世の中への扉 おどろきのスズメバチ

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 49
感想 : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (164ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062182881

作品紹介・あらすじ

昆虫の生態系のトップに君臨するスズメバチ。近年は都市部にも巣をつくり、人を襲うおそろしい「害虫」として悪名高い存在です。しかし、彼女たちの立場から人間や環境を見てみると、いちがいに害虫と決めつけられないことに気づかされます。
 たくみな巣作り。数百頭もの巨大なファミリー。働きバチのあざやかなハンティング。女王バチと働きバチ、幼虫たちの不思議な関係。そこには、人間社会にも通じる精妙な自然の営みがあります。
 40年以上、スズメバチを研究し続けてきた著者の目を通して、意外と知られていないスズメバチの生態、自然のすばらしさ、環境問題、人間とスズメバチの関わりを伝えます。この一冊で、スズメバチ博士になれるだけでなく、身近な自然に思いをはせる想像力を養います。

感想・レビュー・書評

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  • 家の裏手の軒下に毎年巨大なスズメバチの巣を作られ、対処法を知りたいと思い手に取ってみた。
    著者はなんとスズメバチの研究家。
    中学生の時に、スズメバチの巣を観察しようと素手で破壊し、刺されてもなおその魅力にとりつかれて観察し続けたという。
    その肩書と武勇伝(?)だけで恐れ入ってしまうのだが、読んでみるとなるほど「おどろきの」連続。
    生態と特徴について解説しているのだが、緻密な巣作りの秘密や名ハンターぶり、引っ越しの仕方と闘い方など、感心することしきりで、ページをめくる手が止まらなくなった。

    主人公はキイロスズメバチ。
    比較的小型だが、巣を作ると最も大きなものを作るらしい。
    怖いのは、環境への適応力が高く、なおかつ気性が荒く、何でも食べるということ。
    しかし著者は、生態を良く知って、必要以上に怖がることはしないで欲しいと述べている。
    恐怖心からパニックになり、しなくても良い動作をしたり声をたてたりして、被害に遭う可能性が高いのだとか。
    巻末にはスズメバチに刺されないための注意事項もある。

    そして、昆虫界では食物連鎖のトップに立っているスズメバチの存在が、ハエやガやバッタが増えすぎないようにバランスをとっているということ。
    私たちの周りに一種類でも多くの生き物がいるのは、とても大切なことなのだ。
    「生物多様性」についてのこの部分が、スズメバチの研究の後で登場して読後が爽やか。
    でも私は人間の側なので、自然環境を破壊して汚染し食物連鎖を最も乱している立場だ。
    少し恥ずかしくなるな。

    そうそう、木酢液が忌避剤として有効らしい。
    試してみようかと思案中に、ネット上でスズメバチの巣(古いもの)を売り出しているのを発見。
    ビジネスになるの?!それなら今のままでも(笑)。
    157ページと薄いので、高学年くらいから読めるかな。

    • だいさん
      >ビジネスになるの?!

      子供の頃に
      近所のお金持ちのお家の玄関に飾ってありました

      私はありがたみが分かりませんが
      >ビジネスになるの?!

      子供の頃に
      近所のお金持ちのお家の玄関に飾ってありました

      私はありがたみが分かりませんが
      2016/08/15
    • nejidonさん
      だいさん、こんばんは♪
      コメントありがとうございます!
      「お金持ちの家の玄関」というのが面白いですね。
      私も、我が家の巨大なスズメバチ...
      だいさん、こんばんは♪
      コメントありがとうございます!
      「お金持ちの家の玄関」というのが面白いですね。
      私も、我が家の巨大なスズメバチの巣をどうしたら良いものか、
      村長に聞いてみましたよ。
      そしたら「魔除けになるから、そのまま置いておけばよい」ということでした。
      ハチの巣は一年ごとに更新するので、同じ巣には住まないからだそうです。
      でも見た目が・・・どうにもね(笑)。
      はい、私にもありがたみが分かりません。
      2016/08/15
  • 中学生の時に、スズメバチの巣を観察しようと素手で破壊し、刺されてもなおその魅力にとりつかれて観察し続けたという。

  • 表紙拝借

    いきなり新宿のヨドバシカメラ。
    なんで?と思ったら全編日本ロケ

    赤い振り袖姿の!熟年の女性が
    筆で「恐怖」とか「帝国」ってタイトルの
    文字を書くのだが、なんか字配りが変

    キイロスズメバチ、働き蜂はたんぱく質を
    消化できず、幼虫の唾液(バーム)が栄養
    これをヒントにした栄養ドリンクも売り出された

    西洋ミツバチの供養、長野でやっている。
    在来種は対抗措置があるが
    西洋ミツバチは、一方的な殺戮に遭う

  • キイロスズメバチの一年(一生)を追った内容で、分かりやすく、読み終わった後には感動が残る。
    怖い害虫というイメージが払拭されると思う。
    子供に読ませたい良書。

  • 図書館で。風の中のマリアを読んでもう少し詳しく知りたいかな、と借りてきたのですが大体マリアに書かれてた(笑)それにしてもスズメバチの女王は一年で死んでしまうと知りびっくり。つまり秋口を乗り越えればその巣は捨てられるから放っておいても良いのか… 勉強になるな。
    取りあえずスズメバチを見かけたら刺激しない、黒い衣装は避ける、下の方は見えにくいのでかがむ、とかそんなんで良いのかな~ でもあの顎と大きさにやっぱりビビりますな。コワイとは思う。うん。

  • 児童向け図書。
    スズメバチについて書かれた本は珍しいと思い、興味を持ったので読んでみました。
    著者のスズメバチへの愛がすばらしいほど強く感じられます。
    一匹の女王バチが冬眠から目覚め、新たな巣を作るところから、やがて女王バチが亡くなりコロニーが解散するまでの一年を追った内容。
    知っているようで知らないスズメバチのことがよく分かりました。

  • スズメバチ…だと…!?表紙のスズメバチの威圧感におされて借りました。
    スズメバチの研究をしているという中村さんの本です。女王バチの巣作りから死ぬまでを細かく紹介している。が、もっと図や写真がほしい。
    文中「みてください」とあるが、みるものがなく想像するしかない。。

  • スズメバチが虫の中でも好きでこれを読みましたが、これを読んでもっと好きになりました。

  • 最近、人の生活圏でスズメバチの巣が発見されることが多くなっています。
    スズメバチの生態を知ることで、被害にあうことが少なくなればと思います。
    危険な生き物でも、いなくなってしまえば生態系が崩れてしまうので、
    うまく折り合っていけるといいです。

  • 著者のスズメバチ愛に驚きますが、文章も読みやすくてすごく面白かったです。高学年からなら読めるかもしれません。

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著者プロフィール

スズメバチ研究者。日本昆虫学会会員。日本応用動物昆虫学会会員。「カーリットの森」を守る会代表。
1948年東京都足立区に生まれる。幼少時より昆虫に興味を持ち、中学時代にスズメバチに刺されたのがきっかけで、スズメバチに強くひかれるようになる。1970年、神奈川県川崎市の小学校教員となる。その頃から、スズメバチの本格的な研究をはじめ、いまに至る。スズメバチを主人公に描いた百田尚樹氏の小説『風の中のマリア』にも、スズメバチの生態やエピソードなどを提供している。著書は『スズメバチ――都会進出と生き残り戦略』(八坂書房)、『スズメバチの逆襲』(新日本出版社)、『スズメバチのしゅうげき』(大日本図書)、『虫〈自然〉は友だち』(新日本出版社)など。

「2013年 『世の中への扉 おどろきのスズメバチ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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