英国シューマッハー校 サティシュ先生の最高の人生をつくる授業

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062182812

作品紹介・あらすじ

「NHK」「BBC」が紹介、世界で人気大沸騰。若者たちの人生が180度変わった1週間の秘密を全公開。

感想・レビュー・書評

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  • もっと若いときにサティシュの言葉に出会いたかったなぁというのが率直な感想。

    幸せは今そこにある。どうしてももっともっとと考えてしまうし、失ったらどうしよう、失敗したらどうしようと考えてしまい、そこにある今を感じることができなくなる。

    ひとに対して善いことをしていれば自分も幸せを感じられる。自分を信じていけばいいと。

    この感覚を忘れずに一瞬一瞬と向き合って生きていければなと思う。

  • 自分がこの手の本を読むとは考えていなかったが、辻信一さんの真庭なりわい塾講義を聞いて、関連図書を探していて出くわした。
    読んでいて、循環、ということばが思い浮かんだ。

  • 人生100年時代。膨大な時間をあたえられたといえる。
    で、その時間で何をするか?が問われている。
    いま一番やってみたいのは学ぶことだ。それも体系的に。いろいろ学びたいことはあるがそのなかでも興味のあるのがこのシューマッハスクール。

  • もともとは、サティシュの講演会に向けてこの本を読み始めたが、読んで感動。シューマッハー校へいった学生たちとともに、本書を通して「留学」できたような気持ちになった。本のパワーの大きさに驚き、そして読めたことに感謝。


    お金は手段で、それそのものが富ではない/使うからこそ、美しい/じか/時間は、いつでもやってくる/自分の健康のためだけでなく、循環も考えてオーガニックに/いま利益と思われているものは、自然破壊につながる不利益でないか/自然を所有する態度から、自然の一部であるという態度へ/牛は、食べられたくないだろう/自分の利益のために命を奪うことは暴力/スピリチュアリティと宗教はべつのもの/自然は、犬がのみを追い払うように、寛容でないときもある/ガイアは人間の知性を必要としているのではないか/誰もが潜在的なアーティスト/他の存在を幸せにする/水は育む/無知に基づく幸せ/子どもの失敗を祝福する/宗教が政治と混ざりあうことで対立が生み出されている/commit,care,continueを忘れずひとつのことに打ち込む/観光ではなく、巡礼の文化をつくっていく/普通なら出会わないような人たちが出会うことによって、まちは活性化していく

  • ◆学生たちの人生を変えた英国での「校外実習」◆
    本書は、大学教授の著者とゼミの大学生18名がイギリスに渡り、シューマッハー・カレッジでサティシュ先生と過ごした時の記録です。現代世界を代表する思想家サティシュ・クマールの印象的な言葉「自然を大切にして、その恵みに感謝しながら、家族、友人、コミュニティの支え合い、助け合いの環の中で安心して生きる。そんな生き方が、楽しくないわけがない…」英国での「校外実習」を経験して、学生たちが精神的に成長していく様子にも心惹かれました。

  • 便利で当たり前になっていることに対してもう一度その価値を感じよう。当たり前に過ごす日々も友達も家族も同じ。その中の一員として自分はどうしたいかを考える。

  • とても感動しました!!
    地球における生き方について、大事なことが書かれています。
    詳しくはブログに書きました。4つの記事に分けてあります。http://ameblo.jp/mochimai/entry-11876456713.html

  • 地球に住まう自分達の向かう先を、教えているイギリスの学校のオハナシ。現代のガンジーと言われている人の元で。

  • ロバート ライシュ「暴走する資本主義」が過去にベストセラーになったことがありますが、行き過ぎた資本主義に対して、
    「本当の豊かさとはなんだろう」「お金儲けがすべてなのだろうか」と感じる人が増えてきたのかもしれません。

    英国シューマッハー校 サティシュ先生は、そんな私たちににやさしくアドバイスしてくれます。

    著者の辻 信一 さんが、そんなサティシュ先生の言葉をまとめながら、補足してくれています。


    ◆本当の豊かさとは

    「お金がないことは、むしろ強みだった。
    お金がないことで、私は二年半の間、完全に自由だったんだ。
    恐怖を感じることはなかった。
    『弱さ』と思えたものが、実は『強さ』だったんだよ」


