短篇五芒星

著者 :
  • 講談社
3.52
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本棚登録 : 542
感想 : 92
  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062179096

作品紹介・あらすじ

史上初!五篇すべて芥川賞候補作!怒り、悲しみ、喜び、涙する。ここに舞城文学のすべてがある。

感想・レビュー・書評

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  • タイトル通り5編の短編(どれも40ページほどのとても短い)が収録された短編集。

    赤ちゃんの流産について考え込み、流産に怒りを抱きながらもその執着が周りとのズレを生んでしまい、寧ろ他人に迷惑をかけていってしまう「美しい馬の地」はモラルや思いやりのあり方を考えさせられる秀作。
    突き詰めていってしまうと「供養」ですら自己満足になってしまう現実に気付きながらも、主人公が他人の流れてしまった赤ちゃんに対して供養したくなる気持ちも分からなくもない。
    よかれと思ってとった行動が時に人を傷つけてしまう事を徹底的にリアルに描き出している。

    他にも鮎と結婚してしまう姉を妹からの視点で描いた「アユの嫁」も、人種(この場合は人ですらないが)を越えた結婚、それに付随する家族の互いの文化への理解の必要性などを鮎に料理を振る舞うシーンや、とある展開でわかり易く書かれている。

    他にも舞城ファンにはお馴染みの探偵/劇団が出てくる「四点リレー怪談」や、スピード感ある文体を堪能できる「バーベル〜」などどれも読み応えたっぷり。

    今までの芥川候補作と比べるとインパクトは薄めだが、むしろ舞城作品に未体験の方にオススメしたい一品。

  • 流産に怒り妄執する男を描いた「美しい馬の地」
    鮎の男に嫁いだ姉の話「アユの嫁」
    バーベルになった男「バーベル・ザ・バーバリアン」
    その他「四点リレー怪談」「あうだうだう」の5篇収録の短編集。
    全編芥川賞候補になったということで読んでみた。
    舞城王太郎は始めて読んだが、変わった話を書く人なんだなという印象。

  • 面白すぎる。このくらいひと作品が短いとテンポも良くて舞城氏の良さが溢れ出ている。毎回毎回どうしてこんな設定で話をかけるんだ!と思いながらもうその時点で引き込まれ、ページをめくる手が止まらない。完全に中毒になっている。

  • 全編芥川賞候補作!の舞城短編集。相変わらず不可思議な舞城ワールド。今回はちょっと合わなかったかな。ライトノベルと純文学のハイブリッドみたいな作家だなとつくづく思う。舞城が芥川賞を取れる日は来るのか…。2013/039

  • 流産の話リアルだなー題材がぴったりだ。四点リレー怪談がつまらない、はじめて普通につまらなかった。
    最後の話とか、別に得るものないけど、すげー面白いのは、その世界を味わうのが単純に楽しくて、それでいいのだ。

  • 「あれ、そこで終わり?」みたいな消化不良が起きる短編ばかり。スクールアタック・シンドロームではどれも読者をぶった切る切れ味があったから比べると物足りなさが、というか続きが読みたくなる。
    フォントがどれも違っていて、文章だけでなく形でも何か変えてやろう気概がビシビシ伝わってくる。知っている中だと、円城の後藤さんのことでもフォントに色つけたり、一部を影抜きしてたりと本全体で勝負を仕掛けてくる。武者震い。

  • 何がいいかっていうのはなかなか言葉にしづらいけど、とにかく舞城王太郎の短編は、すらすら読めて、しっくりくる!(我ながら身のない感想だなあ)

  • 面白い!舞城王太郎ってこんなに幅があったんだっていう驚きと嬉しさ。他にもいろいろ読みたい。

  • いやーわけわかんない!でも好き!
    フォントがいちいち凝ってて気づかないうちに迷路で迷わされるような気分でした。え?なにこれ?あれ?もう終わり?また始まるの?とぐるぐる。
    最後の「うぐあうあう」が一番好きで他者への残酷さと無頓着さが心地良いです。
    鮎ってなんなんだ…と不安にさせるところはグロの少ない姉飼といったところでしょうか。遠藤徹と似たところを感じました。

  • 舞城さんの探偵じゃない部分の5つの短編です。いつもどおりの淡々とした幸福・不幸の感情作品です。ちょいホラーでメルヘンな世界でいい感じ

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著者プロフィール

1973年、福井県生まれ。2001年『煙か土か食い物』で第19回メフィスト賞を受賞しデビュー。03年『阿修羅ガール』で第16回三島由紀夫賞を受賞。『熊の場所』『九十九十九』『好き好き大好き超愛してる。』『ディスコ探偵水曜日』『短篇五芒星』『キミトピア』『淵の王』『深夜百太郎』『私はあなたの瞳の林檎』など著書多数。12年には『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦著)の25周年に際して『JORGE JOESTAR』を刊行。近年は小説に留まらず、『バイオーグ・トリニティ』(漫画・大暮維人)の原作、『月夜のグルメ』(漫画・奥西チエ)の原案、トム・ジョーンズ『コールド・スナップ』の翻訳ほか、短編映画『BREAK』や長編アニメ『龍の歯医者』の脚本、短編アニメ『ハンマーヘッド』の原案、脚本、監督などをつとめている。

「2021年 『畏れ入谷の彼女の柘榴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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