声をきかせて

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 54
感想 : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062183260

作品紹介・あらすじ

香りを“聞く”ことができない砂凪は、自分が暮らす高い山に囲まれた町が、かつて海だったことを知る。意外な事実が砂凪を導く。

感想・レビュー・書評

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  • 可愛い表紙だったので思わず手に取ってみた。
    中学生の女の子が主役で、
    お家は昔から続くお香関係のお店。それだけでも知らない世界で興味が沸くのに、
    土地柄か化石の話もあって、
    そして怪しい死神じじぃとか不登校の同級生の話だったりとか、
    ほわんとした中にもぴりりとしたものがあって、
    なかなかサクッと読むには面白いお話でした。

  • 数日前に読了。表紙絵がすてき。
    いくつかの要素を上手にからめていて、構成はとても整っている。けれど、だからこそ、そこにおさまってしまって良いのかな、という気がした。たとえばウェルテルの道行きの扱いは、前半の砂凪の気にかけ方と比べてあまりにも乱雑に思えるし、作中ずっとひきずっている悠の件も、最後の砂凪のことばですむような話なんだろうか。
    はじめの頃の作品にみられたような、身体の奇妙さの感覚があまり感じられなかったのが、個人的には残念。

  • 装丁に全てが詰まっている。地層、変わりゆくもの、変わらないもの、淘汰されて消えてゆくもの、化石になって残るもの、成長して違ってゆくもの。

    もうちょっと書き込んだほうがわかりやすかった気もするけど…。
    最後のセリフを言うために紡がれた物語。

  • 中学2年生の砂凪(さなぎ)、珠季(たまき)、蒼太、悠介は小学生の頃からの仲良し4人組だった。

    砂凪の祖母はお香屋をやっていて、両親は店を継がないけれど、砂凪は祖母からお香についていろいろ教えを受けていた。お香は好きだけど、香りを``聞く``ことができない砂凪。
    ある時、金魚の掛け合わせがうまくいかなかったからと、トイレに流されかけたランチュウの稚魚をもらい受けて育てることにした。出来損ないの自分とランチュウを重ねてみるように。

    そんなある日、小学校の時に4人で埋めたタイムカプセルを掘り起こすために忍び込んだ幽霊屋敷で、ある老人と出会う。かつてはその家に住んでいた老人だが、ある事件をきっかけに、この街を出た老人。耳が遠いし死神みたいな風貌だが、タイムカプセルと引き換えに意外なある事を頼んできた。

    個性というには、まだあまりにもでこぼこな中学生たち。
    積み重なる時間。
    タイトルと装丁で、恋愛ものか?とも思ったけれど、青春成長物語でした。

  • 香道は、これまで知らなかった世界なので興味深く読めた。
    でも、性同一性障害の友人や冤罪となった住人、化石の発掘、と盛り沢山すぎた感じがする。
    「ぼくたちの骨」のほうが、ピントが定まっていたように思う。
    この作品も、先が気になりながら読み進められたのは、作者の力だとも思う。

  • 4人の中学生。昔は仲良しだったけど思春期を迎えてギクシャクして、でも皆で埋めたタイムカプセルとか、自分達の生活とかを相手に先へと進んでいく青春物語

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著者プロフィール

長野県生まれ。デビュー作『ボクシング・デイ』(講談社)で椋鳩十児童文学賞、『満月のさじかげん』(講談社)で日本児童文学者協会新人賞を受賞。博物館を取材した作品に『ぼくたちの骨』『声をきかせて』(いずれも講談社)、『ウンダ―カンマ― ここは魅惑の博物館』(理論社)がある。また、ブラインドクライミングをあつかった作品に『星くずクライミング』(くもん出版)がある。

「2019年 『スポーツのおはなし スポーツクライミング わたしのビーナス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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