12/28 読了。
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筆者の知識の広さと深さに驚嘆した.西ヨーロッパの中世社会の二面性を詳細に考察している.教会と国王・領主との対立といった視点や,肉食や大食が罪悪視される時期と許容される時期が存在することを事例として取り上げての考察,さらにキリスト教の三位一体についても詳細に論じている.死体に対する考え方でキリスト教の特異性を述べているのに興味を持った.”重要な中世都市の中心には死体がある.その死体が人々を惹きつけ,人口を密集させ,派生的に,その都市に繁栄をもたらしていた.”
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キリスト教世界をより深く知るための必読の一冊
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イエスの死に焦点を絞った古代篇に続き、イエスの死体が都市を形成していく中世篇。レヴィナスから「悪童日記」まで引用して展開される突飛な論理は、さらにパズル的な面白さを増しています。
次々と謎を投げかけては、消化しきれなくてもさらに次の謎を投げかける、そのリズム感も好し。世界史でも哲学でもなく、なんというか「探偵!ナイトスクープ」的な面白さであります。 -
近代篇マダー??
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キリスト教の成り立ちと中世ヨーロッパの醸成を関連付けた考察。
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展示期間終了後の配架場所は、学士力支援図書コーナー(1F) 請求記号 209//O74