チマチマ記

著者 :
  • 講談社
3.54
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  • (18)
  • (7)
本棚登録 : 553
レビュー : 99
  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062177078

作品紹介・あらすじ

小巻おかあさんの家で飼われることになったチマキ、ノリマキの迷いネコ兄弟。複雑な関係だけど仲良しな大家族「宝来家」で、食事を一手に引きうけているのはおかあさんの息子・カガミさん。家族の健康を第一に、カガミさんは美味しくて身体にいい食事を黙々と作り続ける。もうひとつ、カガミさんが気になるのは、中学・高校の先輩で宝来家に居候している桜川くんの存在なのだが…。

感想・レビュー・書評

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  • たらのすり身のふわふわ団子。たっぷりと胡麻のかかった、豆アジのみりんぼし。
    鶏の挽き肉と黄身のとろとろ蒸し。ホタテのバター焼きのキウイレモン和え。

    なんて豪華なにゃんごはん!
    今すぐにでも、宝来家の飼い猫になりたい♪

    フリーペーパーにコラム「コマコマ記」を連載している小巻おかあさんのまねをして
    宝来家のみんなの毎日を「チマチマ記」に綴る、クリーム色の子猫、チマキ。
    このチマキと、弟の黒猫ノリマキの仕草や会話が、とにかくかわいい。

    そして、最初に書き連ねたにゃんこごはんのみならず
    宝来家のお料理番、カガミさんが作る人間用のごはんのおいしそうなこと!
    食べてる間ずっと、カロリーや栄養素の薀蓄を熱く語るのだけは勘弁してほしいけど
    この本に出てくる料理やお菓子、ぜんぶまるごとレシピ集にして
    ノリマキとチマキのイラストつきで発行してもらいたいくらいです。

    前妻、後妻が仲よく同居していたり、この世ならぬ存在が涼しい顔でお茶していたり
    男子校時代の先輩を、卒業後も熱く見つめる乙女男子がいたり。
    それでなくても大家族なのに、個性的な人が次々に出現して
    それがチマキの言葉で語られるため、まずは猫なんだか人なんだか、
    うん?この人は誰の姉だっけ?こっちは誰の子ども?と
    頭の中は混乱を極めたりしましたが

    好奇心いっぱいで、小さなノート「豆モン」に新しい発見を書き綴るだんご姫
    (命名byチマキ。ほんとの名前は曜)の活躍も楽しく、
    猫が好きで、家族が好きで、くいしんぼうなひとにぴったりの1冊です。

    • まろんさん
      takanatsuさん☆

      そうそう、春から冬まで、旬のものをきちんと使った季節に沿ったお料理でしたよね!
      それにしても、献立が章のタイトル...
      takanatsuさん☆

      そうそう、春から冬まで、旬のものをきちんと使った季節に沿ったお料理でしたよね!
      それにしても、献立が章のタイトルになっているなんて、
      くいしんぼうの私は、目からよだれが出そうでした(笑)
      レシピ集が発刊の運びとなるよう、一緒に講談社の方角を向いて
      ぜひぜひ呪文を唱えてくださいね(*'-')フフ♪
      2012/12/21
    • まろんさん
      jyunkoさん☆

      いえいえ、こちらこそありがとうございます!
      70人待ちの図書館もあるという中、偶然みつけてしまうとは素敵ですね♪
      出て...
      jyunkoさん☆

      いえいえ、こちらこそありがとうございます!
      70人待ちの図書館もあるという中、偶然みつけてしまうとは素敵ですね♪
      出てくるお料理やお菓子がいちいちおいしそうなので
      おなかがじゅうぶん満足している状態で読まれることをおすすめします(*'-')フフ♪
      2012/12/21
    • jyunko6822さん
      すてきな一冊教えていただきまして、ありがとうございます。
      すてきな一冊教えていただきまして、ありがとうございます。
      2012/12/22
  • 吾輩は猫である、名前はまだない。

    ではなくって、名前はチマキ。弟の名前はノリマキ。
    なぜっておじいちゃん(人)の名前が太巻で、お母さん(人)の名前が
    小巻だから。

    猫の視線で宝来家の人々の日常を綴った物語。中心は食のレシピ。
    さまざまな食材から料理法まで、本当に試してみるとどんな味になる
    のだろう。
     
     半熟卵とクレソンの春サンドイッチ
     かぼちゃと豆乳のポタージュ
     イチジクのコンフィチュール
     もちあわ入りおはぎ

    チマキとノリマキの仕草にも、猫好きならあるあると頷いてしまします。
    廊下でおもちゃを追いかけて、止まれずお尻をドリフト。紙袋が空いて
    たら、もちろん頭を突っ込みます。毛糸のおもちゃは原型をとどめずボ
    ロボロです。今は亡き友人の彼(猫)を思い出します。

