本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062178662
作品紹介・あらすじ
フッサールの現象学をあくまでフッサールの言い分に即して忠実に受け取った上で、それを幼少年期に束の間見られる独我論的体験の分析に援用。
感想・レビュー・書評
-
なぜ私は私であって他の何ものかではないのか、という自我体験。世界にいるのは自分だけであって他はすべてからっぽであるという独我論的体験。これを発達性エポケーと見立てて、現象学的超越論を参照し、読み解いてみると、あるのは間主観的な自明性のそびえる世界で、時間を異にする私としてしか他者を理解できないという現象学的反抗だった。
というのは腑に落ちた話しで、問題の整理にずいぶん助かることでもあるけれど、改めてこう提示されるとちょっと怖いものでもある。
そして、さらにもっと怖いのは、これからはいよいよ独我論者たちの時代かも、という結句である。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
表面的に読み流した。
深く理論をとらえ、考えるところまでいたらない。その知識がないし、気力がないから。
しかし、ところどころ関心をとらえ面白いと思えるところがある。
自明性の亀裂。
情報があふれる現代。
自明なことが増えていくように見えながら、かえってその自明性が崩壊していくような、そんな感じがした
全2件中 1 - 2件を表示