りっぱな兵士になりたかった男の話

  • 講談社
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本棚登録 : 55
感想 : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (170ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062177627

作品紹介・あらすじ

カスパールは、小屋を見はりつづける。たとえ、敵がひとりもやってこなくても…。イタリアアンデルセン賞受賞作家がユーモアをまじえて描く、戦争のむなしさ。

感想・レビュー・書評

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  • 絵本

  • 兵士とは、あまりにも単純過ぎる人間の末路…
    イタリアアンデルセン賞

  • じいさんと牛が好きだ。
    死んでからそーいえば名前も知らなかった、というのが
    ちょっとせつない。
    じいさんからの兵士が来て寂しさがまぎれた、
    そのうち一緒に暮らして、コーヒー飲んだりできたらいいなあって気持ちがもっとせつない。
    占拠された町はそのまま。
    そうして、いつかこの町も違う国に壊される、かも。
    だれが愚かで、何が正しいのか、わからなくなるなあ。

  • 若い兵士が、誰も来ない山の上の風車小屋を見張る命令を受け、一人毎日小屋を見張るが、まったく何も起こらない、という始まりで『タタール人の砂漠』みたいな話か?と思ったが、まさか同じイタリアの作家が真似するわけないしな、と思いながら読み進める。
    乳牛を飼う老人と交流するうち、町は敵の爆撃を受けて、敵に占領されてしまう。
    しかし、兵士は小屋の見張りの任務を解かれていないのだから、町に行くことはできない。
    兵士が信じる「りっぱな兵士であること」と、人間として生きることの矛盾を寓話的に描いた小説で、子どもにも読みやすいとは思うし、悪くはないのだが。
    ネズミの寿命は2年くらいだし、乳牛は妊娠・出産しなければ乳は出さない。(哺乳類は何だってそうだが。)
    この本を読むと乳牛は一年中、妊娠・出産しなくても乳が出るみたいに思える。
    老人は一人で暮らし、誰とも交流していないようだから、牛を交配させられない。農作物は自分で作っていたとしても、ハムやコーヒーを手に入れるためには、人と交流しなければならないはず。
    老人の死後、兵士は一人で老人の家で、牛とネズミと暮らし、誰とも会わず10年近く暮らしたのか?
    牛は乳を出さないまま?しかも牛よりネズミが長生き?
    そんなバカな。
    寓話にしろ、信じるに足るリアリティは必要。出産しなくても乳のでる牛のいる、まったく別の宇宙の星を舞台にしてる訳じゃないんだから。

  • 親切なおじいさんだと知っていても、疑うところが面白い。

  • イタリアの児童文学。ももちゃんっていう牛、ほんとはなんて名前だったのか気になる。

    兵隊の愚かさ、戦争の悲しさとか、そういう感想だけでなくて、何だかいっぱい…!読んだ子ども一人ひとりが、色々なことに頭をめぐらせて、自分にとって大事なことを見つけられる作品だと思う。登場人物のプロフィールはわからず、土地も敵も具体的なことは不明で、記号的に書かれているんだよね。

    兵隊はいつまでも来ない命令を待ち続け、融通が利かず、立派な兵隊を目指すわりには寝坊ばかりで、相当愚かなのだが…最後、全てを看取ってから小屋を立ち去る後姿は、決して愚か者のそれではない。この馬鹿真面目さも、ここまで来ると尊敬してしまうかも。

  • ユーモラスなシーンもあり、また人懐っこくも勇敢な老人との交流は心温まるものがあるけど、やっぱり無意味になった命令を、愚直に守り続け、山の風車を見張り続ける主人公の姿は、もの悲しく、虚しい。

  • ★★★★☆
    カスパールは上官にあるものを預けられ、山の上の風車を見張るように命じられる。
    「りっぱな兵士であるための九か条」が書かれたメモを胸のポケットにしのばせ、命令を実行しに向かう。
    が、山頂には古ぼけた風車と強い風しかなく、ネズミとウシのモモちゃんとその飼い主のおじいさんしかいなかった。
    おじいさんとカスパールと二匹の動物たちのノンキなやり取り、ふもとの町を覆っていく戦争の暗雲、そして…。
    少し「野ばら」を思い出しました。
    静かに、戦争とは何か、人の幸福をは何かを考えさせる本です。
    サヤカさんの挿絵も物語の雰囲気にぴったりでした。
    (まっきー)

  • 子供向けの本ですが、大人が読んでもいろいろと考えさせられる内容です。
    FM YOKOHAMAのbooks A to Z で北村さんが紹介されていました。

  • ほんわかする内容。挿絵もかわいい。

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