- Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062179911
作品紹介・あらすじ
武田信玄、上杉謙信、織田信長、豊臣秀吉-天下に手を伸ばした英雄たちの下、男たちはそれぞれの正念場を迎える。戦国小説集。
感想・レビュー・書評
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六つの短編集。戦国時代自分が信じている信念に正直に生き最期に魅せる煌めき。メジャーな武将からマイナーな武将まで読者の持っているイメージを違った角度から掘り下げる良い作品。
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戦国短編集6編入り。面白い、面白いんだけど、所々強引な展開があるかなと。表題の「国を蹴った男」は、いかにも伊東潤氏のお話し!って感じで、程よくハッピーエンドじゃなく、程よく清々しい。
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文句なしの星五つ面白い。
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鞠作りの職人を通して見た今川義真は、蹴鞠に全てかけ、結局領国を手放すことになっても幸せな人生を送ったことがこの物語で伺えた。
毒蛾の舞の物語では、本能におもむくままの前田利家は、面白い。一方、佐久間守政は、男の弱さが、戦の敗北に導く点がうら悲しい。 -
不条理な世を渡る武器は、気骨と果断。利に生きるか、義に死すか。敗れざる者たちの魂の咆哮。”豪腕作家”の凛然たる戦国小説集。
いま、もっとも注目される歴史作家が満を持して放つ! 不条理な世を渡る武器は、気骨と果断。利に生きるか、義に死すか。武田信玄、上杉謙信、織田信長、豊臣秀吉――天下に手を伸ばした英雄たちの下、それぞれの一戦に臨む者たちの、生死の際を描く! -
どの話も骨太で読み応えアリの短編歴史小説。
こんな風に歴史小説を操れる伊東潤さんは凄いと思う。 -
いわゆる戦国絵巻。ですが視点が名のある武将などではなく普段は日の当たらない人生が主役で描かれている。やはり主役は人、其れも人間臭い人物が主役。だからこそ面白い。日本の歴史に興味がなくとも引き込まれる魅力がある。
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仕事がびっちりな中でも伊東さんの歴史小説を読むのは、忙しさを忘れられる
一服な時間です。
この『国を蹴った男』も一般的な有名な武将ではなく、この人を取りあげてくれたか!というような
超マイナー武将ばかりで本当にうれしかったです。
史実に近い形でここまでストーリーを描けるのってすご過ぎます。
実際に伊東さんがラジオで話しているのを聴くととっても明るくちょっと軽い感じですが
小説自体はとっても深い。
歴史好きは絶対虜になります。
特にこの一冊でよかったのは石田三成とともにご奉行をつとめ
勘定方では右に出るものがいないと言われた長束正家。
彼が関ヶ原合戦の勝敗の鍵を握っていたという、とてつもない絵を描いた「戦は算術に候」は
ミステリーな要素もかなりあってとってもラストが気になってページをめくりまくりました。
ラストに感嘆、おもしろ過ぎます!! -
短編集。
牢人大将…武田信玄の牢人衆の話
戦は戦術に候…石田三成と長束正家
短慮なり名左衛門…毛利名左衛門・直江兼続
毒蛾の舞…佐久間盛政
天に唾して…山上宗二・秀吉
国を蹴った男…鞠職人宗兵衛・今川氏真
全体的に面白かったけど、牢人~と戦は~と国を蹴った~が特に面白かった。