    おいしそうなレシピと、愛らしい猫の表現でおなかがいっぱいになり
    ました。ごちそうさまでした。

  • か、可愛い‥!
    チマキとノリマキの可愛さにメロメロ。

    翻訳家の小巻おかあさんがフリーペーパーに連載している「コマコマ記」の真似をして、チマキが書いたのが「チマチマ記」。
    弟のノリマキに、宝来家の人達とその家族に友達まで、みんなのことが大好きなんだなぁと感じる素敵な文章。
    チマキはいい子だなぁ。

    そして美味しいご飯の話もいっぱいで、それにもうっとりしてしまう。
    カガミさんは素晴らしい♪
    ちゃんとカロリー計算をしてくれるので宝来家の女性達も安心。
    ノリマキが小躍りするくらい美味しいカガミさんの手料理が私も食べたいなぁ。

  • 可愛い!その一言!!
    猫のチマキの語り「チマチマ記」。日常の小さな事が猫の視点で綴られて、猫って本当にこんな事考えてるんだろうなぁと思える。そして、文中に出てくる食べ物がいちいち美味しそうで、空腹を堪えて読むには毒だ。
    この話も悪い人が登場しないし、大きな事件も起こらない。全体的に緩やかで優しい文章。こうやって和やかに、美味しいものを食べながら暮らす毎日っていいな。

  • かわいい仔猫二匹の兄弟がとてもかわいらしく、ほのぼのした作品でした。
    カガミさん(男性。私が思うに相当美男子だと思う)が作る、カロリーを考えた体に良いメニューが沢山登場。
    魅力的でした♪。

    でも、でもね、猫目線でお話が展開されているけど、ほのぼのだけではなく、違ったスパイスを使ってほしかったと思ってしまいました。
    この猫ちゃんたちが一番何を伝えたかったのか・・・。
    物語を読み終えたとき、物足りなさを感じてしまいちょっぴり残念でした。

    • sorairokujiraさん
      猫さんの可愛らしさが伝わってきて、こちらまでうずうずしちゃいます。物足りないとありますが、読んでみたいと思います。
      素敵なレビュー、ありがと...
      猫さんの可愛らしさが伝わってきて、こちらまでうずうずしちゃいます。物足りないとありますが、読んでみたいと思います。
      素敵なレビュー、ありがとうございます。
      2012/11/24
  • にゃんこの視点で描かれる、
    とある一家とご飯のお話。

    家族構成がやや複雑だけれども読み進めていくうちに徐々に馴染んできてあまり気にならなくなる。まるで自分も「宝来家」を訪ねて一緒に食事会を楽しんでいるような気分に…!
    猫に、フランス人に、ちびっこに、幽霊まで。様々な人達に囲まれて過ごす約1年間。



    作中に登場するお料理がとにかく美味しそう!一家の朝・夕の食事を全て担当するカガミ青年の、料理や食材に関する豆知識やカロリーの話はすっごく為になり、思わず自分の食生活を見直すきっかけにもなりました。実際にお料理の写真やレシピがあればもっと嬉しかったなぁ〜。



    そんなカガミさんは中学高校時代からの先輩で、最近すぐ隣の家に引っ越してきた桜川くんに片想い中。当の桜川くんはその気持ちを知ってか知らずか(天然たらしなのか…)思わせ振りな態度を取ってカガミさんを戸惑わせては楽しんでいる様子。でもすっごく優しい人

    彼らの関係はすっかり周知の事実らしく空気を読んで2人きりにしてあげたり、暖かく見守ってあげていたりと、なんて優しい世界なんだ;;

    桜川くんが登場してくるたびに、カガミさんとのやりとりを読んでいる私の方がドキドキしてしまうほど!

    ただ、なんの進展もなく終わってしまったのが残念。これからの進展に期待したい!



    そして、
    ご飯もおかわりを!

  • 宝来家に拾われた猫兄弟の兄チマキの目を通して語られる、宝来家の人々の「食」を通した日々。こんなにも丁寧に食の事を語られると自分の生活も丁寧に生きようと、つい思ってしまいます^^そして分かる人には分かる、分からない人は全く感付かない、そこはかとなく漂う微妙絶妙な腐臭はさすが長野作品なだけありますw。鏡君・トホルさんの事はこの様子だとニャンコ達を含め関係者一同暗黙の了解なのでしょうねw。ニャンコ達の来歴にもきれいに落ちがついてめでたし。

  • 猫のチマキからみた宝来家の人々の記録を
    ちまちま記しているからチマチマ記。


    宝来家の人々は複雑な関係だけど
    みんな仲良し。
    そしてごはんがおいしそう!


