モンスター 尼崎連続殺人事件の真実

  • 講談社 (2014年4月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784062183536

みんなの感想まとめ

衝撃的な真実を描くこの作品は、尼崎連続殺人事件の背後に潜む家族の歪んだ関係と、加害者と被害者の複雑な立場を探ります。主犯格の女性は、家族の絆を口にしながらも、残虐な行為を主導し、彼女の生い立ちや周囲の...

感想・レビュー・書評

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  • 10人以上が殺害された尼崎連続殺人事件。獄中で死亡した主犯を元に、事件の背景を探る。

    起きた事件が、本当に怖い。家族を支配し、家族間で争わせる。精神的に追い込み、殺害まで行い、遺体をコンクリート詰めにして投棄する。入り込まれた家族も、ちょっとした漬け込まれるところがありそうには書かれているが、どこにでもある家族で、自分のところだってどうかと思わせる。

    ただ、筆者のけれん味がある書き方は、今回も健在で、すごい真相を握っているよう感じが、しりつぼみになっていくのと、どう言った家族が狙われる的話を入れたりというあたり、個人的は蛇足に感じた。

    事件とその背景を追うだけでも、かなり怖さを感じられる本だった。

  • 尼崎連続殺人事件についての詳細なルポルタージュ。
    他人の家族へ入り込み、凄惨な虐待で恐怖が支配する疑似家族を作り出す。
    身の危険を覚え逃げ出しても執拗に追われ連れ戻され、実の家族に殺される。

    興味深いが非常に胸の悪くなり救いのない話。

  • 「家族」の記憶が薄れないうちに、実際の事件を追った「モンスター」を読んだ。主犯格の女性が自供せず亡くなったので、未だに被害者の数が確定しない(行方不明のままの人が複数いる)、立証できない件がある。読んでいて、大の大人が何でここまで追い詰められるのかと何度も思った。

    「モンスター」の主犯格の女性は、ウチらは家族や!と言いながら、残虐な事件を主導。被害者=加害者であり、加害者=被害者であるこの複雑な事件、主犯格の裁判で真実を明らかにして欲しかった。兵庫、香川、両県警の杜撰な対応には呆れるばかり。

  • 2016年5月23日読了

  • 2013年に発覚をした『尼崎連続変死事件』をジャーナリストである著者が独自に調べた事をまとめている。以前、小野一光の『家族喰い――尼崎連続変死事件の真相』を読んだがそちらよりこちらの方が詳しく書かれている。相関図があるが被害者が多いのと主犯格とされる角田美代子と擬似家族のメンバー達を把握するのが難しいくらい複雑でこの事件の闇の深さというものを感じる。角田美代子はサイコパスのような気もするがただ、自分自身を強く見せるためにこのような事をして威厳を見せたかったのかは不明だが、どちらにしろ恐ろしい。

  • 2012年に世間をざわつかせた尼崎事件(角田美代子)。
    あの複雑な事件を相当深く掘り下げ、調べ上げて説明してくれているのでかなり理解できた。
    ・ 角田美代子の自殺の状況‥相部屋で、しかも10分ごとに見回りが来る中、布団の中で自分のTシャツを首に巻いて窒息死しているところを発見されたのだ。そんなこと可能なの?著者は警察が手伝った可能性もあるとも書いている。
    ・角田美代子の不幸な生い立ち‥ネットで調べても全く出てこなかったが、ここでは詳しく述べている。両親からはいらない子だったと嫌われ、母親は体を売ることまで勧めている。結婚しても続かなかったりして、愛し合う「家族」を作りたいという願望が極めて大きい。
    ・角田に初体験と犯罪の心得を手ほどきしたヤクザMの存在
    ・角田が残した走り書きノート‥昔から書き溜めていたようで何十冊も残っている。Mの教えや願望が書かれている。最後の言葉は「私は警察に殺される」そしてその次のページは破り取られていたという。‥しかし、こんな情報よく入手したな。
    ・複雑なそれぞれの事件の説明‥この前に読んだ葉真中顕さんの「家族」で親族系の家族崩壊事件はなんとなく理解していたが、最後の事件、「川村・大江事件」は全くの他人。一体どうやってと疑問だった。‥始まりはクレームだった。阪神電車でベビーカーが挟まれた、弁償しろ」といちゃもんをつけ、最後まで誠実に(?)自分の力でなんとかしようとした川村さんに目をつけたのだ。甘い言葉で会社を辞めさせ、退職金を奪い、文句をを言う妻とは親族交えて家族会議をさせ、離婚成立。最終的には妻の実家の土地を狙い、実家の母を虐待死させる。もう、地獄としか言いようがない。川村がもっとシャキッとしていればこんなことにならなかったのに‥結局、優柔不断な優しさを持つ弱い奴が狙われるのだ。他人事と思わず気をつけよう。

  • おぞましい事件だった。人心掌握術に長けたモンスターは、意外と身近なところにいるのだろう。
    プライベートは他人に話さない。不平不満、人の悪口は言わない。自慢しない。悩みを話さない。気をつけようと思った。

