- Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062177078
作品紹介・あらすじ
小巻おかあさんの家で飼われることになったチマキ、ノリマキの迷いネコ兄弟。複雑な関係だけど仲良しな大家族「宝来家」で、食事を一手に引きうけているのはおかあさんの息子・カガミさん。家族の健康を第一に、カガミさんは美味しくて身体にいい食事を黙々と作り続ける。もうひとつ、カガミさんが気になるのは、中学・高校の先輩で宝来家に居候している桜川くんの存在なのだが…。
感想・レビュー・書評
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たらのすり身のふわふわ団子。たっぷりと胡麻のかかった、豆アジのみりんぼし。
鶏の挽き肉と黄身のとろとろ蒸し。ホタテのバター焼きのキウイレモン和え。
なんて豪華なにゃんごはん!
今すぐにでも、宝来家の飼い猫になりたい♪
フリーペーパーにコラム「コマコマ記」を連載している小巻おかあさんのまねをして
宝来家のみんなの毎日を「チマチマ記」に綴る、クリーム色の子猫、チマキ。
このチマキと、弟の黒猫ノリマキの仕草や会話が、とにかくかわいい。
そして、最初に書き連ねたにゃんこごはんのみならず
宝来家のお料理番、カガミさんが作る人間用のごはんのおいしそうなこと!
食べてる間ずっと、カロリーや栄養素の薀蓄を熱く語るのだけは勘弁してほしいけど
この本に出てくる料理やお菓子、ぜんぶまるごとレシピ集にして
ノリマキとチマキのイラストつきで発行してもらいたいくらいです。
前妻、後妻が仲よく同居していたり、この世ならぬ存在が涼しい顔でお茶していたり
男子校時代の先輩を、卒業後も熱く見つめる乙女男子がいたり。
それでなくても大家族なのに、個性的な人が次々に出現して
それがチマキの言葉で語られるため、まずは猫なんだか人なんだか、
うん?この人は誰の姉だっけ?こっちは誰の子ども?と
頭の中は混乱を極めたりしましたが
好奇心いっぱいで、小さなノート「豆モン」に新しい発見を書き綴るだんご姫
(命名byチマキ。ほんとの名前は曜)の活躍も楽しく、
猫が好きで、家族が好きで、くいしんぼうなひとにぴったりの1冊です。 -
吾輩は猫である、名前はまだない。
ではなくって、名前はチマキ。弟の名前はノリマキ。
なぜっておじいちゃん(人)の名前が太巻で、お母さん(人)の名前が
小巻だから。
猫の視線で宝来家の人々の日常を綴った物語。中心は食のレシピ。
さまざまな食材から料理法まで、本当に試してみるとどんな味になる
のだろう。
半熟卵とクレソンの春サンドイッチ
かぼちゃと豆乳のポタージュ
イチジクのコンフィチュール
もちあわ入りおはぎ
チマキとノリマキの仕草にも、猫好きならあるあると頷いてしまします。
廊下でおもちゃを追いかけて、止まれずお尻をドリフト。紙袋が空いて
たら、もちろん頭を突っ込みます。毛糸のおもちゃは原型をとどめずボ
ロボロです。今は亡き友人の彼(猫)を思い出します。
おいしそうなレシピと、愛らしい猫の表現でおなかがいっぱいになり
ました。ごちそうさまでした。 -
か、可愛い‥!
チマキとノリマキの可愛さにメロメロ。
翻訳家の小巻おかあさんがフリーペーパーに連載している「コマコマ記」の真似をして、チマキが書いたのが「チマチマ記」。
弟のノリマキに、宝来家の人達とその家族に友達まで、みんなのことが大好きなんだなぁと感じる素敵な文章。
チマキはいい子だなぁ。
そして美味しいご飯の話もいっぱいで、それにもうっとりしてしまう。
カガミさんは素晴らしい♪
ちゃんとカロリー計算をしてくれるので宝来家の女性達も安心。
ノリマキが小躍りするくらい美味しいカガミさんの手料理が私も食べたいなぁ。 -
可愛い!その一言!!
