国を蹴った男

著者 :
  • 講談社
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感想 : 54
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062179911

作品紹介・あらすじ

武田信玄、上杉謙信、織田信長、豊臣秀吉-天下に手を伸ばした英雄たちの下、男たちはそれぞれの正念場を迎える。戦国小説集。

感想・レビュー・書評

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  • 六つの短編集。戦国時代自分が信じている信念に正直に生き最期に魅せる煌めき。メジャーな武将からマイナーな武将まで読者の持っているイメージを違った角度から掘り下げる良い作品。

  • 武田勝頼、長束正家、直江兼続、佐久間信盛、千宗二、今川氏真。。。
    正史とは逆の人物像が面白かった。
    利家が臆病者で裏切者。兼続が陰謀家。正家は数字しか知らない堅物。暗愚と評されがちな氏真は、たおやかな精神の持ち主。
    歴史は勝者の側からしか語られない。

  • 戦国短編集6編入り。面白い、面白いんだけど、所々強引な展開があるかなと。表題の「国を蹴った男」は、いかにも伊東潤氏のお話し!って感じで、程よくハッピーエンドじゃなく、程よく清々しい。

  • 文句なしの星五つ面白い。

  • 鞠作りの職人を通して見た今川義真は、蹴鞠に全てかけ、結局領国を手放すことになっても幸せな人生を送ったことがこの物語で伺えた。
    毒蛾の舞の物語では、本能におもむくままの前田利家は、面白い。一方、佐久間守政は、男の弱さが、戦の敗北に導く点がうら悲しい。

  • 不条理な世を渡る武器は、気骨と果断。利に生きるか、義に死すか。敗れざる者たちの魂の咆哮。”豪腕作家”の凛然たる戦国小説集。

    いま、もっとも注目される歴史作家が満を持して放つ! 不条理な世を渡る武器は、気骨と果断。利に生きるか、義に死すか。武田信玄、上杉謙信、織田信長、豊臣秀吉――天下に手を伸ばした英雄たちの下、それぞれの一戦に臨む者たちの、生死の際を描く!

  • どの話も骨太で読み応えアリの短編歴史小説。
    こんな風に歴史小説を操れる伊東潤さんは凄いと思う。

  • いわゆる戦国絵巻。ですが視点が名のある武将などではなく普段は日の当たらない人生が主役で描かれている。やはり主役は人、其れも人間臭い人物が主役。だからこそ面白い。日本の歴史に興味がなくとも引き込まれる魅力がある。

  • 仕事がびっちりな中でも伊東さんの歴史小説を読むのは、忙しさを忘れられる

    一服な時間です。

    この『国を蹴った男』も一般的な有名な武将ではなく、この人を取りあげてくれたか!というような

    超マイナー武将ばかりで本当にうれしかったです。

    史実に近い形でここまでストーリーを描けるのってすご過ぎます。



    実際に伊東さんがラジオで話しているのを聴くととっても明るくちょっと軽い感じですが

    小説自体はとっても深い。

    歴史好きは絶対虜になります。



    特にこの一冊でよかったのは石田三成とともにご奉行をつとめ

    勘定方では右に出るものがいないと言われた長束正家。

    彼が関ヶ原合戦の勝敗の鍵を握っていたという、とてつもない絵を描いた「戦は算術に候」は

    ミステリーな要素もかなりあってとってもラストが気になってページをめくりまくりました。

    ラストに感嘆、おもしろ過ぎます!!

  • 短編集。
    牢人大将…武田信玄の牢人衆の話
    戦は戦術に候…石田三成と長束正家
    短慮なり名左衛門…毛利名左衛門・直江兼続
    毒蛾の舞…佐久間盛政
    天に唾して…山上宗二・秀吉
    国を蹴った男…鞠職人宗兵衛・今川氏真

    全体的に面白かったけど、牢人~と戦は~と国を蹴った~が特に面白かった。

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著者プロフィール

1960年神奈川県横浜市生まれ。私立浅野中学、浅野高校、早稲田大学卒業。日本IBM(株)入社後、おもに外資系日本企業の事業責任者を歴任。
著書に『戦国関東血風録 北条氏照・修羅往道』(叢文社)、『悲雲山中城 戦国関東血風録外伝』(叢文社)がある。
加入団体に『八王子城とオオタカを守る会』『八王子城の謎を探る会』『ちゃんばら集団剣遊会』『三浦一族研究会』等。
趣味 中世城郭遺構めぐり 全国合戦祭り参加 ボディビル エアーギター アマチュア・ウインドサーファーとしてソウル五輪国内予選に参加(8位) 「湘南百年祭記念選手権」優勝等各種レース入賞多数
*ご意見、ご感想等の連絡は下記のメールアドレスへ
jito54@hotmail.com

「2006年 『虚けの舞 織田信雄と北条氏規』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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