  •  これは、ある支配構造における非人道的な支配・搾取の実態を示す構図である。

    はじめに「因縁」をつけ、相手に罪悪感や恐怖を植え付ける。そこから心身に「疲労」を与え、正常な判断力を奪い、「無理やり働かせる」体制へと誘導する。拒否すれば「脅し」が待ち構えており、結果として「金銭を搾取」されるという一連の流れが完成する。

    その過程では、「仲間内での暴力」や、「知人にまで被害を拡大させる」ような巻き込み型の支配も行われる。被害者は孤立させられ、逃げ場を失っていく。

    手口は「恫喝」と「甘言」を巧みに使い分けることで相手を翻弄し、従わせる。飴と鞭の繰り返しによって、被害者は心を摩耗させ、依存状態に追い込まれる。

    さらに深刻なのは、「飲食や排泄といった基本的な生理的行為」までもが制限されることだ。食事を与えない、トイレに行かせない、睡眠を奪うなどの拷問に近い行為が行われることで、肉体的苦痛と精神的恐怖を同時に与え、抵抗力を奪う。

  • この恐ろしさは、物語などでは到底辿り着けない凄まじい事件だ
    エグい
    なにやら身体の底から悍ましさが這い上がってきそうだ
    尼崎連続殺人事件 角田美代子ファミリーの恐怖
    ノンフィクションだ
    時効与殺人を含めれば
    いったい何十人殺してんだ
    人数以上に、その地獄の鬼も逃げ出すといわれた人々への処し方だ
    家族、親族をターゲットにして家族同士で殴り合せ殺し合わせる
    子供が親を殴る、殺す
    恐怖のマインドコントロールと養子縁組でいくつもの家族が壊滅していく
    この洗脳は生やさしいものじゃない
    この事件のルポは一度ば読んでいるはずだが、このルポはかなりえげつないくらい刺激が強い
    著者が覆面ルポライターとして取材するのも、身の危険を考えれば当然に思える
    その地獄絵図を巻き起こす手法もじっくり記述されている
    穏やかな家庭にまで魔の手が伸び信じられないような地獄へ引き摺り込まれた
    どんなに健全な暮らしをしていたとしても相手がこんな悪魔のような女だったら逃げ場は死しかない
    どこに逃げても連れ戻される
    檻に入れられる
    体重が20kg台までに痩せ細る
    親を殺させる
    兄弟姉妹を殺させる
    近所の家に全裸で借金のお願いに駆け回ったり
    どんな人間でも目を背けざるを得ないようなことをさせられて、さらに覚醒剤中毒にさせられて、、

    著者から社会への警告の言葉に、ネット時代の若者に向けたものがある
    「ネット時代に生きる若者たちは、イエスかノーか、正しいか間違っているか、好きか嫌いか、など白黒はっきりと付けたがり、皆が決めた通りにしたいという方が圧倒的に多いので、策に嵌らないように注意されたし」
    というものだ

    今まさに宗教団体の問題がニュースになっているところだが同様のことだ
    離婚に絡めた多くの子供連れ去り事件が表面化しつつある
    家族の絆を壊そうとする働きかけや洗脳行為が個別の家庭でも相当数発生している

    この事件では警察に駆け込んだ時のための手も打っているので複数の県警に数十回以上もの通報があっても事件化しなかった
    それでも、警察に駆け込まなければだめだ
    実際に事件は地元以外の警察に4日もかけて逃げ込んだ事でようやく発覚したからだ
    殺人は何十年も前から起きていたにも関わらず

    作り話などでない事が一番の怖さだ

  • 2016/11/30半分まで読んでやめた。後味悪い。★2

  • 『鏡の背面』の主人公がルポライターだったせいか、ノンフィクションが読みたくなったので、気になっていた尼崎連続殺人事件を。

    小説で読んだとしたら、「ないない!親を死ぬまで殴るなら何故そのおばさんをやっつけないんだ⁉︎」と思うところで、ずっと関心を持って見ていた事件だけに、被疑者死亡で捜査打ち切りとなったのはほんとショックだった。完全に納得はできないが、謎のいくつかはわかった気がする。被害者の心理が痛い、辛い。ノンフィクションは逃げ場がない。。

    北九州一家監禁連続殺人事件のノンフィクションを探して読んでみようかな。

  • 気分が悪い。
    実話なのが、また怖い。

    幾度、業火に焼かれようと、
    この大罪は消えないね‥‥。


    警察に殺される‥、

    いろいろ話されたら困る。
    死んでくれたほうが安全。

    なまじ、ホントかも。


    警察の失態、
    個人情報の漏洩、
    この罪は、どうなったんだろ。





  • 文章がイマイチで同じ話が出たり、
    行ったり来たりが頻繁で読みにくいが
    怖いな。
    もし自分の家族に起きたら、と思うと
    考えさせられた。

  • 借りたもの。
    主犯格の女の自殺により永遠に明かされることが無い真相――それ故に、ジャーナリストとして著者は主犯格に近しい人間関係に取材をして真相に近づこうとしたドキュメンタリー。
    事件の経緯や、主犯格のその手口に多大な影響を与えたヤクザ・Mという人物の存在を示唆している。

