147ヘルツの警鐘 法医昆虫学捜査官

著者 :
  • 講談社
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  • / ISBN・EAN: 9784062178310

作品紹介・あらすじ

炭化した焼死体の腹部から、異様な「虫の塊」が見つかった。難事件に際し警視庁は、法医昆虫学者・赤堀の起用に踏み切る。死体の周りの虫から犯行を分析するという、日本初の捜査方法とは。

感想・レビュー・書評

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  • みなさーん、新発売のウジボールって知ってますか?
    チョコボールみたいで美味しそうでしょう
    大きさはソフトボール大ぐらいあるそうです
    どこで販売しているかって…?
    それは…、
    遺体の膨れ上がった腎臓の脇にあるらしですよ
    球体にメスを入れると中から白いものが次々とこぼれ落ちる…
    ウジボールの正体は…

    蛆の塊です

    このウジボールを持った焼死体は一体誰に殺されたのか…?

    本作は蛆だのハチだのハチの子だの、とにかく「虫」を手がかりに、アクが強く、騒がしく、愉快な昆虫学者の赤堀が殺人事件を解決していく
    殺人事件はさておき、この本を読まなければこんなに濃い虫の話を知ることはなかっただろうw
    このシリーズはちょっとハマりそうです♪

    みんみんさん、虫ブームやって来ますよー!

    • 1Q84O1さん
      謹んでお受けいたします!
      まず、お得意様にウジボールをお中元として送っておきまーすw
      謹んでお受けいたします!
      まず、お得意様にウジボールをお中元として送っておきまーすw
      2023/07/18
    • ゆーき本さん
      1Qさん ようこそ(‘v’*)フフッ♥
      1Qさん ようこそ(‘v’*)フフッ♥
      2023/07/19
    • 1Q84O1さん
      ゆーき本さん、お邪魔しますw
      ウジの虜になりました!
      あっ!?
      ゆーき本さんにもウジボールを…
      もう、お持ちですよね〜w
      ゆーき本さん、お邪魔しますw
      ウジの虜になりました!
      あっ!?
      ゆーき本さんにもウジボールを…
      もう、お持ちですよね〜w
      2023/07/19
  • 炭化した焼死体の腹部から、異様な「虫の塊」が見つかった。警視庁は捜査に法医昆虫学者を起用する事に踏み切る。死体の周りの虫から犯行を分析するという、日本初の捜査方法とは‼︎

    面白いだろうとは思ったけど予想を超える面白さ‼︎

    昆虫学者・赤堀のキャラがいい!
    死体から採取した蛆に目がキラキラするような昆虫が全てですみたいな変わり者。でも可愛らしい笑

    一緒に捜査する刑事二人もまたいいです!
    熱い男&メモ魔

    蛆…蛆…蛆……スズメバチ…めちゃめちゃ生態に詳しくなってしまった( ̄▽ ̄)

    死体に群がる蛆が平気な方にオススメです♪

    シリーズなんで次も楽しみ\(//∇//)


    • みんみんさん
      耳彦も真っ青の蛆団子\(//∇//)
      耳彦も真っ青の蛆団子\(//∇//)
      2023/04/27
    • ゆーき本さん
      これか!おすすめの蛆団子は!
      これか!おすすめの蛆団子は!
      2023/04/28
    • みんみんさん
      ハイ\(//∇//)
      続編借りたから〜何団子かなぁ♪笑
      ハイ\(//∇//)
      続編借りたから〜何団子かなぁ♪笑
      2023/04/28
  • 初めての作家さん。虫かぁ〜と思ったけど、興味の方が勝り読んでみたら気持ち悪いけどおもしろい!虫についてもいろいろ調べながら読んだのでとても勉強になりました。赤堀先生と2人の刑事たちのやり取りも楽しくてあっという間に読めました。
    シリーズ化しているようなので次も読んでみようと思います。

  •  死体の損壊や損傷が激しく、通常の検屍では正確な情報収集ができないケースにおいて、死体についた虫を解析することで情報を割り出していく法医昆虫学。

     昔気質の警察官から胡乱な目で見られながらも捜査に奔走する法医昆虫学者・赤堀涼子の活躍を描くサスペンスミステリー。

     物語は主人公の涼子と相棒の岩楯祐也警部補の2人の視点で描かれる。シリーズ第1作。
              ◇
     放火事件が相次ぐ板橋区近辺。
     ある夜、小火程度で収まっていたそれまでと違い、アパートが全焼する大事件が起こる。
     焼け跡から見つかった女性のものと見られる焼死体は、すぐ司法解剖に回された。

     体を丸めた状態で焼けた遺体は炭化の劇しさから見て、扼殺されたあとガソリンなどの加速剤をかけられていたものと考えられる。

     そして遺体の胸と腹を開いた解剖医は驚きの声を上げた。舌から食道および胃までがきれいになくなっていたからだ。
     さらに小腸摘出後に取り出されたソフトボール大の球体は、一同に衝撃を与えた。それはウジ虫の塊だったのだ。しかも中心部のウジ虫はまだ生きているではないか。

