クエーサーと13番目の柱

著者 :
  • 講談社
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感想 : 65
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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062177696

感想・レビュー・書評

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  • 故意か偶然か

  • すべて、見えている。
    ――ここに映るのは、我々を取り囲む情報の”果て”にある世界――
    話題作「ピストルズ」より2年、小説の最前線を疾走する著者が
    現代を根底から描写した、超絶的ノンストップ長篇!

    うーん……なんだろう。
    読解力がないのか、ぜんぜん楽しめなかった。
    情報化社会を、心理的描写を排除して描いているんだろうけど。
    リアリティも欠けるし、ラストは消化不良気味。

  • うーん。前半はほとんどストーリー的にいらないし、色々もったいぶってるだけで話が見えてこない。
    技巧的に行こうとしてるのかもしれないですけど、読んでて辛かったです。
    最後もすっきりしないし、消化不良感満載でした。
    ところどころ上手いなーって思うところはあるんですけどね。

  • それほど長い作品でもなかったので比較的早く読めた。阿部和重の現実と虚構との距離の取り方は健在。ただラストに向けたグルーブが弱く感じたのは自分が年をとったからなのか、作品の長さ故か。神町サーガフィナーレに向けて着実に作品を重ねていってほしい。

  • シンセミアを「苦手。」と思った自分は、躊躇しつつ手に取った。

    面白い。
    映画観てるみたい。
    結末はあっさりで少し物たりなさも。

  • 小品だけど、とても上質なハリウッド映画を観てるような繊細な描写が丁寧に積み重ねられていくから、ページをめくるのがとても心地よい。しっかりした映像が頭の中に築かれて、本当に1本の映画を観たような読後感だった。
    悲しいくらい貧相な世界に投影されている、私たちが生きているこの世界にもの悲しくなるけれど、それでも信じる希望と、未来は切り拓けるという強いメッセージのようなものを感じとった。

  • 神町サーガとは関係ない物語みたい。テイストとしては「インディヴィジュアル・プロジェクション」に近い感じだった。
    物語の冒頭にThe Smithsの楽曲が引用されているのに痺れた。小説「クラッシュ」は絶対にクローネンヴァーグの映画で、阿部さん知ったと思う(笑)

  • 小説家=阿部和重の数字への偏執的なこだわりが、新たな想像性を招来させる。クラッシュを目前に現れたホログラムは現実を拡張する。

  • エンタメ小説としては、大風呂敷の広げっぷりも、疾走感も、十分に面白い作品でした。それだけでも凄いんですが、きっともっと何かあるんだと思うんだけど、その何かが掴みきれなかった。もう一度読み直そう。

  • ネットやオタクをモチーフとした世界観は嫌いじゃないけど、終盤からの結末に向けた収束ぐあい、ワクワク感、なんかもうひとつ。
    先にある程度ストーリー走らせといて後からタネ明かしする演出も、狙いは分かるんだけど思ったほど効いてこない。なんで?
    題材自体はそそるし装丁もイカしてるんだけど、全体通して迫力が足りぬ。

    言いたい放題だけど、アイドルファンの目線を天体観測に重ね合わせたメタファーには圧倒。ここが着想の起点とみた。 話のサイズとしては短編の方がよかったんじゃないでしょうか。

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著者プロフィール

1968年生まれ。1994年「アメリカの夜」で群像新人賞を受賞しデビュー。1997年の『インディビジュアル・プロジェクション』で注目を集める。2004年、大作『シンセミア』で第15回伊藤整文学賞、第58回毎日出版文化賞、2005年『グランド・フィナーレ』で第132回芥川賞受賞。『シンセミア』を始めとした「神町」を舞台とする諸作品には設定上の繋がりや仕掛けがあり、「神町サーガ」を形成する構想となっている。その他の著書に『ニッポニアニッポン』『プラスティック・ソウル』『ミステリアスセッティング』『ABC 阿部和重初期作品集』など。

「2011年 『小説家の饒舌 12のトーク・セッション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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