猫のチマキの語り「チマチマ記」。日常の小さな事が猫の視点で綴られて、猫って本当にこんな事考えてるんだろうなぁと思える。そして、文中に出てくる食べ物がいちいち美味しそうで、空腹を堪えて読むには毒だ。
この話も悪い人が登場しないし、大きな事件も起こらない。全体的に緩やかで優しい文章。こうやって和やかに、美味しいものを食べながら暮らす毎日っていいな。 -
かわいい仔猫二匹の兄弟がとてもかわいらしく、ほのぼのした作品でした。
カガミさん(男性。私が思うに相当美男子だと思う)が作る、カロリーを考えた体に良いメニューが沢山登場。
魅力的でした♪。
でも、でもね、猫目線でお話が展開されているけど、ほのぼのだけではなく、違ったスパイスを使ってほしかったと思ってしまいました。
この猫ちゃんたちが一番何を伝えたかったのか・・・。
物語を読み終えたとき、物足りなさを感じてしまいちょっぴり残念でした。-
猫さんの可愛らしさが伝わってきて、こちらまでうずうずしちゃいます。物足りないとありますが、読んでみたいと思います。
素敵なレビュー、ありがと...猫さんの可愛らしさが伝わってきて、こちらまでうずうずしちゃいます。物足りないとありますが、読んでみたいと思います。
素敵なレビュー、ありがとうございます。2012/11/24
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にゃんこの視点で描かれる、
とある一家とご飯のお話。
家族構成がやや複雑だけれども読み進めていくうちに徐々に馴染んできてあまり気にならなくなる。まるで自分も「宝来家」を訪ねて一緒に食事会を楽しんでいるような気分に…!
猫に、フランス人に、ちびっこに、幽霊まで。様々な人達に囲まれて過ごす約1年間。
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作中に登場するお料理がとにかく美味しそう!一家の朝・夕の食事を全て担当するカガミ青年の、料理や食材に関する豆知識やカロリーの話はすっごく為になり、思わず自分の食生活を見直すきっかけにもなりました。実際にお料理の写真やレシピがあればもっと嬉しかったなぁ〜。
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そんなカガミさんは中学高校時代からの先輩で、最近すぐ隣の家に引っ越してきた桜川くんに片想い中。当の桜川くんはその気持ちを知ってか知らずか(天然たらしなのか…)思わせ振りな態度を取ってカガミさんを戸惑わせては楽しんでいる様子。でもすっごく優しい人
彼らの関係はすっかり周知の事実らしく空気を読んで2人きりにしてあげたり、暖かく見守ってあげていたりと、なんて優しい世界なんだ;;
桜川くんが登場してくるたびに、カガミさんとのやりとりを読んでいる私の方がドキドキしてしまうほど!
ただ、なんの進展もなく終わってしまったのが残念。これからの進展に期待したい!
そして、
ご飯もおかわりを! -
宝来家に拾われた猫兄弟の兄チマキの目を通して語られる、宝来家の人々の「食」を通した日々。こんなにも丁寧に食の事を語られると自分の生活も丁寧に生きようと、つい思ってしまいます^^そして分かる人には分かる、分からない人は全く感付かない、そこはかとなく漂う微妙絶妙な腐臭はさすが長野作品なだけありますw。鏡君・トホルさんの事はこの様子だとニャンコ達を含め関係者一同暗黙の了解なのでしょうねw。ニャンコ達の来歴にもきれいに落ちがついてめでたし。
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猫のチマキからみた宝来家の人々の記録を
ちまちま記しているからチマチマ記。
宝来家の人々は複雑な関係だけど
みんな仲良し。
そしてごはんがおいしそう!
日々はおだやかで
たまにイベントにはりきって
でもやはり淡々と過ぎていって。
なんというか、暮らしぶりが丁寧。
一日一日を愛おしく思えるそんなお話です。
追伸
にゃんの法則では
きれいなごはん茶碗をくれる
家のひとは信頼できるんですって!
器かえなきゃ。笑 -
猫のチマキの手記として展開するお話。
宝来家に拾われた猫のチマキと弟のノリマキ。
もとはマーブル、チョコという名前だったのだが、飼い主とはぐれてしまったのだ。
ノリマキはまだ幼くて、じゃれたい盛り。
うつぶせに足を伸ばして寝るという。ティーカップに入っちゃったり、ともう可愛い盛り♪
チマキはちょっとお兄さんぶっていて、けなげ。
宝来家のおかあさん小巻は、翻訳家。
カガミさん、こと鏡が息子で、就職が決まらず、めでたく宝来家のまかないとなっている。
カガミさんはとりわけ料理上手なんだけど、宝来家には他に料理のできる人はいないのだ。
おかあさんはフリーペーパーに「コマコマ記」というエッセイも連載し、食べ物のことも書いているが、その料理はカガミさんが作ったもの。
おかあさんの実家は松寿司という仕出し屋で、チマキらを拾ってくれたのもそこのおじいちゃん。
たらのすり身のふわふわだんごをふるまってくれた。
こういう風に、ひと手間かかった美味しそうなお料理が連発される内容。
おなかがすくこと請け合い~!
