東京ドーン

著者 : 早見和真
  • 講談社 (2012年4月18日発売)
3.43
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  • レビュー :15
  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062175869

作品紹介

会社を辞めたい。でも、同棲相手が妊娠した。甘ちゃんだけど彼女は大事にしている、はず。条件は抜群。結婚を言い出さない以外。野球をやめた。そうしたら、何もなくなった。交際七年、変わったのは…わたしの方?格好悪くていい。初めてそう思えた日。注目作家が描く、いまの「27歳」への応援歌。東京に暮らす若者を描いた珠玉連作集。

東京ドーンの感想・レビュー・書評

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  • 図書館にて。
    「ポンチョに夜明けの風はらませて」がすごく良かったので借りてみた。
    仕事、恋愛をからめた連作短編集。
    私より一回り若いだろう登場人物たちの過酷な現実は読んでいて辛かった。
    20代から30代、人生の岐路で仕事も恋愛も山だったり壁だったりにぶち当たるのよね。
    でも、みんなつながっていてうらやましい。
    40代になると、もう少しみんな疎遠になったりするのよね…。
    よくも悪くも本気でぶつかって、何かを壊して前に進む感じ、最近は使ってないけどそんな力がきっと自分の奥の方にもまだ眠っている。
    そんな時期に遊んでいた友達に久しぶりに会いたくなった。

  • 早見 和真著『東京ドーン』読了。
    今時の東京在住27歳の日常が
    地域特性を生かしリンクしながら展開していく。
    正直者が馬鹿を見る様な不景気な世の中だが、
    それぞれ精一杯正直に頑張って生きていけば報われると信じたい。
    登場人物たちがどこかしら繋がり、最後【ドーン】での終わりが、なんとも・・・元気がもらえた。
    もうちょっと私もがんばろって気がします。

  • 仕事や恋愛の岐路に立つ27歳の男女を描いた連作短編集。
    短編ごとに主人公は違い、彼らはそれぞれ一人称で語るのだが、作品ごとに少しずつ連携があり、他の作品で主人公の名前が分かるという構成。主人公の名前という「個」と、自分では認識し得ないキャラクターという「個」が、別の短編で分かるというこの手法、オモロいと思った。短編の独立性と1冊の作品集の繋がりを上手く両立させていていい工夫。

    27歳、立ち位置をとても意識する年頃やもんなぁ。俺もこんな風に思ってたような気がする。作品の中で出てくる「27才でも、40才でも、50才でも、これから始められる」という生き方。まさにそんな落ち着きのないことをやってる俺やけども…

    対となる最後の2編は色々考えさせられた。個人がしっかりしてこその家庭生活。家族間に依存があるのはやむを得ないとしても、行きすぎた執着は不幸を呼ぶねんなぁ。
    配偶者は所有物ではない。当たり前やけど再確認致しました。

  • 物語を読むときに、ストーリーはもちろん大事ですが、自分に合う書き方の作家さんっていうのが読者それぞれにあると思います。この作家さんは初めて読んだけど、とても「合う」人でした。

    そしてもちろんストーリーも面白かった。短編ながら1滴ずつ要素を共有していくタイプ。
    頭のなかで瞬時に相関図が思い描けるほど単純ではなくて、でも書き出さなきゃいけないほど難しくもなく。ほどよい「おっ!」がそれぞれの物語に出てきます。
    それぞれが、薄っぺらい「夢見がちフィクション」を感じさせない息苦しさを抱えていて、それでいて読後にまで絶望感を引きずってしまうような憂鬱を抱かせない。

    序盤、評価の星は3から4あたりでしたが、 最後の「碑文谷フラワーチャイルド」を読んだら、すべてのストーリーがグッと底上げされた感じです。なんかとっても良かった。どのストーリーのタイトルにもなっていない不思議なタイトル「東京ドーン」。なるほど。うん。憂鬱をかきけす心地よい読後感です。

  • ネガティヴな気持ちを抱いて悩むことは、日常のなかのありふれたことなのかもしれない。でも当事者にとってはそれが世界の中心で、そこから前に進むことは思い切ったポジティブさが必要になる。そしてそれはけっこうしんどいものだったりする。はたから見てると『どうでもいいやん』ってことも、本人には一大事。センシティブに考えすぎずに、もう開き直ってしまうことは幸せのヒントなのかな。そんなことをぼんやり思いました。

  •  思いがけないくらい良かった。
     

  • 小説新潮に連載されている小説が面白かったので読んでみました。全部の話は繋がっていて途中の話で納得できないのはあったんですが最後の2話がとても良かったです。

  • 設定地域が身近だったので手に取った作品。
    ちょうど27歳のときに発売されて読みました。

    売れっ子作家の書く思想的、哲学的な若者の悩みよりももっとリアルで耳が痛くなります。

    東京花火、みたいな綺麗なタイトルじゃなくて、ドーーーンってせめて本のタイトルくらいぶっ飛んだ感じでいかせてよ、って感覚そのものが私たちの世代をよく反映してる。

  • 東京の街を舞台にそれぞれの社会人の生活。何気に話しがつながっている。
    2013.8.21

  • こういう連作風のお話は、とっても好みです。

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