3年7組食物調理科

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 147
感想 : 32
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062178761

作品紹介・あらすじ

県立新居山総合技術高校の食物調理科では、料理人のたまごたちが、料理に明け暮れる毎日を過ごしている。3年7組の米崎恵志は、身長152センチの小柄な男子。でも負けん気は人一倍だ。
3年の秋を迎えた恵志たち。集団調理で先生方にお弁当を食べてもらう「営業」が目前だ。当日の朝、恵志がいる6班は、食材の発注数を間違えていることに気づき、真っ青に。あせって担任の小梅先生に打ち明けるが、思いもよらないポイントで怒られてしまう。
散々だった営業を終え、次のイベントに向けて気合いを入れる恵志たちのもとに、小梅先生入院の知らせが入る――。

感想・レビュー・書評

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  • 美味しい食べ物が出てくる本が好き。
    なので、タイトルにひかれて読んでみました。
    出てくる食べ物は本当においしそうで、
    シンプルな材料なんだけど凝った料理が多かった。
    白菜の博多煮、ごぼう天うどん、私も食べたいな~。

    読む進めるうち、主人公ケイシの母のような気持になってしまい、
    小学生時代の因縁の相手サダとの再会、
    卒展の成功・・・目頭が熱くなってしまった。

    高校生が何かに一生懸命に取り組む話、好きだな。
    こういう話を読むと、私自身が、大学受験のための高校生活を送っていたことが悔やまれる。
    ないものねだりかな。

    「同じ釜の飯を炊いて食う仲間」。
    ご飯は互いにくっついて粘り気があってドライじゃない。
    そんな素晴らしい仲間との、青春の物語でした。

  • 図書館でヤング向け棚に置かれていましたが、まさに中学高校生向けの本。おばさんも楽しく熱く読ませてもらいましたが。
    議論を通しての熟考、学校で何を学ぶのか、将来の目標は?
    やはり専門で何か1つのことを磨くというのはすごいことです。しかもこれ、実際の高校がモデルであるんですね。

    チューハイはちゃんと20歳まで持ち越しやしね!
    こどもが出来て未成年やのにお酒飲みたいって言い出したら、20歳の誕生日の美味しいフルコースとシャンパンという魅力をとくとくと聞かせたい。

  • こういう特殊な学校の話は興味深かった!進路や手を抜かずに料理に向き合うことが書かれてて良かった。文章が中学生向けってかんじで、ちょっとだけ苦手でした。

  • 好きな事に真剣にひたむきに取り組んでいる高校生の姿が爽やかです。ましてそれが料理ならば読んでいて食欲が刺激され、自分が料理する際のモチベーションもアガろうというもの(ア、アガるはずだ…)

     食物調理科という、その道に進むことをすでに思い定めている子達が多く集っているからか、皆積極的で前向き。指導する先生も厳しいですが、愛と真剣さが伝わる指導でこんな先生に指導してもらえるのは素晴らしい事だなぁと感じました。

  • 食物調理科、通称ショクチョウの青春を描いた物語。

    普通科じゃない学科を選んだ人って、覚悟を決めて高校に入っている気がして、普通科の人よりも大人のように感じる。

    働き始めたら誰も怒ってくれない。嘲笑されるだけ。

    厳しい世界の中で、30人のショクチョウの生徒が力を合わせて米粒のようにまとまっていく。

    ごはんの描写がとてもおいしそうだった。中高生におすすめの本!

  • 県立新居山総合技術高校食物調理科、通称「ショクチョウ」は卒業と同時に調理師免許が取得でき、料理の道を志す若者が集まる。プロとなるために学ぶので、満点で当たり前。優しくも厳しい先生の元、3年7組ショクチョウの30人は日々料理と向かい合う。

    ショクチョウの特徴のひとつは、何事においても30人全員の意見を一致させること。それは多数決とも異なり、少数の意見をねじ伏せるのではなく、とことん話し合うことで意見をまとめていくもの。だから自分の考えを相手に伝えること、相手の意見を聞くことが必要となる。

    ショクチョウの日々は油断禁物の完璧を求められるもの。何故なら食べ物を扱うプロとなるのだから。失敗することもある。でもその失敗に対してどう対応するのか、何故失敗したのかを理解しているのか。そこが重要となり、失敗しましたごめんなさいでは許されない。
    だから担任の小梅先生も厳しく烈火のごとく叱る。叱られたショクチョウ生は、それをがしっと受け止め反省し次に活かす。これは信頼関係が為されているからできることだなということは、端々から読み取れます。

    ギロンも小梅先生の厳しさも、一歩間違えると単に力での押さえつけになってしまう。それを小さな声を無為にしないことや、自主性や信頼関係に繋げる物語の組み立ての巧さに引き込まれました。


  • 食物科高校生の青春。

    食べ物の話ってやっぱり好き。
    お腹が空きますね。
    ごぼう天うどんと麻婆豆腐が食べたくなった。

    働き始めたら誰も叱ってくれない。
    嘲笑されるだけ。

    確かに。
    自分で自分を振り返らなきゃね。

  • 図書館で借りたもの。
    県立新居山総合技術高校の食物調理科3年7組の1年のお話。

    最初は「ひとつひとつの話がばらけてるなぁ」と思ったけど、だんだんいい感じになってきた。
    特に集団調理の緊迫感が良かった。
    普通科の生徒とは比べものにならないくらい真剣に授業に取り組んでいてかっこいい!
    専門分野を学べる高校っていいな。

  • 特殊な学科に集まった、濃い連中の青春。
    調理科という学科は、普通に興味深くもあるし、全体的にはコメディタッチで、読んでいて楽しい。

    そして、一年間での彼らの成長ぶりが頼もしい。
    梅干し対決のエピソードには、それが凝縮されている感じで、引き込まれる。レシピも実際作ってみたくなる。
    そして、うどんエピソードには、ほろりとする。誰しも引きずっている記憶があり、ちょっとした切っ掛けが、次への一歩を開くのかもしれない。

    読後はすっきり、ショクチョウ万歳!

  • 卒業すると調理師の免許が取れる高校の食物調理科の3年生の1年間。通称ショクチョウは30名中男子は9名、でも1クラスなので3年間同じメンバー。厳しい先生のもと、卒業に向かっていくショクチョウメンバーを描く。

    高校で既に自分達の将来を具体的に考えている高校生たちの姿は、なかなか清々しい。
    思っていた以上に良かった。

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著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。駒澤大学文学部卒業。スポーツ誌の編集者などを経て、1999年第5回小説新潮長篇新人賞を受賞し、作家デビュー。おもな作品に、『おれたちのD&S(デマンドアンドサプライ)』『どまんなか1~3』『セキタン! ぶちかましてオンリー・ユー』『3年7組食物調理科』『小説の書きかた』『走れ! ヒットン』(講談社)、『消えた大関』(PHP研究所)、『デッドヒート 上・中・下』(角川春樹事務所)、『スクールセイバー 学園危機一髪!』『フルスウィング』『押し出せ青春』『セコンドアウト』(小学館)、『俺はどしゃぶり』(光文社)などがある。

「2019年 『スポーツのおはなし 柔道 柔道がすき!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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