- Amazon.co.jp ・本 (546ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062180269
感想・レビュー・書評
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相変わらずゆるくて繊細で面白い
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何が残ったんだろう。結局のところ何が残ったんだろう。
失われていくものが多くて、多くて。
残ったものは本屋さん、本屋さんか。それもいつまで残るかわからない。
でも今は、とにかく書店員。
なんだか悲しい。
とても悲しい。
このあとどう生きていくのかな。
何か作り出せるのかな。 -
『昼田とハッコウ』
山崎ナオコーラさん
久しぶりに長編の小説を読みました。
すごく読みやすくて、のんびりと緩やかに物語が進んでいきました。
小さい頃から一緒に暮らしている昼田とハッコウ。
町の本屋さんのお話し。
衝撃的な事がいくつか起こるけど、なんだかなんともないように、特にすごい表現もないけど、じわじわきて、最後の方泣きそうになった。
なんだか昼田と感じ方が似ている。
私もハッコウみたいな存在がほしいよー。
家族って、この人が親だからとかじゃなくて、ずっと一緒にいて分かり合えて。。それが家族なんだろうな。
嫌なやつとは距離をおく。
本当いい本でした。出会えてよかった!山崎ナオコーラさんの本は安心して読める -
人生の主人公にならずに二番手で生きようとしてる人が、主人公で描かれている話。
『誰にでもわかる言葉で、誰にも書けない小説を書きたい』っていう、作家の目標に沿った作品だと思う。
会話文も多く、文章も簡潔で、すごく読みやすい。
実際に起こったら、どうしていいか分からなくなりそうな事ばっかり起こるのに、サラッと通過していくのがすごい。
血縁という、目に見えない繋がりを切ることはできないけれど、距離を置くことはできるっていうセリフは深いな。 -
文庫のカバーにひかれて、人のセックスを笑うなに続く山崎ナオコーラ二冊目。アロワナ飼ってるアロワナ書店で働くハッコウと、そのいとこ昼田を中心に。書店ガールほど本屋話でもなく、吉本ばななほどふんわりしたでもしっかりとした再生話でもなく、、かなり長くて1日かけて読了。で
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500ページほどもある長編小説なので、ひとつの大きな主題へと収斂していくのかと思いきや、劇的になりがちな場面(例えば死や別離)はさらっと描かれ、まったくハードボイルドで、伏線にもほとんどならない。従来の長編小説という枠組みを与えると明らかに失敗作だけれど、それをそのまま提示して本にしたという冒険に拍手。
あ、あと、男版「細雪」。 -
町の書店アロワナ書店で働く、いとこ同士の昼田とハッコウの話。書店員さんの仕事の裏側を知れるのが面白い。
まさに、ふわっとした展開。変化を先伸ばしにする努力。少し寂しくなる。 -
厚い本だけど、最後までゆる〜く話しが進んでいく。ゆるすぎて、どこまで読んだかわからなくなるし、ページを飛ばしても困ったことにはならないけど、そこにはかなり大きな出来事があったりもする。
「口が伸びるんだね、食べる瞬間に」
図書館で大量に本を借りたとき、司書さんな「今、フェアをやっていて、よかったらそちらも一冊どうですか?」と声をかけられた。
カウンター前の机には中身のわからない本がいくつも置いてあった。
真っ白な包装紙に包まれ、冒頭の一行が印字されたこの本を選んだ。
昼田くんとハッコウくんがやってるアロワナ書店の常連になりたくなった。 -
全体的にふわっとしたなかで意外な事件がぽつぽつと起こるけど、やっぱり日常はふわっと続いていきます
今どきの若者、とまとめられそうな考え方が合間に出てきて、まじめな昼田はそこと自分の違いに悩む。
昼田にいいことがあってほしいな。 -
話の展開なんかどうでもよくて私が一番印象に残ったのは唐突に出てきた二岡だ。二岡は当時はまだ現役だし不倫もたくさんはしてない。BY二岡智宏ファン