    「では本当の豊かさとは何だろう? 
    それは人々がつくり出すコミュニティであり、友人たちだ。

    そしてきれいな水であり、美しい森のことなんだよ。
    でも現代の世界は、それとはまったく逆の方向に向かっている。

    お金を得るために、川を汚し、森を伐り倒し、海を汚している。
    ニセモノの豊かさのために本当の豊かさを壊しているんだ。
    コミュニティや家庭さえ、お金のために壊されようとしている。

    みんなお金を稼ぐのに忙しくて、家族や隣人がお互いを大切にできなくなっている。
    人生を楽しむ余裕すら残っていないように見える。
    まるでお金の奴隷になってしまったかのようだ」


    ◆ビジネスは本当の豊かさにつながっているのか?

    このように、ビジネスと呼ばれているもののほとんどが、自然を破壊し、搾取する行為になってしまっている。

    そしてそれが当然のこととされてきたのだ。

    でも、それは本当に利益なんだろうか?
    今、「利益」だと思われているものは、長い目で見ると、実は不利益なのではないか。

    自然界が破壊されれば、それによって支えられている我々の生活も脅かされ、次の世代の生存が脅かされる。
    実は、我々は自分で自分の首を絞めているのだ。

    だから、私たちは自然に対する二番目の態度にシフトしなければならない、

    自然界が我々に奉仕するという考え方から、我々と自然界は一体で、
    切り離すことができない関係にあるという考え方へのシフトだ。

    人間である我々は自然界のためにできることをする。
    そうすれば自然界は人間に恩恵をもたらし続けてくれる。

    「私たちは自然界の所有者なんかじゃなく、自然界という大きな家族の一員なんだよ」と先生は言います。


    ◆本当の豊かさを目指すのであれば、先住民に学べ

    先住民といわれる人々の文化の中には、自分たちの社会を持続可能なものとするための
    知恵が詰まっている。

    一方、現代の文明社会は、たった200年ほどで、自分たちの社会ばかりか、人類全体の暮らしを、
    持続不可能なものに変えてしまった。

    もし、人類がこれからも存続し、繁栄したいと望むなら、先住民の考え方から学ぶ必要がある。


    ◆荒れた土地の再利用

    たとえば、カオリナイト(高嶺石)という鉱物の採掘地帯があったが、
    掘りつくしたあとは、不毛の土地になってしまっていたのだ。

    そんな中、2000年にイギリス政府が、
    このような荒廃した土地を再利用する事業を民間から募集。

    採用された事業に対して資金援助をするという「ミレニアム・プロジェクト」を打ち出した。

    この募集で採用されたのが、
    ティム・シュミットの「砂漠化した土地を植物園につくり替え、環境教育の場にする」
    というアイディアだったのだ。

    このアイディアは見事に当たった。

    今では緑豊かなこの場所に、数多くの観光客が訪れ、学校の研修がたびたび行われている。


    ◆無知に基づく幸せ

    「たとえば、みんなが着ているようなかっこいいジャケット。

    もし安く買えたら、そこにある種の快楽や高揚感を感じるかもしれない。

    でも、そのジャケットは、子どもたちを奴隷のように働かせてつくられたものかもしれない。

    彼らの悲惨な生活のことを考えたら、
    とても喜んではいられないよね。

    かっこいい服を安く買えたとしても、その喜びは束の間のものにすぎないんだ。

    そして、その喜びをもたらしているのは『無知』でしかない。

    もちろん、それが幸せだという人もいるだろうけれど、
    あくまでもそれは無知に基づく幸せなんだよ。

    だからみんなには、
    ちゃんとした意識と知識に基づいた幸せを感じてもらいたいんだ」とサティシュ。


    個人的には、世界中の人々が周りの人や自然をより大切にできるような世の中に転換していくんだろうな、と思っています。
    未来は明るい!

  • サステナビリティの画期的な教育を行うシューマッハカレッジについての本。内容は大学生が1週間滞在し、サティシュの教えを受けるというもの。

    以下大切だと思った所。
    ・「地球のお客」
    ・エリート大学の「ハーフエデュケーション」
    ・「雇用される」=丁寧に扱われる奴隷
    ・自ら学ぶ

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著者プロフィール

福岡女子大学国際文理学部教授

「2024年 『捕鯨史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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