図書館の魔女(下)

著者 :
  • 講談社
4.32
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本棚登録 : 913
感想 : 146
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  • Amazon.co.jp ・本 (810ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062182034

作品紹介・あらすじ

鍛治の里に暮らす少年キリヒトは、師の命により、大陸最古の図書館を統べるマツリカに仕えることになる。古今の書物を繙き、数多の言語を操って策を巡らせるがゆえ、「魔女」と恐れられる彼女は、自分の声をもたないうら若き少女だった。本を愛し、言葉の力を信じるすべての人に!

感想・レビュー・書評

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  • 偽書講座のとこで、あれ?ひょっとしてローファンタジーなの?という疑惑が。
    というか実はあんまりファンタジーじゃなかったかもしれない。
    まあなんでもいいか面白いし。
    「しっかり掴めよ!神の御加護を!」はぐっと来ました。
    あとヴァーシャ…!
    で、これ続きますよね!?伏線残ってるしな…。
    くそう、この進み方だとこんなたっかい重量級のがまだぞくぞくと…ちくしょう楽しみじゃないか!

  • 最初はとっつきにくいところもあったが、言語とはなにか、を興味深く読ませる。
    キリヒトの正体もわかった下巻はアクションも楽しめた。
    思っていたよりずっと壮大な話。

  • 言葉は何かを伝えるためにあるんじゃないよ。言葉そのものが何かなんだ。言葉は意思伝達の手段なんかじゃない。言葉こそ意思、言葉こそ「私」

    言葉を自在に操るマツリカが純粋にかっこよかった。読書は好きだけれど、私が思っていた以上に書物の価値は高い。しかしその量は膨大にして人の一生を費やしても到底読了し得ない。然らば取捨選択は必須の作業。何が必要で何が取るに足らない情報なのか、自分で見極める力も磨き続けていきたい。また、そこにないものからも何か事を見出だすという発想には驚かされた。
     マツリカによれば、言葉こそ意思であり、私そのもの。然らばその言葉を精錬することは私自身に磨きをかけるということ。今後も知的好奇心の火種を絶やさず学び続けていきたい。

  • 前編から後編になるにつれ,どんどん面白くなる.そして大団円と言いたいところだが,まだまだ続くという困難さと希望の中で物語は一応の終わりとなる.登場人物の魅力的なことは言うまでもなく,世界観もしっかりしていて地理や歴史的にも深みがあり,何より言葉に対する深い愛と信頼が溢れ出てくるようだ.長い物語だけれど読んでいる間は至福の時間だった.

  • 図書館より。

    長かったけど、下巻は一気読み。
    後半血ミドロで多少読みにくくはあったものの、勢いで読了。
    それで終わりかと思ったら後日談が。もうそっちに心が持っていかれたよ。

    キリヒト、必ず帰ってきてね!!

    続編は...読んでるんだよね。よく考えたら見知ったヒトが。そうか。
    でも、キリヒトまだ帰ってこなかったよな~(。´Д⊂)

    続編希望!!シリーズ化してくれ!

  • それなりに本を読んで、言葉も知っているつもりだったけれど、「まだまだ」と言われてしまった。
    少しは知識のある文献学や中国の避諱を扱った謎解きの部分が、かなり面白くて、なるほどとうならされたので(ニザマ帝の名前の話が特に)、言語学や物理学(工学?)の難解な部分も知識のある人はニヤリと読んでいるのだろうとうらやましくなった。

    とにかくもう一度読み返さなければならない作品。
    十二国記と七王国の玉座が好きなら読んで間違いない。

  • なんと、美しい言葉たち…
    語られなかった言葉にすら思いを寄せる、その眼差しがいとおしくてなりません。
    図書館に、マツリカに、言葉に、取り込まれていく人々。柔らかくて温かい。
    世界を変えていく人々。それは誰かと誰かを争わせるやり方じゃない。
    とても、とても良い本を読みました。読後の後味も、別れのはずなのに希望に満ちて柔らかい。
    続編が出ているようなので是非とも読みたいです。
    本当に良かった。図書館で借りたのですが買おう。絶対に。

    感想を読んで。確かに政治のあれこれはめんどいし私も半分読み飛ばしてました( ´艸`;)でも、そこを乗り越えても受け止めるべき言葉があったことは、本当に幸福なことだと思いました。読む幸せ、たっぷり味わいました。
    タイトルが合ってないという意見も目にしたけど、やはりこの作品にはこのタイトルしかなかったような気がする…

  • 言葉をとても大切に扱っている。
    会話なんかも、普通の小説なら、生身の人間が交わすであろう会話の主要な部分を抜き出して書くものだ。しかしこの本では、登場人物の会話を録音して起こしているように、「そこまで?!」と思うほど漏らさず描写している。
    おかげでこのページ数だ。読み終わりたくない内容に、本当に答えてくれる。
    読む、という行為を楽しめた本だった。
    そして、読み進むうちに、「そうだったの?」とつながってくるところが次々出てくる。
    半端な予想は覆されていく。
    ラストもそう。こちらの思いは裏切られながらも、読み終わると、彼、彼女らなら当然そうするだろうとしか思えない。
    何日もかけて読み終わり、その日のうちに最初からまた読み始めた。

    続きも出るらしい。楽しみで仕方ない

  • 上巻に続き読了!長かったけど面白かった!

    戦回避のため、マツリカたちは図書館を飛び出す!言葉で世界と渡り合うマツリカとそばによりそうキリヒト。またこの二人の物語が読みたいです!

    続編もありそうな予感。ラスボスといえるミツクビの登場は上巻のほうが多かったので、その対決の行方も気になるところです。

  • おもしろかったです!!こんなに面白い本があったとは!!!分厚くて、お値段もそれなりですが、この本は買う価値があるかと!!(●’ᴗ’●)ノ読めてよかった!読んでいる間中、至福の時でした♪読み終わった今も、この本に出会えたことで、しあわせです♪

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著者プロフィール

2013年『図書館の魔女』(第一巻~第四巻)でデビュー。デビュー作が和製ファンタジーの傑作として話題となり、「図書館の魔女シリーズ」は累計32万部を記録。著書に『図書館の魔女 鳥の伝言』(上下)がある。『まほり』は著者初の民俗学ミステリ。

「2022年 『まほり 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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