逃走

  • 講談社 (2012年10月1日発売)
3.39
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784062178839

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

家族愛とミステリーが巧みに織り交ぜられた物語が展開され、主人公の青年が殺人犯として警察に追われる緊迫感が読者を引き込む。真実を追い求める捜査員の存在が、物語の流れを一層魅力的にしている。兄妹の絆が描か...

感想・レビュー・書評

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  • 逃走…という流れ、真実を確かめようとする捜査員の存在によって物語にどんどん惹きこまれていく。
    主人公に寄り添って一気に読める。
    少し切ないクライマックスを迎えるけれと、作品として面白かった。

  • 久しぶりに薬丸さんの小説を読んだが、とても面白かった。やはりいい父の息子もいい人間だった。しかし、不幸にも悲しい出来事が起きてしまった。この兄妹に幸あれと思う。

  • 妹思いの真面目な青年、小沢裕輔が殺人犯として警察に追われる… 本当に裕輔が犯人なのか、犯人ならその動機は… ミステリーの要素を含んだ家族愛を描いた秀作。ラストの妹から兄に宛てた手紙を読み、感涙。『悪党』も素晴らしい作品だったが、この作品もまた素晴らしい。

    『天使のナイフ』以来、救いの無い物語を描いていた薬丸岳だが、『刑事のまなざし』から作風が変わって来たように思う。

    ネタバレになるので詳しくは書かないが、『逃走』というタイトルも良い。自分にはそういう意味かと非常に納得出来た。

  • 傷害過失致死で人を殺してしまった祐輔の逃亡劇。
    単なる逃亡劇ではなく、あらゆる人物がお互いを思い合い、人情ものに仕上がっているのは、さすが薬丸岳。
    だけど、18で自分を産んだ母親に、4つも年上の兄がいたら、普通、血のつながりがないのは気づくものじゃないのか?そこだけが何故か抜けてる気がした。いい作品に仕上がってるだけに、残念。

  • 重い内容の本を読んだ後の、
    軽くさくさく読める息抜き的な本。

    あぁそう、あぁそう、と思いながら、さっさと読んだ。

    可もなく不可もなく。

  • ★3.5

    早期解決を確実視された殺人事件。
    容疑者の若者は何の為に逃げ続けるのかー。
    逃げ続ける青年。追う刑事。祈る妹。想う友。それぞれの思いが交錯していくー。


    閉店後のラーメン店で、店主の秋山正一が何者かに暴行され死亡した。
    発見したのは、救急隊員…犯人が通報したのだ…。
    駆け付けた隊員に「約束を守れなくてすまない」と声を絞り、被害者は息絶えた。
    通報した若者を容疑者として始まった捜査は、現場で目撃されてた車から
    犯人はすぐに判明し、早期解決が確実視されていたはずだった。
    犯人の小沢裕輔は、妹・美恵子と幼い頃から児童養護施設で育った。
    青年になっても、施設で子供達の世話をするなどとても心の優しい青年。
    美恵子にとっては、兄であり親でもあった。
    妹思いで、正義感の強い真面目な裕輔は何故秋山を殺したのか?
    罪が重くなるとわかっていても逃げ続けるのか?
    まるで、警察にヒントを与えるかのように足跡を残して逃げている…。
    何のために?誰のために?
    徐々に明かされる二人の過去や、美恵子に知らされていなかった両親の事。
    母が父を保険金目的で殺害。
    がけ下で燃えた車の中で、焼け焦げた男性の遺体があった。
    それが明かされた時には…わかってしまったが、
    その後の展開と真実には驚かされました。

    裕輔どうして理由も聞かずに殴っちゃったの~(〃ρ∩°`)ウゥ…
    罪が重くなるにも関わらず一人残される妹のその後を思う強い愛。
    最後の妹からの手紙にも、温かな兄妹愛を感じました。
    哀しい結末だけど、希望あるラストでした。

  • 良くも悪くも今までの薬丸岳さんの作品にはない読みやすさ。
    2時間で読み終えたのなんて初めてだ。

    『逃走』というタイトルには若干語弊があるような気がする。
    その違和感をひっくるめて敢えて『逃走』というタイトルなのかもしれないけど。
    結末というか、最後に露わになる真実は荒唐無稽すぎて
    現実には絶対ありえない、というかあったら大変だぞこりゃ
    というのが正直な感想。
    真実をひた隠して美恵子を守ろうとする裕輔の気持ちは判らないでもないけど
    隠されている方が辛いこともあるんだよ、と言ってあげたい気になった。
    ポイントポイントで鍵を握る篤史だが、その割に印象が薄いのは何故だろう(爆)。
    後日談は書かれてないけど、少なくとも裕輔が戻るまでの間は
    篤史が美恵子を支える存在になってることを願う。

  • 切ない。
    あの時違う選択をしていたら…と思わざるを得ない結末でした。
    起きてしまったことは取り返すことができない事実、まだまだこの兄妹の人生は長く続くので、
    罪を償って、少しでも明るい未来がくるように祈るしかない。

