カジュアル・ベイカンシー 突然の空席 2

  • 講談社
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本棚登録 : 414
感想 : 51
  • Amazon.co.jp ・本 (418ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062180238

作品紹介・あらすじ

人は誰でも心に空席がある…きっと忘れられない読書体験になる!胸を締め付けられる結末へ強く、そして深く、あなたの心に届く-米英ほか9ヵ国でベストセラー。

感想・レビュー・書評

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  • もっと良い翻訳がつけば印象が変わるかと。亀井さんはベテランだけど、いまいち著者の感覚についていけてないというか。ブリジット・ジョーンズのときも思ったけど、英作品より米作品向き?なのかもしれない。原作は1冊ものだけど日本語にすると長すぎるせいか上下巻に分けたせいで上巻はコレといった展開のない作品でしたが下巻ではグイグイきます。だからといって何かがあるというわけでなく、どこかで起こっている出来事を観察しているような感じ。翻訳に不満はあれど小説として嫌いじゃないです。

  • テリの問題は、イングランドとアイルランドが舞台のノンフィクション、トニ・マグワイヤ著『ママには言えない』を思い出した。
    絡み合った人間関係の糸の先にあるのものは、想像も出来ないような、口に出来ないような…そんな問題(近親姦と、里子に出されることで生じるかもしれない問題)かもしれない。それを取り上げた点に、作品としては非常に読みにくかったが、最後まで読んで良かったと個人的に思えたので3の評価。

  • 読み終わったら、空が明るくなっていて
    窓から明け方の静かな景色を見ながら、作者が伝えたかった事はなんだったのか、それを、自分は受け取れただろうかと考えていました。作中人物たちの愚かさは、自分や周りの人々に共通するものがあり、人として生きていく哀しみが胸にしみた作品でした。

  • 図書館にて。
    「ハリーポッター」のJ.K.ローリングの新刊。
    暗い…とにかく暗い…。
    どこかでこの暗さから脱出するに違いないと頑張って読んできたが、ラストの出来事で地獄に落とされる感じ…。
    いろいろな小説を読んでいて思うが、人の嫌な部分、悪意や残酷さをいかにそのまま(デフォルメしなくても十分だから)きっちりごまかさず描けるかでその小説の深みが変わる気がする。
    この本の表紙の裏に「今を懸命に生き抜く人々の姿を描いた」とある。とても素敵な言葉だがそんな素敵なものではなく、人々の悪意ばかりが伝わってきた気がする。
    でも人なんてそんなもの。悪意は行動にも言葉にも表れ、それがいいことではないとわかっていても止められない。
    表面では取り繕っている人の内面まで描いているので、読者もこの悪意からは逃げられない。
    ハリーポッターのように解決してくれるヒーローもいないこの世の中ではこれがリアル。他人ももちろん、自分の中にも確かにあるものだからなお怖かった。

    あと、ヤク中のテリが心配し薬を止めさせようと自分を責めた祖母には見捨てられたと思いこみ、売人のオッボにはいいように利用されても友達だと思い込む。都合のいいようにゆがめて解釈して、都合が悪いことはつじつまが合わなくても全力で否定する。
    古い言葉でいえば非行に走った人たちが、親身になってくれる人がいてもなかなか立ち直れないのはこういう心理なのかと感服した。

  • 生々しい舞台に放り出されたようなラストで、読後しばらく呆然と
    してしまって心の中で整理をするまでに時間のかかった。

    とりすましていた住人たちの仮面が剥がれ落ち、真の感情が
    膿のように溢れ出す怒涛の流れに絡め取られながら
    重く苦しいラストへの疾走は1巻の遅々として進まない
    じっとりとした感じと対局なスピード感。

    母という闇、子供の焦燥と苛立ち、権力、性欲、快楽
    好奇心、虚栄心、差別、いろんな感情と欲望が渦巻く家族関係と
    人間関係がとても細やかに生々しく書かれていただけに
    ラストの衝撃と悲しみはとても辛く苦しく、今の排他的な世の中を
    よく表しているようでとてもリアルな痛みがあって辛かった。。。

    誰も幸せな人はいないこの本の中で過ごした時間は、なんだかとても長く
    重く不快にまとわりつく黒い正体の見えない恐怖でいっぱいでした。

    今の時代の中で特異なことではなくなってきている暗い問題が
    1つでもみんなのあったいキモチで考えて、1つ1つ解決していける
    世界になっていけるといいな…と願いました。

  • 登場人物が多く、1巻では人間関係を把握するのに手一杯。
    物語についていくのもやっとで挫折しそうになったけど、2巻に入ってから、話にぐいぐい引き込まれた。
    人の内面にあるドロドロした感じ、救われず切なくなる終わり方も嫌いじゃない。
    ハリポタ読んだこと無いので先入観無く読めたのが良かったのかも。
    大人向け小説として、普通に楽しめた。

  • 2013.1.31読了
    報われない人たち。結局誰が幸せになれたのか…確かに、現実でもそういうところはあるのかもしれないけれど…
    このあとこの人たちは、どぅなったのだろぅと思う。どこかに希望を見出して、歩めれればいいのだけれど。
    と思うと、筆者もそれをいいたかったのかもしれないと思った。

  • 後半は2回に分けて一気読みしました。
    なんと言っても子供たちが可哀相なお話でした。
    一人の人間がある人にはかけがえのない人である人には憎むべき存在で…小さな町の中の人間関係と予測出来ないラストが良かったと思います。
    読後感はあまり良くはないですが、暗い気分になりたい時とかにいいんじゃないでしょうか。
    アンドルーには頑張ってもらいたい。

  • 最初は登場人物が覚えられなくてわけわかんなかったけど、後半はけっこう止まらなくなった。
    なんか、オースティンみたく、小さなコミュニティに人間のエゴの全てを詰め込んだ感が感じられる作品。

  • クリスタルが死んじゃったことがショック。とてもリアルな感じ。最後の、テリに対し「皆顔をそむけた」というのが今の社会を表しているように感じた。ドラッグに溺れている人を助けたいと思っていても関わりあいにはなりたくない。タイルを磨きながら人を救うことって一義的なことではないし、複雑で難しい問題なんだなと思った。

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著者プロフィール

「ハリー・ポッター」シリーズで数々の文学賞を受賞し、多くの記録を打ち立てた作家。世界中の読者を夢中にさせ、80以上の原稿に翻訳されて5億部を売り上げるベストセラーとなったこの物語は、8 本の映画も大ヒット作となった。また、副読本として『クィディッチ今昔』『幻の動物とその生息地』(ともにコミックリリーフに寄付)、『吟遊詩人ビードルの物語』(ルーモスに寄付)の3作品をチャリティのための本として執筆しており、『幻の動物とその生息地』から派生した映画の脚本も手掛けている。この映画はその後5部作シリーズとなる。さらに、舞台『ハリー・ポッターと呪の子第一部・第二部』の共同制作に携わり、2016 年の夏にロンドンのウエストエンドを皮切りに公演がスタート。児童文学への貢献によりOBE( 大英帝国勲章)を受けたほか、コンパニオン・オブ・オーダーズ勲章、フランスのレジオンドヌール勲章など、多くの名誉章を授与され、国際アンデルセン賞をはじめ数多くの賞を受賞している。

「2019年 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット<イラスト版>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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