私がいないクリスマス

著者 :
  • 講談社
3.50
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本棚登録 : 82
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062181860

作品紹介・あらすじ

中島育子。独身。30歳。クリスマスイブに進行癌の手術。ぼろぼろの人生に、ある邂逅が訪れる。祖母代わりのおミツさんは、嘘ばかりついて死んだ父親の本心を教えてくれるのか?どうせつくならその嘘で、啼かない猫を啼かせよう。

感想・レビュー・書評

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  • タイトルみて、読むなら今でしょ!(古っ)と手にした一冊。
    しかし、イメージと違う内容で、良い意味で裏切られた。2021年の一番にするかどうか、考え中。

  • クリスマスにいい思い出のない主人公。
    入院をきっかけに今まで知ろうとしなかった過去の出来事を回想する。

    読み終えた後に作中に出てきた色んな人の「嘘」についての真相を知る。少し不思議な家族愛の物語。表紙の色が暗い感じだけど暖かい話だった。

  • 2013年12月22日

    <Watashiga inai Christmas>
      
    装画/agoera
    装幀/谷口博俊(next door design)

  • こんなに悲しくて、こんなに切なくて、こんなに温かい嘘があるなんて。
    子どもにとってお親にとってもステキな思い出が降り積もるはずのクリスマス。
    誰を責めればいいのだろう。誰にすがればいいのだろう。
    やり場のない怒りと不満さえも包み込む優しい嘘が心にしみる。
    帯のあおり「ガキにはまだ分かるまい。これが噂のカトゲンだ!」は嘘じゃない。

  • ん~、これはちょっとビミョーw でも、好みの問題なので! 加藤元さんから、今、目が離せません!!!ww

  • 可もなく不可もなく、だなぁ。

  • ガンが見つかりクリスマスに手術をすることになった育子、30歳。祖母代わりのおミツさんが、父の秘密?を教えてくれた

  • 大学を卒業して小さなプロダクションに勤める中島育子は独身の30歳。ある年の12月23日、着替えを詰め込んだ荷物を抱えて出かけた先は、入院するための病院。

    そんな書き出しで始まる物語は、過去の思い出と行きつ戻りつしながら、育子の特殊な生育環境をふりかえりつつ年末までの一週間を描きながら進行していく。物語は時節柄、子供の頃のクリスマスの記憶へと遡っていく、、、母と離婚した後に亡くなってしまった父親は、いつもこの時期は不在がちで、一緒にクリスマスを過ごしたことがなかったこと。

    そして、出かける先で手をつなごうとしても、決して手をつないでくれなかった寂しい思い出などなど。こうした断片的な思い出話に強烈なインパクトを与えるのが、お婆ちゃん代わりの「おミツさん」の登場だ。父親の育ての親・おミツさんなくしてはこの物語は成立しない。それくらい強烈。

  • タイトル通りにクリスマスは重要ワードなんだけど
    よくある恋愛モノではありません。
    ファンタジックでミステリアスでハートウォーミングな物語。
    登場人物もひとりひとり魅力的。
    特におミツさんがいいっ!

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著者プロフィール

神奈川県生まれ、東京育ち。日本大学芸術学部文芸学科中退。日本推理作家協会会員。2009年、『山姫抄』(講談社)で第4回小説現代長編新人賞を受賞しデビュー。『泣きながら、呼んだ人』(小学館)が盛岡のさわや書店が主催する「さわベス」1位を獲得。2011年に刊行した『嫁の遺言』(講談社)が多くの書店員の熱い支持を受けベストセラーに。その他に『蛇の道行』(講談社)、『四月一日亭ものがたり』(ポプラ社)、『ひかげ旅館へいらっしゃい』(早川書房)、『ごめん。』(集英社)など。昨年刊行した『カスタード』(実業之日本社)は奇跡と癒しの物語として多くの読者を勇気づけ、本作はその続編にあたる。不器用だけど温かな人情あふれる物語には、幅広い世代にファンが多い。

「2022年 『ロータス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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