宝来家のおとうさんは既になく、前妻のマダム日菜子がアトリエは所有している。高齢だがカッコイイ女性で、刺繍作家。
その息子が当主だけど海外赴任中。
チマキがだんご姫と呼んでいる曜(ひかり)がその娘。
曜はすくすく育っていて、そのたくましさは好感が持てます。
曜の母親カホルは仕事の都合などで同居はせず、弟(曜の叔父)の桜川トホルのほうが用心棒代わりにとアトリエの2階に住んでいる。
この桜川くん、カガミさんにとっては学校の先輩で、微妙に緊張感がある間柄。
カガミさんには「女友達」である早っちゃんもいたりする。つまり‥
桜川くんは美男で、小学生のだんご姫に「悪魔」と呼ばれたりする天性のたらしだという。
つまり、片思い中らしい‥?ちらちら仄めかされるけど、あいまいなまま‥まだマタタビにも反応しないチマキにそんな微妙さがわかるのかしら?(笑)
カガミさんの料理が一つ一つ美味しそうで、栄養やカロリーも考えられている。
淡々としているけどちょっと気難しげなカガミさん。薀蓄もそれなりに面白いけど、カロリーについての話はややしつこくて、ちょっと謎。
内容はほとんど知っていることばかりで、知らない人は知ってもいいかもしれないけど、なぜここでこんなに?というか。
広い洋館に、複雑な関係の人々が住んでいることがだんだんわかってくるわけだけど~皆自分の仕事になじみ、美味しいものを分かち合って、和やかに暮らしているという。
近所の人はチマキの視点で書かれるため、最初は猫なのか人間なのかわからないけどね。
親しい人も(親しい猫も!)含めた交流があり~季節の楽しみ方が素敵です。
年に一度は、カロリーを考えないピクニックの日もあるのです~。
チマキとノリマキがあんまり可愛いので、もったいなくて一度本を閉じて休みました。
強引に引き込まれるようなストーリーはない、といえば、ない。っていうこともあります。
ほとんど波風も立たないけれど、あるとすれば‥
という問題も、ラストでさりげなく解決? -
吾輩はチマキである•••的な、猫ちゃんの視点で書かれたストーリー。
登場人物が多い上に家族関係が複雑で、巻頭の家系図にさらにいろいろノートに書きだしたw
感想書きにくいwだってずっと家族のおいしそうなお料理が出てくるんだもんw
なかなかお腹が空いちゃう内容ですw
半熟スクランブルエッグ、食べたい。
そして猫ちゃんがこんなに家族の事わかってたら怖いなw(図) -
きちんとお料理したくなる本。
カガミさんみたいな旦那様が欲しいわ。
旦那は無理か…(ネタバレ気味)なら息子だな。
しかし、BLフレーバー必要??進展もないし!!! -
猫の手記(どうやって書いたかは知らないけども)によってストーリーが進んでいく手法になっている。
猫が主人公とあって、著者お得意の男同士のリリカルな恋愛関係はないだろう。ないだろうと思っていた矢先に、桜川くんとカガミさんのじれったいまでの恋模様が出てきてびっくりしました。
恋愛にこなれた感じのエリートと、初心なまかない♂さんのやり取りがもう、たまらない。
栄養について饒舌になるカガミさんが、桜川君の前では言葉少なめになる微妙な変化がもうなんとも……もにょもにょ。
出てくる料理の数々もおいしそうでした。
ただ一つ難点をあげるとすれば、家族構成が複雑で、一回読んだだけでは理解できなかったことでしょうか……。 -
猫が好きで、家族が好きで食いしん坊の人にぴったり
というご紹介をいただき早速!
