- Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062182379
作品紹介・あらすじ
妖怪と古道具屋、私も書こうと思ってました。先を越された!
――香月日輪さん推奨!!
曰くものが集まる皆塵堂の新たな手伝いは盗人(ぬすっと)だった!?
「開かずの蔵」がついに開かれる?
大好評の「人情怪談騒動記」!
小間物問屋橘屋の手代だった益治郎は、濡れ衣を着せられ店を追い出された。3日後の夜、店の様子を見にいって若旦那に追いかけられた益治郎を、甚左という名うての盗人が助ける。甚左は益治郎に、意趣返しに自分が橘屋から金を盗むから、お宝ありと目をつけた古道具屋を調べるため、働くように頼む。その古道具屋とは、曰くものばかりが集められた皆塵堂だった……。
読者モニターが怖れ、笑い、唸った!
「ページをめくると、ふと空気が変わる。そんな怖さの詰まった本」(30代・女性)
「あちらこちらで幽霊が出るのに、温かくて優しくて微笑ましい」(30代・女性)
「最後につながっていく仕掛けが実に鮮やか」(40代・男性)
「魅力的なキャラクターもさることながら、ミステリとしても大満足」(30代・女性)
感想・レビュー・書評
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皆塵堂シリーズ三作目。
今回は無実の罪を着せられ店を追われた益次郎が、有名な盗人の依頼で皆塵堂で働き始めるところから始まる。
川の中から幽霊の腕が出てきて引きずり込まれそうになったり、飲み屋の机の上に首吊りの幽霊が見えたり、殺人のあった家で幽霊がのたうち回っていたり…幽霊描写は相変わらずグロいが、全体的にコミカルなので楽しく読める。登場人物が皆クセがあって面白いのも、シリーズを読む上で好きになるポイントではある。
心霊現象の要因が主人公に繋がってくる過程が見事だなぁと、なるほど!なるほど!の連続だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2020.08.29. 読了
皆塵堂には
曰く付きのモノがたくさん持ち込まれるが、
曰く付きのヒトも働きにやってくる。
水底の腕
おいらの机だ
幽霊屋敷 出るか出ないか
人形の囁き
蔵の中
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小道具屋皆塵堂シリーズ、3作目。
今作のメインキャラは、小間物問屋橘屋の手代で、濡れ衣を被せられて店を追い出された益治郎。
安定的な面白さ。すっきりと伏線も回収され、読後感も良く、安心して読めます。今回、太一郎がある事情によりなかなか登場してくれませんが(泣)、1、2作目のキャラが引き続き登場してくれて、皆塵堂メンバーがどんどん増えてくるような予感。皆、まるっと大好きなので、ホクホクです。次作も楽しみだぁ。 -
古道具屋皆塵堂3
水底の腕 おいらの机だ 幽霊屋敷出るか出ないか
人形の囁き 蔵の中
装画 トミイマサコ
益次郎は大店の小間物問屋に長年勤め、手代となったが、濡れ衣をきせられ、店を追い出された。
納得がいず、復讐を考え、店の周りをうろついているとき、若旦那に見つかり、追い回されていたところ、この店を狙っている、盗賊に助けられ、取引を持ち込まれる。
いわく、小間物問屋は自分がごっそりお宝を盗み出すので、益次郎には、何かありそうな、皆塵堂の蔵の中を調べて欲しい、そのために皆塵堂に勤めてほしい、というのだ。
こうして、益次郎は皆塵堂に住み込むことになったのだが…
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人材再生請負処…
いや、再就職斡旋所、笑
所長はもちろん鮪助だな
なんやかんやで、みんないいひと
だんだん登場人物増えそうな -
シリーズ3作目。今回のメインは、濡れ衣を着せられ、店を追われた益次郎。店への恨みを募らせている時、盗人・甚左に、店に盗みに入ってやる代わりに、皆塵堂に潜入し、蔵の中身を探るように持ちかけられる。お決まりの、皆塵堂で出会う古道具にまつわる幽霊騒動あれこれ。まさか、それがあんな結末に導かれるとは…。そして大黒様の奇跡。幽霊話にもかかわらず、またまたラストでホロリとさせられました。「おいらの机だ」がお気に入り。