児童文学キッチン お菓子と味わう、おいしいブックガイド

  • 講談社
3.63
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本棚登録 : 199
レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062173568

作品紹介・あらすじ

小林深雪&福田里香が贈る、読んで楽しい、作っておいしい、エッセー&レシピ。『ムーミン』『青い鳥』『赤毛のアン』『銀河鉄道の夜』…あの名作が、お菓子とともによみがえる。

感想・レビュー・書評

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  • 誰もが知っている有名な児童文学と、そこに登場するお菓子のレシピ本。
    豊富なカラー写真とエッセイが魅力たっぷりで、可愛くてキッチュな一冊となっている。
    当然ながら作品中に詳しいレシピなどは無い。
    すべて福田里香さんの自由な発想で作りあげたモノで、しかも新作。
    原作ファンの方の心をくすぐるお菓子がもう、いっぱい。
    レシピそのものは本の後半部分にモノクロでまとめて記載されている。
    さて、表紙のお菓子は何のお話だと思います?
    答えはこのレビューの一番下。早く知りたい方は猛ダッシュで下へ↓↓↓

    扱われた児童文学は全23作品。
    「クマのプーさん」 「若草物語」 「長くつ下のピッピ」 「チョコレート工場の秘密」 「赤毛のアン」 「あしながおじさん」 「らいおんみどりの日ようび」 「ムーミン谷の冬」 「モモ」 「星の王子さま」 「青い鳥」 「トムは真夜中の庭で」 「飛ぶ教室」 「銀河鉄道の夜」 「鏡の国のアリス」 「クローディアの秘密」 「エルマーのぼうけん」 「長い長いお医者さんの話」 「ねこに未来はない」 「窓ぎわのトットちゃん」 「賢者の贈り物」 「誰も知らない小さな国」
    「泣いちゃいそうだよ」・・これは小林美雪さんの作品。

    「ああー!読んだ読んだ!」という声が聞こえそう。
    そしてもうひとつ。「え?あの話にお菓子なんて出てきたっけ?」という声。
    そう、お菓子なんて出てこない話でも、作中のイメージで作っているのですよ。

    エッセイもとても良い。さすが小林美雪さん。
    作品のガイドでありながら、それにまつわる思い出や作品への思いも語っている。
    更にリスペクトを込めて印象的な場面を抜き出してある。これがいい。
    何度読んでもそのたびに心弾む箇所があり、お話のイメージが鮮やかに立ち上って
    あまりにも懐かしかったり、時に涙までにじんできたり。
    そんなわけで、なかなかお菓子作りのモチベーションがあがらない・笑
    巻末のあとがきにはおふたりのガールズトークが載っていて、ここもまた楽しいのだ。

    例えば長田弘さんの「ねこに未来はない」の章では、こんな言葉が載せてある。
    『どんなねこにも愉しいねこの友だちがいるように、どんなねこ好きにも
    愉しいねこ好きの友だちともいうべき友だちがきっといるものです』
    ああ、まさにその通り。
    そしてここのレシピは粘土細工みたいなねこ型のパン。
    これ、やりましたよ、私も。猫友さんたちとの猫猫お茶会で。

    作品とお菓子と、どちらにも思い出がいっぱいあふれ出てくる。
    残念ながら甘党だったはずの友は皆、バリバリの辛党に変貌してしまった・笑
    ちょうど10日が敬愛する石井桃子さんの生誕記念日。
    クマのプーさんのレシピである、はちみつ入りケーキを焼いてみたいのだが・・
    自分で全部食べちゃおう。。。ふふ。

    ところで表紙は「青い鳥」。見たまんまなので簡単でしたね。

  • 探しものをしていて出版を偶然知った本。開けば、児童文学を手掛ける小林さんが、お菓子研究家・福田里香さんの『まんがキッチン』にインスパイアされた企画ということで、『まんがキッチン』がとても楽しかったのもあり、さっそく手に取った。

    『くまのプーさん』や『若草物語』、『赤毛のアン』といった海外のクラシック児童文学をメインに、作品とそこに登場するお菓子を紹介した本。実はこういった児童文学をまったくワープしてしまっていて(その理由がまったくわからない)、登場人物しか知らない作品ばかりなので、作品紹介はとても面白かった。お菓子のレシピが明確に出てくる作品はほとんどないので、伝統的な当時のお菓子や、その作品そのものをイメージした福田さんのお菓子も、粋すぎない可愛いビジュアルでとても素敵。おさびし山のかき氷は、ビジュアルも中に仕掛けられたお味もあわせて、これからの季節に食べられたらとても嬉しい。

    小ぶりの版型で、しかも全編を通じてルビがていねいに振られており、大人はもちろん、児童文学をリアルに楽しんで読んでいる、小学校半ばくらいの子どもさんにも楽々読める設計。でも、だからといって、すべてが子ども向けにゆるく構成されているわけではなくて、小林さん自身が「子供は、大人が『子供用』と考えるような文章がいちばん嫌いだと思います。それは、敏感にわかるのです。(18ページ)」とおっしゃるように、子どもにこびない、要所要所のピシリとした文章が素敵。長田弘などがさりげなくはさまれた作品のセレクトにも、子どもの中の「小さな大人」へのレスペクトを感じる。

