釜ケ崎有情 すべてのものが流れ着く海のような街で

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 56
感想 : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062175012

作品紹介・あらすじ

おカネがなくとも日本で一番幸せな人たち!感動のルポルタージュ!大阪「あいりん地区」の絆。

感想・レビュー・書評

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  • 西成、釜ヶ崎という地名は知っているが、足を運んだことはなく、「日雇いの街」という漠然としたイメージしかない。しかし、あたりまえのことだが、そこで生きている人たちがいる。釜ヶ崎という場所や、非正規雇用の広がりといった現象を、ただデータで語るのではなく、生身の人間の語る人生として描いてい。そこで生きている人たちの息遣いが伝わってくる。

  • 釜ヶ崎に何らかの形で関わった人々に焦点を当てたノンフィクション。登場するのは音楽家・マンガ家等であり、更には元左翼活動家なども登場する。

    俺自身、新今宮駅を降りて釜ヶ崎の地区内を歩いたことがあるが、公共職業安定所の周りの人だかりや三角公園で生活している人々の姿に驚いた記憶がある。メディアでは釜ヶ崎の風景が様変わりしたと取り上げられていたこともあり、正直戸惑った。その時釜ヶ崎の人々に対して俺が感じた戸惑いや驚きは、かつて多くの人々が彼らに対して向けた差別や偏見の意識に通じるものだったのかもしれない。正直に言って、釜ヶ崎の風景は今まで自分が見てきた日本社会の風景とは余りにも異なっていて、自分の中で簡単に受け入れることが出来なかったからである。

    しかし、この本に登場する人々は、路上生活者への支援の中で、かつて差別や偏見の眼差しに晒されてきた釜ヶ崎の路上生活者に対し徹底的に向き合おうとする。彼らに共通しているのは、路上生活者の多くはかつて日本経済を底辺から支えた労働者であるという被支援者への尊敬の念であり、そんな彼らの人としての尊厳を大事にしようとする姿勢である。

    真正面から向き合うことなく印象や偏見で他者を理解しようとしてその結果異質なモノを排除しようとする意識は誰しもが持っているだろう。しかしながら、そのような意識に囚われることなく、徹底的に他者と関わる中でその人を理解しようとする姿勢を大切にしていかなくてはならないのではないかと思った。

    今釜ヶ崎周辺では再開発の計画も浮上しているようだ。東京五輪を2020年に控え、今後街がどのような変貌を遂げるのか、そして労働者として釜ヶ崎で生きてきた人々はどこへ向かうのか注目していきたい。

  • 私の人生に絶対に必要だった。
    読めてよかった。

  • この問題に興味を持ったのは「山谷泪橋〜ドヤ街の自分史」30年も前の本である。以降「山谷やられたらやりかえせ」が映画化され血生臭い論争を巻き起し…そして本書を手にした今思うこと。
    失業、借金、事故や冤罪など我々のすぐ隣にある転落、そして堕ちたら最期再起への道を臭いものに蓋をするかのように閉ざしてしまうこの国の仕組みは何も変わっちゃいないということだ。
    しかしそうはさせまじと戦う人たちの物語、ドブから流れ着く先の海へと引き波が如く誘う人々がここにいる。
    あれやこれやと能書き垂れてないでまずは行動しなければ!と思わせる本。
    一歩を踏み出す勇気が世の中を変える

  • 台湾について誤認認識。内容は偏っている。ま、それを理解したらその角度の人はこうなのかと理解できる。

  • ネット通販じゃなくて、店頭で購入したのに..

  • 【新刊情報】釜ケ崎有情 368.2/カ http://tinyurl.com/btpq2k9 たとえイス取りゲームで敗れても、人生は何度だってやり直すことができる。「日本で最大の日雇い労働者の街」といわれる大阪・釜ケ崎にかかわる人たちの姿を活写したルポルタージュ。 #安城

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著者プロフィール

1959年生まれ。愛媛県で育つ。1983年朝日新聞入社。1990年から大阪本社社会部で地方行政を担当。1998年から東京本社政治部で首相官邸や自治省(当時)を担当。2005年から2018年3月まで大阪本社で地方分権・地方自治担当の編集委員を務めた後、地域報道部記者。関心分野は、まちづくり、地方再生、地方議会、地方移住、貧困と格差など。

「2018年 『神山進化論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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