     つまり、炎に包まれる遺体の中で大量のウジ虫が舌から胃袋までを食い尽くしていき、水分の多い小腸にくるまるようにして塊になったということになる。

     司法解剖を見届けた警視庁の岩楯警部補と所轄署の鰐川(巡査部長?)が出席した西高島平署での捜査会議。
     物証が少ないこととウジ虫が手がかりの1つになったことで、上層部は法医昆虫学の捜査への導入に踏み切った。

     後日、法医昆虫学捜査官に任命されたのが昆虫学者の赤堀涼子という女性で、大学の准教授とのことだった。そしてそのサポート役には岩楯と鰐川が任命された。
     さっそく赤堀准教授に面会するため大学の研究室を訪れた岩楯たちの前に現れたのは……。  
    (第1章「コラボレーション」) 全5章。

          * * * * *
     
    大好きな『法医昆虫学捜査官 赤堀涼子』シリーズ。未読なのが最初の2作品で、その1作目をやっと借りられました。


     まず、作品の印象を左右する、出だしと主要人物について。

     出だしは司法解剖のシーン。
     毎回、遺体の損傷の激しさや解剖の様子がリアルに描かれているけれど、エグさは控えめなのは1作目からのパターンだったのですね。これは好みにあっていてうれしい。
      
     主要人物はおなじみの面々。
     所轄の若手刑事の鰐川宗吾や昆虫コンサルタントの辻岡大吉については、初登場ということでかキャラクターがわかりやすく書かれているのがよかった。どちらも品があって粗野なところがないのが好もしい。

     そして、主役の2人。
    赤堀涼子。小柄で華奢。色白でお肌はつるつる。ショートカットで 36 歳には見えない美少女風。純で熱い心も持っている。さらに口は達者で非常に負けん気が強い。なんてステキなヒロインなのでしょう。
     岩楯祐也。長身で人相がよくない中年刑事。本庁捜査一課の警部補を務めるだけあって、捜査の的を外さず的確に動く優秀な捜査官です。性格的に少しクセがあるものの、意外にも公平公正、フェアな男なのでした。

     しかも! 1作目から2人はいい雰囲気だったことが判明。微笑ましかった。


     次に作品のウリでもある法医昆虫学。

     動物の死骸が出るとすぐさま察知した蝿が集まり産卵するのですが、それを追うように上位の虫が段階的に集まり、短期間に食物連鎖社会が成立します。その時間差はかなり正確です。つまり現場で採取した虫から死骸について様々な情報を得ることができるということです。
     だから、ウジボールの中で生き残ったウジ虫から涼子が死亡推定時刻をピンポイントで割り出したところは、それが法医昆虫学の肝であるとは言え、非常に興味深かった。
     さらにウジ虫とコカインの関係を調べ上げた涼子の推理力と行動力にも惚れ惚れしました。


     最後に、クライマックスとなる終章。

     やはり絶体絶命のピンチに陥るのは涼子だったし、岩楯が涼子救出に死にものぐるいになるのも同じでした。でも( 主役の2人は死なないとわかっているのに )やっぱりハラハラドキドキ。鰐川くんの大活躍もあって満足しました。

     エピローグで見せた涼子と岩楯の心の交流も印象深いものでした。
     法医昆虫学を認め涼子へのリスペクトを不器用に伝える岩楯。照れ隠しのように岩楯を茶化しつつ捜査官を続けることを表明する涼子。
    もう、ニヤニヤ笑いが止まりませんでした。

     どこか種明かしを見るようでワクワクしながら読んだ1作目。本当に魅力満載でした。
     残りは1作品になりました。手元にはありますが、大切にちびちび読もうと思います。(セコくて申しわけありません。)

  • 炭化した焼死体の腹部から、ウジ虫の塊が出てきた。
    法医昆虫学者と警察との共同捜査により、犯人を突き止めていく。

    面白い本に出会ってしまった!
    法医昆虫学、奥が深すぎてついていくのが大変な部分もあったが、それ以上に好奇心を掻き立てられ、どんどん読み進めてしまった。
    死体につく虫が語りかける真実。
    その虫の周りにいる虫、その虫を食べた虫、どんどん連鎖して、先へ先へと進む。
    虫は正直嫌いなのだけど、何故か夢中になってしまった。

    法医昆虫学者の赤堀と、刑事の岩楯のコンビも絶妙!
    想像しなかった結末に驚くとともに、次はどんな事件を解決するのか、すぐにでも次作が読みたくなった。

  • みんみんさん!面白かったー!

    52ヘルツは 世界で1頭だけのクジラの鳴き声でしたね。
    147ヘルツとは…ハエの羽音です。

    半年前から続いている連続放火。犯人が捕まらない中とうとう被害者が出てしまう。焼死したと思われる遺体の腹部からでてきたのは生きたウジの塊、ウジボール…。

    ウ、ウジボール。なんてパワーワード。

    この事件の捜査活動で 試験的に『法医昆虫学者』
    が加わることとなった。遺体に湧く虫から 死亡推定時刻や犯人の血液などがわかるらしい。

    この法医昆虫学者の赤堀ちゃんのキャラがいい!!変人…いや個性的!

