かみにえともじ

著者 :
  • 講談社 (2012年8月10日発売)
3.38
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本棚登録 : 213
感想 : 36
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062177337

作品紹介・あらすじ

制作とたった二人の劇団を運営し、小説を書き、舞台の戯曲を書いて演出し、数々の文学賞の候補になり、落ち、獲り、引っ越し、オーディションをし、祖母が亡くなり、猫の血尿におおわらわし…「劇団、本谷有希子」主宰にして気鋭の小説家の三年半。初エッセイ集、発射。

感想・レビュー・書評

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  • 戯曲を執筆したり、演劇のオーディションをしたり、稽古をしたり、メディアのインタビューに応じたり、居酒屋で泥酔したりする本谷さんのエッセイ。

    役者と一緒に芝居を披露したり稽古するのは、外側へ開かれた状態。
    家に籠ったりホテルに缶詰状態で執筆に励むのは、内側と向き合う状態。

    このエッセイのなかで思考を巡らせていたのは内側を向いた本谷さんだったと思う(もちろんテレビで見かける本谷さんは開かれた状態だ)。
    細かいことを気にしたり、逆に強気になったりする様子が面白かった。
    榎本さんの挿絵は性的なものが多すぎてちょっときつかった。

  • はじめて読む本谷有希子さんのエッセイ集。
    なるほど、こういう女性があんな小説を書いているのか〜とやけに合点がいった気分です。褒めてます。
    自意識過剰というか、「まわりからどう思われているか」を気にする小心者な面と「どう思われていたってかまわねえ」と開き直る面とが自由自在でおもしろかった。情緒不安定なとこも魅力。
    演出家としての姿もたくさん書かれていて、劇団のほうにも興味が湧きました。

    環境や時代で「自分を〇〇な人間だと思い込む」ことができる。今はなんとなく悪女を装っている話。
    受験勉強でストレス溜まったときに窓から身を乗り出して屋根に積もった雪に突っ伏してた話。たまたま目撃した人から死体に見られたくて。

  •  週刊誌モーニングでのエッセイ連載をまとめた一冊。本谷さんのめんどくささは小説を読んで知っていた。なので、やっぱりめんどくさいな、って思う部分と、思ったよりめんどくさいなって思う部分があり、また本谷さんの新たな一面をほんのり垣間見た気分。ってか子供の頃活発で運動神経抜群でリーダーシップのある積極的な表街道を突き進む系女子だったなんて…意外すぎて軽くショックを受けている(後に自分の屈託のなさを疑い、今の本谷さんが形成されていくのだが)。
    「妊婦は、子供がブサイクに生まれたらどうしようとか考えないんですか?」と初対面でしつこく聞くところ、「悪」に近い感情の自分こそ元気なところ、テレビに映る芸能人を見て心のなさを確認するところ、そんなところがすごく好きです。

  • 内容はそこそこ。バックに軽く漫画があって見にくい

  • 17/04/22 (29)
    本谷さんておかしなひと。ということがよくわかった。おかしくて不思議で失礼で正直でずれてる。ふざけたひとだなあ~なんて油断していると、"絶対的な答えなんてどこにもない。(中略)だとしたら信じた道を貫くくらしいか、私たちにはできないんじゃないの" なんてまっすぐなことを言ったりするからどきどきする。

    ・さすが漫画という表現を見つけられてなかったら社会不適合者だったかもしれない人達の集まり(P26 年末パーティ)

    ・やはり確実に、私の知らない楽しみはいろんなところに存在する。どこだ。どこにあるんだ。海か。山か。海外か。インターネットの中なのか。ああ、家で仕事ばっかりしてると、こういう置いてけぼり感が妙に強まるのだ。ああ、ずるい。みんなばっかり楽しんで。こういう時は、他人の生活が実は全部薄っぺらい仮想現実だった、というSFの世界を想像して安心するに限る。(P201 楽しみ)

  • 演劇や物書きの世界が垣間見れて面白いです。
    後の方はちょっとマンネリ化?

  •  小説が大好きなのでエッセイも読んでみた。まず表紙の本谷さんが美人。服も可愛い。小説から受ける本谷さんはぶっ飛んだ感じ、繊細かつ大胆な感じをイメージしていたのだけど、それを良い意味で裏切らず、かつ共感できることも多々あって、より好きになった。劇作家、演出家としてのストイックな部分や、日常の些細なことから膨らんでいく妄想など、色々楽しめて良かった。

  • 恥ずかしいことに、『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』も読んでいたし映画化作品も観ていたし演劇にも興味を持っていたし…なのに、「モトダニユキコ」さんだと思い込んでおりました。なぜか。
    「モトヤユキコ」さん、なのですね。修正修正。
    肥大した自意識を抱え面白おかしく生き抜く表現者のつぶやき。
    と、榎本俊二氏のいい感じにこじれたイラスト。
    漫画雑誌『モーニング』連載のコラムだそうで、なるほど。
    かわいくてたまらないです。これを読んだらみんな、もっちんのことを大好きになっちゃうんじゃないでしょうか。

  • 漫画週刊誌「モーニング」で3年半にわたり連載されたコラムをまとめたもの。
    本谷有希子のコラムは大好きなので、楽しく読めた。
    こじらせ感が相変わらず面白い。
    クレイジーハニーを見に行ったので、そのあたりの話が書かれていて楽しかった。
    余談だけど、ダヴィンチにもコラムを書いてた。それも出版されないかなぁ。

  • ・ほあほあ読み終えた。この本を読んで、【おしゃべりしてる時と文章を書く時に、人格ってかわるよね~】と思った。

    ・本谷さんはこれまでの人生、きっと「レッテル貼られたら貼り返す!」「誤解されたら誤解し返す!」というイキゴミで、単語力→文章力→想像力を鍛えた人なのでは?

    ・文字を武器として操ってるみたい。話す時とは、コトバの使い方が違うようだ。

    ・傷付きやすいけど凹まない。アクセルのかけ方は勢いよく、ブレーキはすげぇ慎重。制動かけすぎると後続車に追い抜かれちゃうからか。

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著者プロフィール

本谷有希子(もとや・ゆきこ)
1979年、石川県生まれ。2000年「劇団、本谷有希子」を旗揚げし、主宰として作・演出を手がける。主な戯曲に『遭難、』(第10回鶴屋南北戯曲賞)、『乱暴と待機』、『幸せ最高ありがとうマジで!』(第53回岸田國士戯曲賞)などがある。主な小説に『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』、『生きてるだけで、愛。』、『ぬるい毒』(第33回野間文芸新人賞)、『嵐のピクニック』(第7回大江健三郎賞)、『自分を好きになる方法』(第27回三島由紀夫賞)、『異類婚姻譚』(第154回芥川龍之介賞)、『静かに、ねぇ、静かに』など。近年、著作が海外でもさかんに翻訳され、『異類婚姻譚』『嵐のピクニック』を始め、世界9言語で出版されている。英語版は The New Yorker、The New York Timesなどで大きな話題となった。

「2021年 『あなたにオススメの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

本谷有希子の作品

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