陽炎の門

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 228
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062183000

感想・レビュー・書評

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  • 『蜩の記』に続いて葉室麟を続けて読んだ。『蜩』よりも主人公が良く動く。悩みも深い。そして何よりも主人公の覚悟の方向がまるで違う。でも生き方に1本、筋がきちんと通っている。面白い。時代物やハードボイルドは主人公の持っている生き方に対する筋の通し方が命だ。久しぶりにハードボイルド的な物語も読みたくなってきた・・・

  • 友を陥れてまで、己は出世を望んだのか――。若き執政がゆく道は、栄達か、修羅か。
    職務において冷徹非情、若くして執政の座に昇った桐谷主水。かつて派閥抗争で親友を裏切り、いまの地位を得たと囁かれている。三十半ばにして娶った妻・由布は、己の手で介錯した親友の娘だった。あるとき、由布の弟・喬之助が仇討ちに現れる。友の死は己が咎か――主水の足元はにわかに崩れ、夫婦の安寧も破られていく。すべての糸口は、十年前、主水と親友を別った、ある〈事件〉にあった。
    武士であるが故の理不尽さを超えることができるのか。。。。
    作者得意の物語で、中盤からはもうとまらない。。。。

  • 不義不忠の悪臣、氷柱の主水。どれほど人に謗られ、孤立しようが、自らの生きる道を歩もうとしている。
    誰が正しいかではなく、何が正しいのかが大切だと考えさせられた。また、自らの生きる道を真っ直ぐ歩く姿がかっこいい。責任、俺も背負えるように頑張る!

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著者プロフィール

1951年、北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て、2005年、「乾山晩愁」で歴史文学賞を受賞しデビュー。07年『銀漢の賦』で松本清張賞を受賞し絶賛を浴びる。09年『いのちなりけり』と『秋月記』で、10年『花や散るらん』で、11年『恋しぐれ』で、それぞれ直木賞候補となり、12年『蜩ノ記』で直木賞を受賞。著書は他に『実朝の首』『橘花抄』『川あかり』『散り椿』『さわらびの譜』『風花帖』『峠しぐれ』『春雷』『蒼天見ゆ』『天翔ける』『青嵐の坂』など。2017年12月、惜しまれつつ逝去。

「2023年 『神剣 人斬り彦斎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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