推定有罪

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 93
感想 : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062174138

作品紹介・あらすじ

12年前に起こった幼女殺害事件の犯人として服役していた男は、実は無実だった-。筆禍を起こしたジャーナリスト、警察のずさんな捜査を非難する弁護人、無実の罪によって長い年月を失った男、男を刑務所に送り込んでしまった刑事、殺された少女の姉、この冤罪事件ですべてを失った男の娘、そして、12年前の真実を知る男。それぞれが傷を抱えながらも、事実と真摯に向かい合う姿を描いた衝撃のヒューマンサスペンス。

感想・レビュー・書評

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  • なんとなく綺麗すぎな話だと思う、特に後半が。脚本家の文章は読みやすいとは思う。しかし、話として浅く広くという感じ。
    幼女殺害事件。捕まった犯人は服役して12年。決定的証拠とされたDNA鑑定。再検査してみると結果は不一致。それで急遽釈放になった。12年前、犯人特定に至らず時間だけが流れ、捜査員たちの焦りが如実に現れる。そこへ、犯人を特定するかのような記事が雑誌に掲載され、世論も警察も一気に犯人を仕立ててしまい、DNA鑑定、逮捕、自白調書で刑が確定してしまった。被害者家族の想いは偽加害者に向けられ、偽加害者は無実の罪を塀の中で償い・・・それでも被害者家族の想いはいつになっても報われず、他人からは奇異の目でみられ、偽加害者家族も息を潜めて暮らさなくてはならず・・・いろいろな人の人生が狂ってしまった。
    まずは、推定で無実の人を犯人のような記事を書いたジャーナリストの取材が甘い。特に『スクープ』(松田美智子著)で新聞記者が刑事顔負けの裏付け(捜査)をしているのを読んだ後では、取材の仕方が雑に見える。そんな取材だったから冤罪が明らかになったとき、自分の誤報をあっさり認めたのだろうか。あまりにあっさりだったから拍子抜けした。これは新聞と雑誌の違いだろうか。それにしてもマスコミの影響力を考えたら、「間違いでした」では済まされない。
    その記事に踊らされた刑事たちも捜査が雑だ。いくら時間が流れて焦っていても、本当に雑誌の記事で世論が動いたにしても、上から圧力がかかっていたにしても、捜査の詰めが甘い。
    やり手の弁護士はマスコミを利用したいのに、偽加害者は自分を追い詰めたマスコミを信用せず・・・形だけの再取材が開始されるが被害家族・偽加害者・偽加害者家族ともに取材拒否する。マスコミを利用したいのは代議士も同じだった。売名行為に忙しいのには、浅ましいとしか思えなかった。
    弁護士が顔を売り、金銭にこだわる理由が被害者救済・支援制度の確立にあるのだろうけど、それも最後のちょっとだけで掘り下げが足りないような気がする。
    真犯人は自分が捕まらす、罪を償えないことに絶望し、自殺したようであるが、親の保身が先走って、犯人の苦悩が描ききれていない。

  •  殺人事件発生、犯人逮捕から12年後に「冤罪」が発覚。重いテーマだが、難しい専門用語は使わず、たくさんいる登場人物も最初に一覧で紹介されているので、混乱せずすんなりとストーリーを追っていけた。
      注目すべき点は、加害者家族も被害者であること。加害者は保護されるのに、被害者は守られない。罪の償いに年期はあるけど、被害者の苦しみに終わりはない。そんな理不尽な現実がこの本の言いたいことなのかなー。

  • この作者は脚本家なのですね。wowowでドラマ化されたのは知っていましたが見ていませんでした。ドラマで見たら本当に手に汗握る展開でラストも綺麗なんだろうと想像できますが、小説として文章でさらさらっと読んでしまうと、こんな風に冤罪は起こるのかとか誰も悪くないのにどうしてこうなった、というところが文章の読みやすさゆえなのか、あっさり通ってしまい印象が薄くなってしまった気がします。それでも推定有罪の怖さは十分感じました。11月にドラマがDVD BOXになるようなのでぜひ映像で見てみたいと思いました。

  • 冤罪で12年の服役を余儀なくされた男性、その娘、弁護士、中学時代の恩師、それを利用しようとする政治家、事件の担当の刑事、逮捕のきっかけを作った記者、その家族、殺害された少女の家族…これだけの登場人物の視点がコロコロ切り替わるので描写がとにかくぶつ切り。ドラマで見るにはいいけど、相棒かよ!ってくらい展開が早くて真犯人もあっさり見つかる。重いテーマな上に紛争地域の記者って設定でさらに重くしたのに内容は薄い…。

  • 読みやすい。題材が分かりやすい。安直な反面、流布しやすい難易度ではあるかなー。ただ、冤罪をテーマに被害者遺族の人権、加害者家族の辛苦を深めていくにはいささか軽い。誰も救われないはずの冤罪を前向きに描き終えようと挑戦したものの、何でもかんでも上手く収束に向かっていきすぎ。ただ、個人的にはこの物語はこれでいいと思う。あくまでエンタメの枠を出なければの話。受け取る方が勝手に解釈をする分には構わないと思うが、この小説の書き方で冤罪についての見聞云々と著者が考えているのなら、それは些か傲慢と断じ得ない作品のレベルです。

  • 大枠は面白いのに文章がいまいち…視点がコロコロ変わるし、ぶつ切り感がある。著者略歴を見てその経歴ゆえなのか?とも思った。
    冤罪の重さを扱っていて興味深いけど、ドラマの方がよさそう。

  • マスコミは常に真実を報道しているか

  • ドラマで観るならおもしろいかも。文章が頭で映像化されるには少々描写が貧弱かな。あとは誤字脱字が所々あったね。

  • 2時間ドラマのようだ
    主人公は「決意」をころころ変えすぎ

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