天翔る

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 114
  • Amazon.co.jp ・本 (410ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062182591

感想・レビュー・書評

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  • 最近の村山さんの本はあまりヒットしてなかったけど、この作品は本当にいい!

    馬が好きで、乗馬も経験あるので、すごく親しみやすかった。

    内容的には青のフェルマータに近いのかな?それぞれに抱えた闇と向き合いながら馬と共に歩んでいく姿は素敵です。

    最後の再会がとても感動的で、ジーンときました。゚(゚´Д`゚)゚。

  • 大好きな父親をネタにいじめを受け、学校に行けなくなったまりも。
    子供時代の性的虐待のトラウマがある貴子。
    親友の裏切りにあった志渡。

    それぞれ心に傷を抱えた者達が、北海道の牧場で馬との交流を通して成長していく。
    エンデュランス(乗馬耐久レース)という種目があるなんて初めて知った。

    久しぶりの村山作品だったけど1日で読破。
    北海道の大自然の描写が美しく、想像しやすかった。
    相手が人間でも動物でも、どこまで信頼できるか。信頼があるからこそかけがえのない絆が生まれるんだなぁ。

  • 心に傷を受けた女の子が馬を通じて強くなっていく… って、何かありがちな話だな~って最初は思っていたけど、そこはやっぱさすが村山さんでした。
    エンデュランスにも興味が持てたし、なにしろ馬に乗るのがそんなに大変なことだとは知りませんでした。

  • 一人の少女と馬を軸に
    心に深い傷を負った人々の物語。

    母や別れた夫への恨みや確執を「私はこんなに辛かった」と手を変え品を変え訴えるような小説からようやく目線が離れたようでホッ(辛辣)。

    読み応えがありグイグイ読み進め、終章間近で「あとこれだけでまとまるの?」と心配に。
    一応綺麗に終わったけど
    誰も、何も解決はしてないよね。

    それが現実ではあるけれど
    だからこそ小説の中位は
    スッキリ決着をつけてほしい。

    【図書館・初読・5/8読了】

  • 白村山小説。
    子どもと動物が出てくる、という時点で感動の予感ありあり。
    まぁ、うまくいきすぎ、とも思うけどそれを含めてさえも面白かった。
    「エンデュランス」という競技も初めて知った。こんなに過酷な馬術競技があるなんてな。
    極限的状況でヒトと馬の二者に芽生える信頼感、それはやはり読む者の心に熱い感動を吹き込んでくれる。

  • 村山由佳は「おいしいコーヒー~」以来。
    父子家庭で育つ主人公まりもは、11歳でその父さえも亡くしてしまう。祖父母に可愛がられるも、学校でのいじめもあり、不登校に。そんなときに出会った看護師・貴子が通うシルバーランチで馬という動物と、運命の出会いを果たす。少女が初めて知る、エンデュランス、という競技の世界。馬も人も元気なままで長い距離を進むという耐久レースだった。
    思春期の少女の気持ちや、貴子のトラウマ、恋愛など女性作家ならではの物語の幅がある。
    ただ、序盤はそれが魅力だと思っていたのだが、後半わずらわしくなる部分もあり…スポ魂一直線のアツイ物語が読みたい場合はちょっと…

  • エンデュランスと言う乗馬競技と少女を中心とする人々のお話。
    自分の思う通りになる事なんてほとんど無い。と言う事は、チョットはあると言う事だ。強く思っていればそこに達することができる。でも、そんな束縛から解放され自由に、いや自由からも、さらに時間からも解放されたらどんな気分だろう‥

  •  両親を亡くしたことと苛めにより精神のバランスを崩し、登校拒否に至ってしまった少女まりもを中心に幼少の頃の体験により心に傷を負った貴子や友に裏切られ家族に見捨てられた志渡が織り成すハーモニーが読むものの心を揺さぶる。大切なものを喪った者達の魂の再生が見事に描き出されており、心が洗われるようだ。

     それにしても村山由佳という作家は、つくづくうまい作家だと思う。まりもや貴子のせつなさ・やりきれなさや志渡の男くささの裏にある怒りを背景にきちんと描きながらもエンデュランスという馬術競技の中に物語を収束させ、静かな感動を与えてくれている。読み終えてしまうのが惜しい、どこまでも読み続けたい、まりも、貴子、志渡、そして漆原のこの先の人生をもっと知りたいと思わせてくれる作品であった。

     そして何より、馬の鼻息が感じられ、体温が伝わってくる。馬の背の上からの眺めを見てみたい、そんな気持ちにさせてくれるすばらしい物語であった。

    読者モニターとしてプルーフ版にて読了。

  • 読まずに売った

  • 母か姉かといった気分で、まりもの成長を見つめてしまう。手を出しちゃいけない、でも助けてあげたい、その狭間で揺れる大人。

    でも、子どもは大人が考えるよりも強く、たくましく、しなやかだ。

    怪我をしても構わない。怪我をさせないように守っているだけではなく、怪我をした後に治るまでのフォローをするのが大人の役目だ。

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著者プロフィール

村山由佳(むらやま ゆか)
1964年7月10日生まれ、立教大学文学部日本文学科卒業。不動産会社、塾講師などの勤務を経て作家となる。
1991年 『いのちのうた』でデビュー。1991年『もう一度デジャ・ヴ』で第1回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞佳作、1993年『春妃〜デッサン』(『天使の卵-エンジェルス・エッグ』に改題)で第6回小説すばる新人賞、2003年『星々の舟』で第129回直木三十五賞、2009年『ダブル・ファンタジー』で第4回中央公論文芸賞、第16回島清恋愛文学賞、第22回柴田錬三郎賞をそれぞれ受賞している。ほか、代表作として『おいしいコーヒーのいれ方』シリーズがある。

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