女神のタクト

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 419
レビュー : 93
  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062173223

作品紹介・あらすじ

どう見てもたよりない指揮者と、あまりに濃いメンバー。偶然、オルケストラ神戸に足を踏み入れた明菜だが、そこで封印していた「音楽」への思いを呼びさまされ-。笑いがいつしか感動になる、猪突猛進・情熱物語。

感想・レビュー・書評

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  • 人の縁って面白い。
    小説だから、いろんな伏線やら何やらでうまいことなるようにしているのはわかるけど、それでもやっぱり生きていると、この時のための今までだったのだと気づかされることが時々あるものだ。
    読み始め、乗りにくかったが、一度波に乗れたら、ぐぐっと引き込まれて一気に読んだ。
    「天城越え」とか、特に良かった。
    人って、いざっていう時どれだけ腹がくくれるか?っていうのはあると思う。
    腹がくくれる人が好きだし、自分自身、いつでも腹が括れるような覚悟をしていたいものだ。

  • 良かった良かった良かった~
    失意のマエストロと潰れかけ楽団の再起の話。
    これが、笑いと感動に満ちている。
    しかも、その笑いも「笑える」というレベルじゃない、とにかく面白い。
    P42では、本当に笑った。 おんもしろい。
    感動もドドーンと読み手に迫ってくる。
    何度も泣きそうになった。ちょっと泣いた。37のおっさんが”ちょっと”泣くというのは、これはこれで極めて稀な事。 でも自然にうるうると…。
    前作「盤上のアルファ」もすごく面白かったけど、今作は更にイイな。

  • お茶を飲みながらの休日読書に丁度良い。主人公の性格がいさぎよく読後感が爽やか。音楽界の話だが、書き手の知識が取材しただけのものにすぎないようでクラシックマニアにはススメられない。

  • これはおもしろかった!
    一癖も二癖もある登場人物達。でも愛すべき人たち。
    主人公女子に暴力で脅されて、いやいや弱小楽団の指揮をする羽目になる、気弱なんだけど天才的な指揮者をあの人に演じて欲しい。
    これ、絶対映像化されると思う。
    飛び抜けた集中力を発揮する人には変わった人が多い的な記述にうなずきまくり(笑)。

  • 『盤上のアルファ』でデビューした作者の2作目です。
    相変わらず関西のノリでテンポよく、楽しみながら読める作品でした。
    仕事と恋人を一気になくした女性が、放浪の旅の途中、ある老人と知り合い、弱小貧乏オーケストラを立て直す手伝いをすることになる話。
    キャラがそれぞれに立っていて、特に主人公の女性はまるでライトノベルや少年漫画に出てくる勝気な女の子のよう。
    主人公を取り巻く脇役たちもそれぞれに思わず感情移入してしまう、魅力的なキャラクターたちでした。
    作者が新聞記者なだけに、作中での新聞というメディアの使い方が印象的。
    演奏の描写もお見事でした。

  • 解雇されたての女性とひきこもり指揮者が経営ガタガタの楽団を立て直す話。
    ぶっとんだ展開ながら、主人公がグイグイ引っ張っていくのでテンポ良く読めた。周りの登場人物もそれぞれ良い味を出していて魅力的。
    演奏のシーンは、文字なのに実際に音が流れたように鳥肌が立った。
    読了後は楽器に触れてみたくなる、そんな1冊でした。

  • 失恋・失業中の主人公、明菜は神戸を旅行中に見知らね老人から「アルバイトをしないか?」と持ちかけられる。
    その仕事内容とは、ある指揮者をオーケストラに連れて来ること。

    最初のうちは「こんな都合の良い話があるか!?」と思いましたが、個性的なオケの団員たちや事務局員たちの楽しい会話に噴き出しながらサラサラと読み進めてしまいました。

    話の内容は、利益のあがらないオケが存続をかけて演奏会に挑む!という最近よく有りがちなストーリーなのですが(というか、現実にもよく聞く話ですが)ラストに近づくにつれ、登場人物たちに感情移入してしまい、ホロリと泣かされてしまいます。

    作者の塩田さんは現役の神戸新聞記者で、音楽担当だった際に毎週コンサートに行き、指揮者にインタビューをされていたとのこと。さすがによく取材されている上、読み易い文章です。

  • 「盤上のアルファ」に続くデビュー2作目。「盤上〜」を読んだ時は、面白い作家がデビューしたなとワクワクしながら読んだ。そして「女神のタクト」も期待通り面白かった。「盤上〜」より肩の力が抜けた感じで、相変わらずキャラもたっているし、関西弁での掛け合いもテンポが良い。
    ただ、抽象的な言い方だが、個人的にはハートにガツンとくるものがなかった。
    色々言いたいことはあるが、評論家ではないのでやめておく。次の作品も楽しませてくれることは間違いないのだから。

  • 主人公が強い。脇役が濃すぎる。
    すぐに話に入り込んでしまった。
    笑いあり、しんみりありで大満足。
    前作のキャラがちょこちょこ出てくるのも楽しかった。
    それにしてもYASUSHIの破壊力はすごい。
    次回作も期待してます!

  • 昔の作品もいろいろ読んでみようキャンペーン。
    音楽モノとしては、音楽描写がふわふわしていて物足りないけれど、引き出しがたくさんある作家さんなんだなぁ、という新鮮な気付き。
    2019/7/8読了

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著者プロフィール

塩田武士(しおた たけし)
1979年兵庫県生まれ。関西学院大学社会学部卒。新聞社勤務中の2010年『盤上のアルファ』で第5回小説現代長編新人賞を受賞し、デビュー。2016年『罪の声』にて、第7回山田風太郎賞受賞、「週刊文春」ミステリーベスト10 2016国内部門で第1位となる。2019年『歪んだ波紋』で第40回吉川英治文学新人賞を受賞。他の著書に、『女神のタクト』『ともにがんばりましょう』『崩壊』『盤上に散る』『雪の香り』『氷の仮面』『拳に聞け!』『騙し絵の牙』がある。『罪の声』の映画化が2020年公開決定し、小栗旬・星野源の共演が決まっている。

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