    日々はおだやかで
    たまにイベントにはりきって
    でもやはり淡々と過ぎていって。


    なんというか、暮らしぶりが丁寧。
    一日一日を愛おしく思えるそんなお話です。




    追伸
    にゃんの法則では
    きれいなごはん茶碗をくれる
    家のひとは信頼できるんですって!


    器かえなきゃ。笑

  • 猫のチマキの手記として展開するお話。

    宝来家に拾われた猫のチマキと弟のノリマキ。
    もとはマーブル、チョコという名前だったのだが、飼い主とはぐれてしまったのだ。
    ノリマキはまだ幼くて、じゃれたい盛り。
    うつぶせに足を伸ばして寝るという。ティーカップに入っちゃったり、ともう可愛い盛り♪
    チマキはちょっとお兄さんぶっていて、けなげ。

    宝来家のおかあさん小巻は、翻訳家。
    カガミさん、こと鏡が息子で、就職が決まらず、めでたく宝来家のまかないとなっている。
    カガミさんはとりわけ料理上手なんだけど、宝来家には他に料理のできる人はいないのだ。
    おかあさんはフリーペーパーに「コマコマ記」というエッセイも連載し、食べ物のことも書いているが、その料理はカガミさんが作ったもの。

    おかあさんの実家は松寿司という仕出し屋で、チマキらを拾ってくれたのもそこのおじいちゃん。
    たらのすり身のふわふわだんごをふるまってくれた。
    こういう風に、ひと手間かかった美味しそうなお料理が連発される内容。
    おなかがすくこと請け合い~!

    宝来家のおとうさんは既になく、前妻のマダム日菜子がアトリエは所有している。高齢だがカッコイイ女性で、刺繍作家。
    その息子が当主だけど海外赴任中。
    チマキがだんご姫と呼んでいる曜(ひかり)がその娘。
    曜はすくすく育っていて、そのたくましさは好感が持てます。
    曜の母親カホルは仕事の都合などで同居はせず、弟(曜の叔父)の桜川トホルのほうが用心棒代わりにとアトリエの2階に住んでいる。

    この桜川くん、カガミさんにとっては学校の先輩で、微妙に緊張感がある間柄。
    カガミさんには「女友達」である早っちゃんもいたりする。つまり‥
    桜川くんは美男で、小学生のだんご姫に「悪魔」と呼ばれたりする天性のたらしだという。
    つまり、片思い中らしい‥?ちらちら仄めかされるけど、あいまいなまま‥まだマタタビにも反応しないチマキにそんな微妙さがわかるのかしら?(笑)

    カガミさんの料理が一つ一つ美味しそうで、栄養やカロリーも考えられている。
    淡々としているけどちょっと気難しげなカガミさん。薀蓄もそれなりに面白いけど、カロリーについての話はややしつこくて、ちょっと謎。
    内容はほとんど知っていることばかりで、知らない人は知ってもいいかもしれないけど、なぜここでこんなに?というか。

    広い洋館に、複雑な関係の人々が住んでいることがだんだんわかってくるわけだけど~皆自分の仕事になじみ、美味しいものを分かち合って、和やかに暮らしているという。
    近所の人はチマキの視点で書かれるため、最初は猫なのか人間なのかわからないけどね。
    親しい人も(親しい猫も!)含めた交流があり~季節の楽しみ方が素敵です。
    年に一度は、カロリーを考えないピクニックの日もあるのです~。

    チマキとノリマキがあんまり可愛いので、もったいなくて一度本を閉じて休みました。
    強引に引き込まれるようなストーリーはない、といえば、ない。っていうこともあります。
    ほとんど波風も立たないけれど、あるとすれば‥
    という問題も、ラストでさりげなく解決?

  • きちんとお料理したくなる本。
    カガミさんみたいな旦那様が欲しいわ。
    旦那は無理か…(ネタバレ気味)なら息子だな。
    しかし、BLフレーバー必要??進展もないし!!!

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著者プロフィール

長野まゆみ(ながの まゆみ)
1959年東京生まれの小説家。女子美術大学卒業。1988年『少年アリス』で文藝賞を受賞。2015年、『冥途あり』で泉鏡花文学賞、野間文芸賞を受賞する。『新世界』『となりの姉妹』『箪笥のなか』『よろづ春夏冬中』『メルカトル』『カルトローレ』『45°』『ささみみささめ』『兄と弟、あるいは書物と燃える石』『フランダースの帽子』『左近の桜』シリーズなど著書多数。

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