アイウィットネス 時代を目撃したカメラマン

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 14
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (482ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062183437

作品紹介・あらすじ

2001年9月11日、崩れ落ちるツインタワーの衝撃的なTV映像を撮ったのは、本書の著者トニィ・ヒラシキ。米三大ネットワークを代表する名カメラマンである。ベトナム戦争報道から30年、レバノン内戦、イラン革命、チェルノブイリ事故、ベルリンの壁崩壊など、大宅賞受賞の前作『キャパになれなかったカメラマン』のその後を、貴重な証言・エピソードとともにたどる、“ファインダーから目撃した現代史”。

感想・レビュー・書評

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  • 『キャパになれなかったカメラマン ベトナム戦争の語り部たち』で
    ヴェトナム戦争を取材したメディアの人々の群像を描き、『ハート
    ブレイク・ホテル』では日本人記者たちに「あなかたにとってあの
    戦争(ヴェトナム)は何だったのか?」と問いかけ、自らもその答え
    を模索した。

    そんな著者の3作品目はヴェトナム戦争以降の回想録だ。アメリカ
    の3大ネットワークのひとつ、ABCのニュース・カメラマンとして世界
    各地で目撃した出来事を時系列で綴っている。

    レバノンの戦乱から東西冷戦の終結、アメリカ大統領選挙の随行
    取材、そして最年長のカメラマンとして走り回った9.11アメリカ同時
    多発テロ。

    ヴェトナム戦争終結後から21世紀初頭までの大きな出来事の
    ほとんどを網羅しているのだが、全2作品でもそうだったのだが
    著者が他者に向ける視線のなんと温かく、優しいことか。

    仕事を共にした記者、音声、プロデューサー、取材相手に対して
    の敬意が文章の端々に感じられる。

    40年のニュースカメラマン生活、欧米社会で働く日本人として
    人種差別に晒されたこともあった。それでも恨み・つらみはなく、
    「いい画」を撮ることで周囲の信頼を勝ち得たのだろうことが
    伝わって来る。

    そして、著者の思いはやはりヴェトナムへと帰って行くようだ。
    それはヴェトナム戦争取材の大先輩・岡村昭彦や、ピュリツァー
    賞受賞者である酒井淑夫等の名前が何度も登場することで
    分かる。

    ロバート・キャパにはなれなかったかもしれない。しかし、著者は
    本書の題名通り「目撃者」として時代を伝えて来た。

    2006年、ABCを依願退職。ヴェトナム戦争を振出しに、40年に
    渡り世界のニュースを撮り続けたカメラマンに敬意を。

  • ベトナム戦争から9.11までを前線で取材した報道カメラマンの自伝

    報道されない前線の話が生々しいのです。

  • 請求記号:070.17/Hir
    資料ID:
    配架場所:図書館1階西 学生選書コーナー

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プロフィール

1938年沖縄県に生まれる。1965~75年、毎日放送(大阪)を経て、米ABC放送サイゴン支局のTVカメラマンとしてベトナム戦争を取材。その後、西独・ボン特派員、ニューヨーク本社勤務。米国籍を取得。2006年定年退職。2009年、『キャパになれなかったカメラマン――ベトナム戦争の語り部たち』で第40回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。他の著書に『サイゴン ハートブレーク・ホテル――日本人記者たちのベトナム戦争』。べトナム人の夫人との間に一男一女がある。現在、ニューヨーク近郊ニュージャージーに在住。

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