45°

著者 :
  • 講談社
3.03
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本棚登録 : 436
感想 : 81
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062182249

作品紹介・あらすじ

ビルから転落し、一時記憶喪失となった経験を持つ男。自らの事故の理由を知るため、その目撃者を捜し出したが……。謎が響きあう九つの物語。日常の風景に潜む不条理を描き、著者の新境地を示すスタイリッシュでミステリアスな最新連作短篇集。

感想・レビュー・書評

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  • 短編集。
    昔はふわふわした小説の印象が強かった著者だが、今回は黒い。
    最後の数行で、それまで読んでいた前提が覆されて、混乱する。うす昏さだけが、あとに残る。
    各章の表題も、よくは解らないけど、意味深。

  • 長野まゆみ的ナインストーリーズ。
    すこしブラックだったり、男だか女だかわからなかったり、男が好きなのか女が好きなのかわからなかったり、生きてるんだか死んでるんだかわからなかったり。
    正体もよくわからなかったり。

    相変わらず好きだ。
    ±で加減と読ませるうまさにニヤリとしたくなる。

    P.が一番好きかも。

  • 語りに翻弄されながら、自分の固定観念に気付かされる。記憶がどれだけ主観的なもので、曖昧なものであるのかということにも。
    小説の表現は幅広く、色んな可能性があるんだなあ。

  • 絵本作家の方と思って読んだら、違ったような、、

    短編やけど、全体的に後味が悪いのと、女装や男装、性同一性障害⁉️タイトルもよく分かりませんでした。

  • 高校時代に少年アリスを始めとする長野まゆみの小説にハマったが、その辺の小説とは全く違う、現代社会の隙間からちょっと覗いたミステリーのような短編集。

  • 好きでも嫌いでもない。
    基本的にどの話も明確には理解できないので。

  • 表紙で別の見方でも楽しめるのかなと思ったけど、よく分かんない。ついていけてない感満載。

    短編集。

    謎解きというか、解説というか、答え合わせ?があるのもあるけど、だからスッキリ行くとも限らないわけで。


    WCダブリュシー
    トイレ、ウォークインクローゼット、ワンダリングクローゼット、ワールドワイドクレイジー
    受診して専用のものを使えば、嘆く必要はないと思うけど、とか真面目の考えてしまった。

    P.ピードット
    行方不明になった義兄、ウサギの着ぐるみの借家人で看板ウサギ。
    最後に「家主の飼い犬」「ピース」で可愛く終わったけど、自分のこと人と思ってる犬で、父が飼い主で姉はその子。生得の性は女でない。女装もしていない。実態は姉。
    ソレ兄でよくない?

    ぼくのゆりかごは段ボール箱だったと姉にからかわれる。
    母に抱かれた記憶はない。
    古びた毛布を母の温もりがわり
    かならず家主の飼い犬と目があって、その目がやめたほうがいいよと云っているように思えた。
    実際、ぼくもできるかぎり熱意をこめてやめたほうがいいと伝える努力をした。
    ぼくはしっぽをふりながら、かけだした。散歩の時間だ。

    ウサギが犬にやめたほうがいいって言われてる気がするのとその後にやめたほうがいいと伝える努力をしたって、
    「ぼく」が犬って分かったから同じ事についてだけど、そうでないなら重ねて別人が言ったことでも通るよね。

    義兄の財布と携帯はどこに行ったのか。。

  • 頑張ろうと思いましたがダメでした…。
    面白くない。挫折。
    元々短編が好きじゃないのと、オチもいまいちよく分からず、最後まで読めませんでした。

  • ちょっと不思議、ブラック、曖昧なラスト。なにかが少しずつ見た目とずれている世界。面白かった。

  • 理解できずにもやっとする話もあったけど、「P.」が好きかな。

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著者プロフィール

長野まゆみ(ながの・まゆみ)東京都生まれ。一九八八年「少年アリス」で第25回文藝賞を受賞しデビュー。二〇一五年『冥途あり』で第四三回泉鏡花文学賞、第六八回野間文芸賞を受賞。『野ばら』『天体議会』『新世界』『テレヴィジョン・シティ』『超少年』『野川』『デカルコマニア』『チマチマ記』『45°ここだけの話』『兄と弟、あるいは書物と燃える石』『フランダースの帽子』『銀河の通信所』『カムパネルラ版 銀河鉄道の夜』「左近の桜」シリーズなど著書多数。


「2022年 『ゴッホの犬と耳とひまわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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