- Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062173773
感想・レビュー・書評
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ぐいぐいと引き込まれる文章に逆らわずにあっという間に読み終えました。
ずっと読みたかったシリーズ1作目。やっと読みました。
御子柴礼司を全面的に肯定できる訳ではないところも、次作への期待とワイルド感が合わさり、2作目を読むのを楽しみにさせます。
それにしても、「こうなると最初の死体遺棄はばれるんじゃないんだろうか?」という疑問が。。。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
御子柴礼司シリーズ第1弾
少年時に猟奇殺人事件を犯し「死体配達人」の異名をとった園部信一郎が、御子柴礼司と名を変え、悪徳弁護士となり、数々の逆転勝訴を勝ち取るシリーズ。
ある運動公園で、一人の男の他殺体が発見された。
男は、シャツとトランクス、そして腕時計だけを身につけていた。
その腕時計から、フリーランスの記者・加賀谷竜次である事が判明した。
加賀谷は、保険金殺人事件を追っていたらしい。
その事件とは、
製材所を経営していた、東條彰一が事故に遭い、人工呼吸器を装着されていたが、容体急変して、死亡した。
人口呼吸器には、故意に装置を遮断した形跡があり、彰一には、高額の保険金が掛かっていた事から、妻の美津子が、逮捕された事件だ。
その弁護を、国選弁護士として、御子柴礼司が、引き受けた。
世論の反発も大きく、縋るものは、藁一本とてない状況で、御子柴は、全くの孤立無援、徒手空拳であった。
だが、御子柴には、この事件を受けなければならない理由があった。
偶然、御子柴の過去を知った、埼玉県警捜査一課の渡瀬と古手川和也は、加賀谷が追っていたのは、御子柴だと気がつき、執拗に、御子柴を追い詰めていく。
お決まりの大どんでん返し。
読み応えがあり、一気に読んだ。 -
いきなり「死体」という言葉から始まる、1ページ目の生々しい描写に
2段落目で早くもギブアップしそうになる心を叱咤激励して読み進める私。
「死体配達人」として世間を騒がせた御子柴の心を解いた
ベートーヴェンのピアノソナタ『熱情』に沿って
前半の殺人事件の部分は第一楽章の冒頭のように重々しく始まり
中盤の医療少年院での人生を変える出会いの部分は
第二楽章の穏やかな変奏のように丁寧に描かれ、
息詰まるような法廷シーンとどんでん返しの終盤は
旋律が奔流のように加速する第三楽章そのままに波乱の展開を見せる、
その構成に唸らされます。
でも。。。
この事件での脳性麻痺の少年幹也とその母の関係性が
『おやすみラフマニノフ』の初音と祖父、という図式とあまりにも似ている上に
これから先、人間をどうやって信じていったらいいの?
と呟いてしまうほどの、なんともいえぬ後味の悪さ。
御子柴の贖罪の方法も、なんだか上滑りで、「結局はお金なの?」と思ってしまって。
そういう形で償うのなら、いじめの加害者少年を汚い手を使って無罪にすることで
無駄な反感をかって、その母親を復讐の鬼にし、新たな犯罪者を生むというような
そんな仕事のしかたをしちゃだめでしょう?!
と、思わず問いかけたくなる。
中山七里さんとは相性がいいのか悪いのか、
なぜか必ず犯人が序盤でわかってしまったり
心に響き渡るような音楽描写は大好きなのに
ラストではいつも後味の悪さにどーんと落ち込んだりで
追いかけたいけどちょっと戸惑ってしまう作家さんだなぁと思う、今日この頃。 -
読みやすかった。続編も読むと思う。
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裁判のやり取りが実際に傍聴している感覚で面白かった。
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谷原章介氏がテレビで紹介していたので読みました。ちょっと読み進めるのに時間がかかってしまったのですが(この手の物語はすぐ疲れて休憩を挟んでしまう…集中が続かなくなってしまったんだなぁ)シリーズ物という事なので続編も手に取りたい。ザラリとした嫌な感覚が常につきまとうが、主人公に惹きつけられました。
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図書館本。再読。
弁護士 御子柴礼司シリーズの1作目。
シリーズの新作を読みたくて、それならばと再読。
結末は覚えていたものの、内容はうろ覚え。するすると読めて面白かったです。 -
事件の部分よりも、主人公のストーリーに引き込まれました。ベートーヴェンの熱情はかっこいい。
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2回目。
御子柴シリーズ面白い。 -
5作目を先に読んでから。次から順番通りに読むぞ。