大阪アースダイバー

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062178129

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  • アースダイバーと称して、地域ごとの地質・自然環境と時間軸に基づいた人間社会の変容を思想(主に宗教)をベースに紹介した書籍の大阪編。

  • 大阪の歴史が地名とともに解き明かされる。緩やかに動く人々の生活が時を経て確固たる幹へと受け継がれていく経緯に圧倒される。生と死、差別と笑い、縁と無縁を互いに牽制し迎合しながら生活を営む術を模索していく。処刑場から見世物小屋に変貌していく千日前の神秘に心地よさを感じる。

  • 面白かった。大阪に1年程住んだことがあるので尚更よかった。

  • 写真がよかった。古いのも、新しいのも。

  • とても刺激的な読書体験。

  • おもしろかった!
    今度ミナミに行くときには、今までとはちょっと違った目で周囲の風景が見られそうだ。
    それにしても、大阪はDeepだ!

  • リアル大阪と幻視の大阪が交差して、頭の中でもやっとしていた大阪地図をダイナミックに埋めていく。

  • 大阪に商業が興隆し、アジアの拠点都市としての薫りが色濃く漂い、笑いの文化が生じたのは何故か、古の大地からの声を聴き、アースダイバーは考察する。
    チベットのモーツァルトを著した宗教学者の中沢新一は、無縁・公界・楽を著した歴史学者の甥にして後継者だと唸る好著。

    アジアとの繋がり、ヤマト政権・朝廷に敗れたものの歴史というこの本の視点の延長で次に期待するのは『博多アースダイバー』だな。

  • 東京アースダイブよりもスリリングだった。
    なぜなら大阪は差別問題をはじめ様々な問題を抱えた都市であり、コリアンとの親密な関係の上に成り立つ都市であり、
    日本というスケールに収まりきらないエネルギーを抱え持った、日本でもっとも自由で野性的な都市ということが、肌身に感じられたからだ。

  •  アースダイバーの大阪編。生駒山に死のパワーを感じることから始まり、流れ着いた海民が「都市」を形成していく歴史を幻視する。
     吉本のお笑い芸人にまで結びつく、語られる歴史は荒唐無稽ではあるが、しかし圧倒的に面白いし、その面白さが説得力を生み出す。ご丁寧に欄外に「実は嘘」的な記述があっても、それでも説得力を感じる都市論なのでした。

  • 非常に面白かった。

著者プロフィール

1950年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。京都大学特任教授、秋田公立美術大学客員教授。人類学者。著書に『増補改訂 アースダイバー』(桑原武夫賞)、『カイエ・ソバージュ』(小林秀雄賞)、『チベットのモーツァルト』(サントリー学芸賞)、『森のバロック』(読売文学賞)、『哲学の東北』(斎藤緑雨賞)など多数。

「2023年 『岡潔の教育論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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