BANG! BANG! BANG!

  • 講談社
3.52
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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062173209

作品紹介・あらすじ

幼なじみのばんちゃんを失い、口も心も閉ざした俺。いつからか、クラスの"裏掲示板"に、そんな俺への悪意が投稿され始める。それは誰も守れず、信じなかった、俺への罰なのかもしれなかった-。まだ青い魂の喪失と再生を繊細に綴る、著者新境地。失ってからわかること、失わないとわからないもの。未成熟で不器用な心の揺れを描き出す表題作ほか、書き下ろし小説「トン骨とジュリアン」収録。

感想・レビュー・書評

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  • 『人間タワー』から気になっているため、図書館で朝比奈あすかさんの本を探して借りてくる。
    中学時代かぁ、こんなひねくれた子いたかもね。ストレートに感情表現するのはカッコ悪いというような雰囲気があるかもしれない、この年代。
    ばんちゃんのサイト、あたしも読んでみたい。
    外見とかにとらわれず内面をしっかり見抜けるようになりたいわ〜。
    その後の山丘さんの話とうまく繋がっていて良かった。
    しかし、こんなものわかりのいい妻には到底なれそうにない。こんな夫だと、すでに諦めの境地なのだろうか?

  • 後輩に勧められるまで知らない作家さんだったけど、面白かった!
    収録されていた2編を別物として読んでいたら、話がつながっていたことが分かったときはえらく興奮した。そういえば1編目の男の子の苗字が三沢で、2編目でミツハルという名前が出てきたとき、三沢光晴かよ!と笑ってしまったのだが、本当にそこがつながるなんて思いもしなかった(笑)

    一人の視点からはすべてを見ることはできない。三沢はおじいちゃんやばんちゃん、そして富士川の別の顔(=自分が思い込んでいたのとは違う面)を知って救われただろうか。いや、後悔したかもしれない。それでも知らないよりは良かったように思う。2編目で読者はひとつの真相と、梢とばんちゃんの別の顔も知る。他人の人格をこうだと決めつけることって本当にできないと思った。だから面白いのかな。難しいけど。

  • 「潮干狩りか、お墓参りか、
    どっちにする?」
    ー富士川

  • クラスメイトのばんちゃんこと、坂東が亡くなってから数ヵ月。
    頑なに孤独を貫き、教室で一言もしゃべらない俺・三沢に対し、いつからか、クラスの裏掲示板には“M沢”への悪口が連なるようになっていた。
    そんなある日、掲示板に突如、謎のメッセージが投稿される。。……
    一体、誰が?
    その日を境に、死んだばんちゃんと裏掲示板を巡る意外な事実が少しずつ明らかになってゆくのだが――。
    (アマゾンより引用)

    面白かった(*´∀`*)
    二作入ってて、何の関係もない話かと思ってたら繋がってた( ´ ▽ ` )ノ
    おじいちゃんがいい味出してたなぁ

  • BANG! BANG! BANG!…おせっかいでも孫を思う気持ちが強かったおじいちゃん。
    トン骨とジュリアン…評価はこの作品。切れ味のいいナイフを振り回して自分を守っていたつもりが、気がつくと自分自身を切っていたかのような怖さ。虚栄心は大切な存在を見失わせることになる。

  • 最近、ハマって読んでいる朝比奈あすか。

    どの本も読んでみたいと思える作家さん。おもしろいっっ。

    BANG!BANG!BANG!の方、書き込みしてたのがじいちゃんだったというあたり、いやいや、そりゃないな、、、とガクっときたけど。

    トン骨とジュリアンが、BANG!と繋がってると、気づかずに読んでいた。そっかーと思って、そっかーの部分がとてもよかった。

  • トン骨とジュリアンは良かった
    最後まで楽しめました

  • 朝比奈あすかさんが描いた友達をなくした中学時代の危うい少年の物語とその少年が惚れていた少女が大人になってまた危うい精神バランスで生きている生きているという同じ登場人物だがセンターに来る人間をかえ、時代をかえ描いた面白い試みでもって、柔らかい心を持った人の脆くもはかない人生の日々をうまく描き出している、この作者の本はまた読む事になるだろう。

  • こういう学生生活では無かったけれど、「掲示板」が懐かしくなりました。
    2011年発行で、当時25歳の主人公達…同年代だものね。

    桃花の決心が身に染みます。

    表紙はダイモンなのかしら??

  • こんなに暗い話だとは思わなかった。これの前に桜庭一樹の『ファミリーポートレイト』を読んでたので重い気持ちなままで読んでしまい鬱々としてしまった。ふたつめのお話は別物かと思ってたら、ひとつめと繋がってて、話がピーンと一本の糸になった。匿名って怖いね。今の子どもたちは凄く生き辛い世界に生きてるのかも。2012/093

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著者プロフィール

1976年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。2000年、ノンフィクション『光さす故郷へ』を刊行。06年、群像新人文学賞受賞作を表題作とした『憂鬱なハスビーン』で小説家としてデビュー。その他の著書に『彼女のしあわせ』『憧れの女の子』『不自由な絆』『あの子が欲しい』『自画像』『少女は花の肌をむく』『人生のピース』『さよなら獣』『人間タワー』など多数。

「2021年 『君たちは今が世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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