おいしそう!でもマネできないかも、というお料理もあって
猫ご飯にもレシピ付いてるし~
ホントにこの皆さんと暮らせたらいろんな意味でふにゃぁってなりそう。
腐女子ネタもあってこんなにふにゃぁっとした本は久しぶりですぅ~。-
おお!2週間以内には、とかおっしゃりつつ、さっそく読んでくださって、うれしいです♪
よそものがひとりふたり混じっていても、いっこうに気にし...おお!2週間以内には、とかおっしゃりつつ、さっそく読んでくださって、うれしいです♪
よそものがひとりふたり混じっていても、いっこうに気にしなさそうなお家なので
当然のような顔をして、こっそり食卓に並んでしまいたくなりますよね(笑)
乙女男子カガミさんの純情がけなげで
最後のページでは、「うんうん、食べてもらえてよかったね♪」と
肩をとんとんしてあげたくなりました(*'-')フフ♪2012/12/22
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作風ががらっと変わっててびっくりした。といっても全然嫌な感じではなく、むしろイイです。
猫視点というのも面白いし、丁寧に描かれた日常生活と食事(準備を含む)は読んでいてかなりなごみました。
やっぱりだけどカガミくんが か わ い い 。
複雑な(?)家庭事情(性別とか)含めてかわいい。
てか男の子同士ではないんじゃないかなー -
間違っても小腹が空いた夜中に読んではいけない。
我が家には旬の食材を即座に低カロリーで調理のできる賄いのカガミがいないからだ。
猫のチマキとノリマキが、一風変わった宝来家の人々と過ごす日々を語る本作には、四季折々、移り変わる季節毎にカロリーと栄養バランスに心を砕き、新鮮な食材で美味しい料理を賄うことに手間を惜しまないカガミの料理が並ぶ。
長野先生の料理はいつも美味しそうだが、今回は章ごとにある献立を眺めるだけで楽しい。家に林檎なんかあると真夜中に煮たくなることうけあい。 -
ご飯がおいしそうだったー。
ほかほかの日本食!ご飯の描写は本当においしそう。
今までの長野まゆみ作品を読んできていると、一人称が猫のためか、文体の違いに面食らいます。
ずっと猫目線の文体で、稚拙って訳じゃなくて、本当に猫の目線でここまで描写できるのはいいと思うんですけど!
途中で飽きたので星3つ。 -
とにかくおいしそうなお料理がいっぱい!
自然の恵みをそのままに、栄養もカロリーもばっちり計算されている。
うちにもカガミがいてくれたら、と本気で思う。
チマキとノリマキ兄弟が、愛くるしい。
猫が飼いたくなる。
http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-4d08.html -
宝来家にもらわれてきた、迷い猫の兄弟チマキとノリマキ。チマキの目線から綴る、美味しそうな食卓の描写を中心にした宝来家の日々がチマチマ記。
宝来家のマカナイを担うカガミさんと、居候の桜川くんとの関係も気になるところ。
何とは言わないがいろんな要素がちょうどいい!
ニヤニヤしてしまいますよ。
が、「女子」ってのは…ちょっと、うーん。微妙な表現だなと思ってしまう。
以前までの作品とは表現がかなり変わったな、と実感する箇所が多かった。お、おお?と戸惑ったりも。「猫」でなく「にゃん」と表すのが多いは、長野先生が猫にはまた別の意を含める場合が多いからなのだろうか。
本書の大きな特徴は、作り方まで仔細に書かれている料理の数々である。長野まゆみの著作史上もっとも食欲を刺激される本になるんじゃないかな…。創作小説の中でカロリー計算ってのは無粋な気がするけど、実用的って面では有り難いかもしれない。
あと、実在する小説がちょこちょこ出てくるので和む。
そうそう、春から冬まで、旬のものをきちんと使った季節に沿ったお料理でしたよね!
それにしても、献立が章のタイトル...
そうそう、春から冬まで、旬のものをきちんと使った季節に沿ったお料理でしたよね!
それにしても、献立が章のタイトルになっているなんて、
くいしんぼうの私は、目からよだれが出そうでした(笑)
レシピ集が発刊の運びとなるよう、一緒に講談社の方角を向いて
ぜひぜひ呪文を唱えてくださいね(*'-')フフ♪
いえいえ、こちらこそありがとうございます!
70人待ちの図書館もあるという中、偶然みつけてしまうとは素敵ですね♪
出て...
いえいえ、こちらこそありがとうございます!
70人待ちの図書館もあるという中、偶然みつけてしまうとは素敵ですね♪
出てくるお料理やお菓子がいちいちおいしそうなので
おなかがじゅうぶん満足している状態で読まれることをおすすめします(*'-')フフ♪