    三段壁とか白浜とか旅行で訪れたことがあり、懐かしく思った。

  • 今まで読んだ薬丸作品に比べると、そんなに重い感じではなかったし、文章もわかりやすく、さくさく読めました。途中で結末もわかってしまったけど、さすが薬丸さん、グイグイ読ませる魅力がありますね。

  • 薬丸岳さんの作品はすべて読んでいます。
    いつも、読後、考えさせられることが多いです。

  • 文庫版のあとがきで、単行本と大きく異なっているとあり、気になって何が違うのか確かめたくなり読んでみました。確かに結構設定やストーリーが違いました。通常であれば先に発行された単行本の完成度が低いがために文庫本で改訂した、と思いますが、個人的には単行本の全体的に(特に)終盤の展開、エピローグ)の方がわかりやすくて好きです。最後の美恵子からの手紙は文庫版にもあった方がよかったと思うのですが。。。手紙の内容は心打たれるものがありました。家族よりも強い絆はあるんだと。。

  • 2008年から2009年に新聞連載されたものを大幅に改稿して2012年に刊行された薬丸岳作品。
    後の『ハードラック』『誓約』と同じく、逃走サスペンスではありますが、今作、人を殴打した際に誤って殺してしまい逃走する青年、彼を心配する妹、殺された人物と顔見知りの刑事、の3人の視点で描かれるため、逃走サスペンスとも、加害者家族を描いた社会派サスペンスとも、刑事物とも読めますが、自分としては、それぞれに興味が分散してしまいました。
    流石の薬丸クオリティを保ってはいますが、薬丸岳作品の中では軽い読み応え。
    読み終わって、テレ朝・東映の刑事ドラマの中でも切ないストーリーを観終わった時のような感じもしました。

  • 初めて手に取った作家。なかなかの切ない展開ではあったけど、ミステリとして面白かった。他のも読んでみたい。
    個人的には新婚旅行で行った白浜が出てきたり、広島が出てきたりと偶然にも縁のある地名ばかりだったのてやたら親近感が湧いた。

  • 児童養護施設で育った兄妹。
    ラーメン屋の店主を殺害した兄は、ある目的を持って、警察の操作から逃げ続ける。
    隠された事実、2人の不幸な過去が徐々に明かされていく。

    読みやすく、先が気になり、一気に行きました。
    途中である程度予測がつき、その予測はほぼほぼ当たっていましたが、少しあっけない終わり方だったかな。

    それぞれの愛が深いがために起こった殺人事件。
    不幸な2人に、いつか幸せな日々が来ますように。

  • 疾走感があり、設定も登場人物の心情も丁寧に描かれている。
    薬丸岳さんの哀愁漂う世界観を久しぶりに読む事が出来た。

  • 児童養護施設で育った仲の良い兄妹の祐輔と美恵子
    ラーメン屋の店主を死なせてしまった祐輔は、美恵子のために過去に家族で暮らしていた町へ
    児童養護施設に入るきっかけとなった事件や人間関係が浮き彫りになるにつれ、とても悲しくてやるせない事実が見えてくる
    実は助け合うふたつの家族の複雑な絆を描いた、家族愛の物語

  • 薬丸岳らしい一冊。登場人物と、人間関係の丁寧な描写。
    実の父親の正体がって言う結末自体には、驚きもないけど、終始一貫してテーマに沿って話が進む中で、その世界に入り込んだ感覚になれるのは、さすが。

  • 悲しい境遇で生きてきた人が、事故とはいえ殺人を犯してしまう、そんなとっても切ないお話。
    過去は辛い思いをしてきたけど、現在の登場人物がみんないい人たちばっかりなのよね〜。
    裕輔と恵美子の兄妹の絆が本当に羨ましいです…。

  • なぜかわからない。

  •  施設で育った裕輔と美恵子。店の借金返済のため保険金目当てに母文恵が父大輔を殺したと思ってきた。
     ところが裕輔がある雑誌で見たラーメン屋店主秋山の顔は大輔にそっくりだった。店にて問い詰めたが誤って転倒、死んでしまい、警察に追われる事になる。
     実は美恵子は文恵と秋山の子だった。大輔と文恵はチンピラ秋山を殺害し、偽装殺人とし、大輔は八代として生きる事とした。裕輔は秋山の件を警察に分かるように逃走を図る。
     最近の法改正で時効が無くなり、家族共に暮らす事ができなくない中、施設で参加する花火大会で同じ景色を見る事を大輔と文恵は約束していた。
     刑務所の裕輔へ美恵子からの手紙が届く。本当の家族である兄貴をずっと待っている、と。
     逃走の目的がだんだんと分かってくるうまい展開だった。

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著者プロフィール

1969年兵庫県生まれ。2005年『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。2016年、『Aではない君と』で第37回吉川英治文学新人賞を受賞。他の著書に刑事・夏目信人シリーズ『刑事のまなざし』『その鏡は嘘をつく』『刑事の約束』、『悪党』『友罪』『神の子』『ラスト・ナイト』など。

「2023年 『最後の祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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