情報を捨てるセンス 選ぶ技術

  • 講談社
3.46
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感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062183222

作品紹介・あらすじ

2008年に私たちが消費した情報量は1960年代の3倍。それが、2020年には現在の44倍になる見通し。
あふれる情報の海の中で、いかに正しい決断を下すべきか?
英国の、気鋭の経済学者が、エビデンスをもとに書き下ろした話題作!

○社名で株価は変わるか?
○イケているのは企画? それともパワポのテンプレート?
○ねつ造する科学者、誤診をする医者、予測は不測のエコノミスト
○「ヨーグルトは体にいい?」――研究結果に流れ込むスポンサー企業の資金
○3・11――日本政府という「あいまいな情報源」
○「やらせレビュー」は一大ビジネス
○中国政府に雇われたボット集団
○ハリウッドとホワイトハウスの「遮断テクニック」
○インドの高校生の脳も数学を嫌う?

目次
Chapter1 この決断が人生を変える
  Step1 めまぐるしく変化する世界とどう取り組むか?
Chapter2 目を見開いて世界を見る
  Step2 正しい情報を見落としていないか?
  Step3 言葉の力にあやつられていないか?
Chapter3 “真実の管理人”になる
  Step4 専門家に服従していないか?
  Step5 素人専門家を見逃していないか?
  Step6 誰もが“市民ジャーナリスト”になり得るのか?
  Step7 成りすましとやらせを選別する
Chapter4 サバイバルスキルを磨く
  Step8 数学から逃げていないか?
  Step9 “自分という受信機”をチェックしているか?
Chapter5 いまこそ変革を起こす
  Step10 “みんなの判断”に同調していないか?

感想・レビュー・書評

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  • 〝私たちは自分がものごとをどのように考えているかを考えて見ることがない〟

     『ファクトフルネス』によって、情報の真贋を見極める態度が啓発されている、2021年より、前にまとめられた本。

     大きく目を見開いて、物事を見る。そのためのHOWTOが、説明されているが、その中でも、冒頭の文言が1番印象に残った。

     恐ろしいことに、人間、自分の意思で選んでいることなど、本当は無いのではないかと疑うほど、世界、社会から影響を受けている。

     これを〝周囲の状況の人質になっている〟と著者は言うが、言い得て妙。もはや、情報の浴槽に浸かっているようなもので、欲求は仕組まれ、行動は誘導されでいる。

     この本質的な事実を心の底から理解することが、本書で紹介されてるいくつもの高等技術を習得し、実践することよりもはるかに重要に思った。

     折に触れて、読み返したい。

    (2021.9.29)

  • 1.とにかく知識を集めれば良いと思ってた自分を反省するために、情報を取捨選択するための方法を学ぶ
    大学で学んだこと以上の情報の取捨選択方法のやり方があれば実践する。

    2.意思決定力を身につけることを目的として、情報の取捨選択をテーマに書かれてます。情報が錯乱してる現代では、ネットや専門家がそれっぽいことを言うと信じてしまいます。実際に書かれているとおり、専門家から意見を聞いている時の一般人の脳は、スイッチが切れてる状態になってます。つまり、自分で考えることをやめてる状態になっています。この本を読んだ人がどのように情報と向き合っていけばいいのか、心理学の実験なども事例に出しながら紹介してます。

    3.要するに疑う力を持ってってことだなと思いました。情報が錯乱してる世の中では、専門家すら疑う必要があります。自分がどんな情報が欲しいのか、明確に示すことは大切ですが、結論を決めてしまうと、その結論があってるというバイアスがかかり、一方的な情報収集になってします。情報収集するなら、賛成と反対を出し尽くしてから結論に至った方が情報に踊らされないので、大切なのは疑う力!ということを意識します。

  • 判断に関する色々な知見をまとめた本で、判断の誤り方が「無知によるもの」なのか「無神経によるものだったのか」と、様々なケースが存在する。
    確かな情報のみが存在しているとは限らない。
    入ってくる情報を適切に自分が処理できるとも限らない。
    周りだけでなく、自分も流されうる存在として意識したとき、抑制的な心持ちと振る舞いで、物事を見ていく必要がある。
    謝らないとは限らないが、リスクを下げることはできる。そのためにどんなことができるのか、それらについて具体的に書かれている点が魅力的だ。

  • 自己啓発

  • シゴタノ くらしたさん​記事
http://c​yblog.jp/module​s/weblogs/15552

  • 献本にて頂く。

  • 自分自身が専門家になることにチャレンジする。様々ンアチカラを身に着けよう。主導権を握るのは自分。自分の周りの世界を理解しよう。不確かなものを受け入れて。

  • 専門家を信じすぎてはいけない。数字も信じすぎてはいけない。それぞれの奥にあるものを、いかに掘り下げることができるか。そのために素人専門家の意見を大事にしたり、意見に反論してくれる仲間を大事にしたり、すなわち自分の信じていることを一旦冷静に見つめ直させてくれるような要因が重要。

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著者プロフィール

ノリーナ・ハーツ(Noreena Hertz)
経済社会学者。University College London 名誉教授。19歳で大学を卒業し、ケンブリッジ大学でPhD、ウォートンスクールでMBAを取得。その間、20代前半にして設立直後のロシア新政府のアドバイザーを務めたり、和平実現のための経済の役割を中東各国の政府と協調して模索したりと、国を問わず政治への貢献も大きい。ケンブリッジのThe Centre for International Business and Managementでアソシエートディレクターを10年間務めた後、2014年から現任。 1967年生まれ。

「2021年 『THE LONELY CENTURY なぜ私たちは「孤独」なのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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