    悪党面だが情に厚く蜘蛛が苦手な岩楯警部補と、相棒のメモ魔で若禿がちょっと残念なワニ川のキャラももちろん良い!そして岩楯がワニ川と赤堀のことを好意的に受け入れているところも、この本の読みやすさにはあると思う。

    焼死体の周りに湧いていたウジやらハエやらから、犯行の真相にたどり着こうとする赤堀。岩楯の捜査とどう交差するのか─。そして赤堀に危険が迫る!

    腐敗した遺体の描写や、そこから出てくる虫 虫 虫。
    これさえ乗り越えられればとても面白いです!!

    よし!第2弾いくぞー('0')/

    • みんみんさん
      クセが強い‼︎
      病みつきになるよ\(//∇//)
      クセが強い‼︎
      病みつきになるよ\(//∇//)
      2023/05/08
    • ゆーき本さん
      次はワニさんじゃないんだ。
      またもやウジの湧く遺体…(O言O)
      ウジがいなきゃ赤堀の出番がないか!!
      次はワニさんじゃないんだ。
      またもやウジの湧く遺体…(O言O)
      ウジがいなきゃ赤堀の出番がないか!!
      2023/05/08
    • みんみんさん
      そうよ!まずハエの卵産み付けが基本‼︎
      もうこのシリーズは動機や心理描写とか関係ないわ
      虫で解明&チームの面白さよ!
      単純に面白いところが良...
      そうよ!まずハエの卵産み付けが基本‼︎
      もうこのシリーズは動機や心理描写とか関係ないわ
      虫で解明&チームの面白さよ!
      単純に面白いところが良いの\(//∇//)
      2023/05/08
  • 以前に読んだ「よろずのことに気をつけよ」
    と比べて、登場人物たちが生き生きとしていて
    好感が持てた。
    虫に関係するシーンはかなり気持ちが悪いけれど、
    事件の謎がここから明らかになっていくと言う設定は
    おもしろかった。

    ただ、こういった物語で途中恋愛モードが発動されちゃうのは個人的には好きじゃない。
    前回のお話でもそうだったけど、
    事件に集中してる最中にそういう展開が挟まれるのは
    なんだか白けてしまう。
    あと、不必要に人が死ぬのもいやだった。
    物語自体はおもしろかったので次回に期待。

  • 赤堀先生も大吉さんも刑事二人もとても個性的でいい意味でクセも強くて好き。
    最後の方は赤堀先生と泣いた。

    昆虫法医学という事で虫の描写がまあ沢山出てくる。虫は苦手だけどとても勉強になる。
    そちら方面と心理学的なのも出てくるのでてんこ盛り。
    とても面白い。

  • 法医昆虫学捜査官シリーズ第一作目。
    赤堀さんと岩盾刑事、初タッグ。
    2、3冊目を読んで一作目だが、一作目で二人はこんなに接近していたなんて意外。
    大吉は一作目から登場していた。
    拓巳があっさり死んでかわいそう。
    で、みちるの死体についていたウジ虫はなんで変なんだっけ?

  • 焼死体の解剖で体の奥から発見された「ウジボール」その他にも不審な点があり法医昆虫学者の赤堀が捜査に加わる事になった。初めての試みと赤堀の天衣無縫さにたじたじになる岩楯・鰐川刑事。でもお互いの専門分野から事件にアプローチしていくうちに一つの線に繋がっていく。とにかく虫の描写がこと細かく説明も判りやすくて想像しやすいがしてはいけない。あくまで虫を調べる事に徹底して真相に迫るのは斬新だった。刑事コンビ側で本来の捜査過程が描かれるので刑事物好きとしても満足。終盤ばたばたでちょっと詰め込み感あるけどシリーズ一作目だからしょうがないかな。

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著者プロフィール

1970年、福島県生まれ。文化服装学院服装科・デザイン専攻科卒。服飾デザイン会社に就職し、子供服のデザイナーに。デザインのかたわら2007年から小説の創作活動に入り、’11年、『よろずのことに気をつけよ』で第57回江戸川乱歩賞を受賞して作家デビュー。’21年に『ヴィンテージガール 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介』(本書)で第4回細谷正充賞を受賞し、’22年に同作が第75回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門の候補となった。また’23年に同シリーズの『クローゼットファイル』所収の「美しさの定義」が第76回日本推理作家協会賞短編部門の候補に。ロングセラーで大人気の「法医昆虫学捜査官」シリーズには、『147ヘルツの警鐘』(文庫化にあたり『法医昆虫学捜査官』に改題)から最新の『スワロウテイルの消失点』までの7作がある。ほかに『女學生奇譚』『賞金稼ぎスリーサム! 二重拘束のアリア』『うらんぼんの夜』『四日間家族』など。

「2023年 『ヴィンテージガール 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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