すかたん

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 277
感想 : 52
  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062174626

作品紹介・あらすじ

江戸詰め藩士だった夫の赴任にともなって、知里は初めて大坂の地を踏んだ。急な病で夫が亡くなり、自活するしかなくなった知里は、天下の台所・大坂でも有数の青物問屋に住み込み奉公することに。慣れない仕事や習慣の違いに四苦八苦し、厳しいおかみさんから叱責されながらも、浪華の食の豊かさに目覚め、なんとか日々をつないでいく。おっちょこちょいで遊び人だが、野菜にかけては暴走気味の情熱を燃やす若旦那に引き込まれ、いつしか知里は恋に落ちていた。仕事に恋に精を出す浪華の江戸娘奮闘記。

感想・レビュー・書評

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  • おもしろかった。
    大団円な感じでとてもよかった。やっぱりハッピーエンド大事です。

    時は江戸時代、場所は上方・大阪。
    商人が幅をきかす銭と食の町だす。
    そこで夫を亡くし孤立奮闘していた江戸出身の知里が、進退窮まって天満青物市場の頭取を務める河内屋のお家さんの上女中を勤めることとあいなりました。

    言葉の違いや文化・しきたりの違いで戸惑いながらも、さすが元武家の嫁だったからか、強かで時に感情的にふるまう知里はなかなか魅力的です。
    若旦那の清太郎の青物にかける情熱や、難波村の百姓と天満市場の対立や、清太郎と両親の微妙なすれ違いもおもしろかったけど、恋愛話も紆余曲折の末、うまい具合にまとまったところがいちばん好き。

    食べ物がとてもおいしそうだー。

  • 朝井まかてさん、初めて読みました。
    江戸時代の大阪の青物問屋を舞台に繰り広げられる。
    慣れない大阪で奮闘する知里と若旦那の恋の行方も
    からめながら、読みやすかったです。
    ちょっと先は予測できていたせいかもしれません。

  • 江戸時代の大阪。町人の出ながら武家に嫁いだ江戸育ちの知里は、夫の赴任に伴って大阪に来たものの、夫が病で急死してしまう。不慣れな地で自活することになった知里は青物問屋のお家さん(主の妻)付きの奥女中として働くことになる。慣れない土地と言葉の中で苦労しながらも、厳しいお家さんにしごかれたり、若旦那が起こしている問屋仲間の問題に巻き込まれたりしながら、日々頑張っている。知里が食べることが大好きという設定で、舞台が大阪の青物問屋となっているので、野菜を美味しく料理して食べる描写が読んでいてい楽しい。また、大阪弁のテンポの良さも心地良い。少々都合のいい展開だと感じる場面もあるが、楽しみながら読める時代物である。

  • 大坂なんて、大っ嫌いっ

    という江戸っ娘知里の嘆きから始まる、時代小説。
    浪華の食と、時々……恋。

    成り行きから、大坂では有数の青物問屋・河内屋に奉公することとなった彼女の奮闘ぶりと強がりに、はらはらさせられたり、またいじらしいのだ。

    生粋の関西人であっても活字化した大阪弁を読むのに最初は苦労したが、途中から若旦那にぐいっと引っ張られるような力のある展開が良い。
    なので、中盤までは頑張って進めてみてほしい。

    情景描写より味覚描写が上手くて、あああ美味しそうだな〜と、知里以上に食い意地が刺激される結果に。

    更に天満や船場や難波など。
    大阪の地図を頭に描きながら読めるのも、面白かった。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      やっと「八朔の雪―みをつくし料理帖」を読み始めました。この話と逆パターンな感じですね。
      文庫になったら読んでみようかな。。。
      やっと「八朔の雪―みをつくし料理帖」を読み始めました。この話と逆パターンな感じですね。
      文庫になったら読んでみようかな。。。
      2012/07/17
  • おもろかった。脳内大阪商人言葉になってまうわ。続き、あるんかな?

  • 私は大阪で生まれ育ちました。
    すかたんという言葉に導かれてこの本を選びました
    今では死語となっているこの言葉。私が子どもの頃は
    普通に使われていた言葉です。
    江戸の時代の大阪と今の大阪が重なりあって
    とても興味深く、面白かったです。大阪商人の心意気を久しぶりに感じることができ楽しいお話でした。
    今は、南の繁華街の難波が村?なのに、ちゃんと船場や天満の市場、天神祭、今宮戎さんの様子が現在と変わらなく描かれていて、心惹かれました。

  • 面白く、気持ちよく読んだ。
    朝井さんの話は本当に明るくていい。どれも映像化されうるなぁ。

  • 知里は武士の夫が大阪で急死する。江戸育ちの知里が大阪の青物問屋の上女中をする。大阪弁の中の江戸弁のおかしみ。問屋の若旦那との関係はどうなるのか。

  • ストーリーは、ちょっとうまく行きすぎかなと思う点もあったが、人物の描き方が秀逸で読んでいるうちに、本の中で登場人物が本当に生きて動いているのを外から見ているような気持ちになった。丁稚一人、百姓の子ども一人、そんなストーリーに直接かかわらない登場人物でさえ、イキイキと描かれていて、朝井まかてさんてすごい作家だなと思った。久しぶりに朝井まかてさんの作品を読んだけど、こういう作風のをもっと読んでみたくなった。

  • 朝井さんの人情もの、やっぱりいいなあ。人物がみんな生き生きしてる。自分がここにいることの意味を知里が見出せてよかった。

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著者プロフィール

1959年、大阪府生まれ。甲南女子大学文学部卒業。2008年、第3回小説現代長編新人賞奨励賞を『実さえ花さえ』(のちに『花競べ 向嶋なずな屋繁盛記』に改題)で受賞してデビュー。2013年に『恋歌』で第3回本屋が選ぶ時代小説大賞、2014年に同書で第150回直木賞、『阿蘭陀西鶴』で第31回織田作之助賞、2015年に『すかたん』で第3回大阪ほんま本大賞、2016年に『眩』で第22回中山義秀文学賞、2017年に『福袋』で第11回舟橋聖一文学賞、2018年に『雲上雲下』で第13回中央公論文芸賞、『悪玉伝』で第22回司馬遼太郎賞。2019年に大阪文化賞。2020年に『グッドバイ』で親鸞賞、2021年に『類』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。他の著書に『ちゃんちゃら』『ぬけまいる』『藪医 ふらここ堂』『輪舞曲』などがある。

「2021年 『草々不一』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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