    読んでいると、被害者の周辺の怒りの声がこだましているようだった。
    それは犯人たちだけでなく、警察――対応が後手になったことや、主犯格の女の自殺させてしまったことにも向けられている。

    恫喝や居座りなど手口はヤクザのそれで、人の心のスキをついて惹きつける手腕は正にカルトだった。
    主犯格の女が死んでから、被害者であり、加害者である人物たちが掌を返したように、主犯格の女のマインドコントロールであると言い無罪を主張するなど、オウム事件も似たような傾向があった事を彷彿させられる。

    同時に、主犯格の女の凄惨な家庭環境、家族の愛に渇望しながらそれが得られず、ヤクザ的・カルト的な擬似家族しか知らなかったであろう事が伺える。
    おそらく自身の体験から、人間の“劣等感”“理解や共感されないことへの不満”を敏感に察知できたのだろう。
    断っておくが、同情はしない。
    主犯格の女は、その不安に悪意のある毒を注ぎ込んだ(洗脳した)。人を救うことが出来ない人間だったのだから。
    主犯格の女は、完全に自分本位の、自分に都合の良い面(擬似家族)しか見えていなかったとしか思えない。
    そして現実が明るみになった時、「おかしい」と勝手に勘違いして、受け入れられず、逃げ出したようにしか。

  • 戦慄しながら読んだ。
    ヤクザ崩れの角田美代子が家族を乗っ取り財産を巻き上げ暗躍するが、最後は拘置所内で謎の自殺遂げる。その裏には大物ヤクザMの存在があり、それは警察幹部にもつながっていく。
    被害者の人間関係を断ち、序列をつけて互いに監視させ加害者側に加えてていく手口は北九州連続殺人事件やカルト教団の手口を踏襲していた。

    かくも人間はあさましく残酷だ。

  • 尼崎連続殺人事件を取材したドキュメンタリ。『凶悪』『消され一家』『死体の犯罪心理学』に続いて読んだ犯罪ノンフィクションだったけど、一番よみづらかったかも。
    人間関係が複雑極まりない事件なのもあるけど時間軸と話題が行ったり来たりする構成はわかりやすいものではないとおもう。著者はじめ、登場人物の主観や言動描写、憶測、意見が飛び交って「これ誰のことだっけ」となることしばしば。
    福岡の事件と共通点を指摘されながら紹介される事件自体は、また救われないはなし。
    容姿にも生い立ちにも恵まれた松本太は潜在的サイコパスとして個人の才気を発揮した超凶悪者という印象なのに比べ、家庭愛に恵まれずやくざものに囲まれて育った角田美代子は環境に育てられた感が強く、また直接的にやくざと関係を持っている点でより裏社会系の脅迫力があったように思う。物理的に閉鎖された環境で隠し通された福岡の事件に対し、尼崎では標的の家庭に数ヶ月単位で上がり込み屋敷の外まで暴力行為を派生させていること、にもかかわらず多数の死者が骨になるまで法的に裁かれることなかったことが驚愕。

  • 本書で明かされるモンスター誕生の秘密や彼女を影で操った黒幕の存在、北九州一家監禁連続殺人事件との"驚くべき接点"。最終章の「真相」を読み終えても、優れた事件ノンフィクションというよりは週刊誌の実録物の印象しか感じない。入手した日記の内容がどれほど事件の真相に迫るものなのか、恣意的な引用にとどまるので、読者には最後までわからない。歯止めがきかないと犯行はどれほどエスカレートするかや、生来のサイコパスがささいな示唆を自らアレンジしてどのような悪事を企てるかなど、導くべき真相は手口の詳細を集めても見えてこない。

    M直伝の「家族乗っ取り術」とあるが、別に「闇の帝王」の手口を引き合いに出さなくても、黒人のスラム街のワルたちのあいだでは、付き合いはじめた女を奴隷状態にしてしまう伝統的な方法なんかもあるわけで、人身を掌握するやり方は古今東西ゴマンとある。むしろ、いちいちやり方を教えてもらわないと何もできないサイコパスを想像する方が難しい。

  • これが実話というのが怖すぎる。

  • 人は外見より中身と言われるが、外見が

  • 人間て恐ろしい。ああ恐ろしい。

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著者プロフィール

東京都生まれ。早稲田大学卒業後、全国紙・雑誌記者を経てフリージャーナリスト。本名など身元に関する個人情報はすべて非公開。1995年、「ドキュメント『かい人21面相』の正体」でデビュー。グリコ・森永事件、三億円強奪事件、宮崎勤事件、オウム真理教事件など殺人・未解決事件や、闇社会がからんだ経済犯罪をテーマにしたノンフィクション作品を次々と発表している。近著に『餃子の王将社長射殺事件』『人を、殺してみたかった 名古屋大学女子学生・殺人事件の真相』(KADOKAWA)など。

「2020年 『政界ヤクザ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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