    今さら読書人生の欠けたピースを埋めたいとは思わないけれども、カニグズバーグ『クローディアの秘密』は、小学校の半ばくらいに読めたら楽しかったろうな、と惜しい気がした。

    • niwatokoさん
      おもしろそうですねー。ほしくなりました。
      「クローディアの秘密」、わたしも子どものころには読んでなくて、大人になってから、大貫妙子さんの「...
      おもしろそうですねー。ほしくなりました。
      「クローディアの秘密」、わたしも子どものころには読んでなくて、大人になってから、大貫妙子さんの「メトロポリタン美術館」がこの本をモチーフにしていると知って読んだんですけど、ほんとに、小学生のころ読んでいたらよかったなーとすごく思いました。
      2013/05/20
    • Pipo@ひねもす縁側さん
      ブックガイドとしても、レシピ本としても素敵な本でした。niwatokoさんならお好きじゃないかな?と思います。

      『メトロポリタン』は、...
      ブックガイドとしても、レシピ本としても素敵な本でした。niwatokoさんならお好きじゃないかな?と思います。

      『メトロポリタン』は、やっぱり『クローディア』がモチーフだったんですね。あらすじを読んで、あまりにもぴったり合うので、「ひょっとして?」とは思っていたのですが。

      自分の読む分野がいつ固まってきたのかはよくわからないのですが、知らずにスルーしてきた本ってたくさんあるなあ・・・と、こういう本を読むといつも思います。
      2013/05/20
  • 子どもの頃、登場するお菓子やお料理に憧れたことはありませんか。あのお菓子やお料理を再現してくれただけでもうれしいのに(しかもレシピ付き)、作品の紹介文がまた良いのです。愛情の香りに包まれて、もういちど読みたくなってしました。

  • 本の紹介も素敵で好きな本がたくさん載ってて嬉しかった!登場するお菓子のレシピも全部おいしそう!

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      女の子に本を読むきっかけを与える本?(逆?本好きの子にキッチンに立つ切っ掛け?)
      女の子に本を読むきっかけを与える本?(逆?本好きの子にキッチンに立つ切っ掛け?)
      2014/04/09
  • 本を持っているだけで女子力が上がりそうな本ですよね。中身はそこまで可愛すぎることもなく、後ろのほうにそれぞれの絵本や本の中に出てきた料理の仕方がこと詳しく書かれています。『ムーミン谷の冬』の料理が出てきて私が作り方を知りたい思っていたジュースの作り方と思いきや、違うくて、家に帰って開いた瞬間にがっかりしました・・・・・・

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「『ムーミン谷の冬』の料理」
      って何だったかなぁ、、、急に読みたくなった(しかし、押入れの奥の奥だから、多分取り出せず読めない)
      他に、どん...
      「『ムーミン谷の冬』の料理」
      って何だったかなぁ、、、急に読みたくなった(しかし、押入れの奥の奥だから、多分取り出せず読めない)
      他に、どんな話が取り上げられているか、気になる。。。
      2012/07/11
  • 甘い話を読みたくなった。
    児童文学のこと、そこにでてくるお菓子の再現がされていること、どちらもステキだった。児童文学、いまさらな感じもするけど、いま読んだらまたおもしろそうだな。お菓子の作れる人だったら、こういう楽しみもあるんだろうな。

  • 昔、小林先生の本を集めていたのと、可愛らしい表紙と物語にまつわるお菓子の本というのが大好きで、手に取りました。

    各児童小説の軽い紹介と、物語への思い入れなど。
    有名児童小説は、小林先生のいる青い鳥文庫から出版されたものの紹介が多め。
    大人になってから、また違った視点で物語を読める楽しさを教えてくれて、うろ覚えやまだ未読の児童文学に手を出したくなります。

    レシピ部分は白黒で字が小さく、構成も少し見づらいので、カラーでもう少し見やすいと良かった。
    美味しそうではあるものの、レシピ本としては、実用よりも鑑賞用…?

  • 読んだ事のない本が多数あって是非読んでみたいと思いました。お菓子はどれも可愛くてそうそうこんな感じ!という感じでした。

  • なんでこんなに美味しそうなんだろう・・・
    児童文学に登場する食べ物、お菓子の魅力に惹かれます。すてきな1冊。

  • 朝の連続ドラマの題材にもなっている『赤毛のアン』を始め『若草物語』や『星の王子様』など時代を超えて愛され続ける作品はたくさんあります。この本では名作の見どころをその物語に登場する食べ物のレシピとともに紹介します。子ども時代に読み逃してしまった人も、あらためて作品を手にとるきっかけになるのでは。

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著者プロフィール

3月10日生まれ。魚座のA型。埼玉県出身。武蔵野美術大学卒業。青い鳥文庫、YA! ENTERTAINMENT(いずれも講談社)などに著書があり、10代の少女の人気を集める。エッセー集『児童文学キッチン』、童話『白鳥の湖』のほか漫画原作も多数手がけ、『キッチンのお姫さま』(「なかよし」掲載)で、第30回講談社漫画賞を受賞。

「2020年 『作家になりたい!(8) ことわざは恋に効く?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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