島はぼくらと

著者 :
制作 : 五十嵐 大介 
  • 講談社
4.02
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本棚登録 : 3770
レビュー : 591
  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062183659

感想・レビュー・書評

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  • 瀬戸内に浮かぶ冴島に住む高校生、Iターンの人々、島で生まれ育った住民たちが、それぞれに混じり合いながら生きていく姿をえがいた小説です。

    辻村さんの小説を読むと、完全な悪人はいないんだな、と思えます。
    誰かにとって都合の悪い面は、誰しもがもっているけれど、違う面からみたら良いところもある。
    それが人間なんだな、と思えてきます。

    ただ、登場人物のつながりが「ちょっと、うまくいきすぎじゃない??」と感じる展開も所々あるので、☆3つにしました。

    この小説は辻村深月さんの「スロウハイツの神様」のあとに読むと、より楽しめます。
    「スロウハイツの神様」の登場人物のひとりが、後半に友情出演のようなカタチで出てくるからです。
    びっくりしましたが、「その登場人物」もお元気そうでよかったです。

    どの人物が出演しているかは、読んでからのお楽しみに!

  • 直木賞受賞後、第1作となるこの本。
    本屋大賞にもノミネートされていました。
    瀬戸内海の冴島(架空の島)の4人の高校生はフェリーで島外の高校に通っている。
    島で生まれ育った人々、Uターンした人々、Iターンの人々。
    島で暮らすということ・・・
    ラストは感動的です。

  • ラストのあたりのまとめ方はなかなか気持ちよく、読後感は良いのだけれど、過去作品のキャラクターの登場は(深月さんなら、もうお約束とはいえ)、今回は若干あざとい感じがしてしまう。彼女がこんな感じに成長しているというのがわかるのは、確かにうれしいのだが、もうちょっとささやかに出てきてもらえるともっと良かったかもしれない。ミステリー的要素がまるでないのも、やっぱりちょっと残念。有川浩が、壮大なほら話路線から、お手軽なお仕事ものにうつってしまったことを考えると、深月さんにも、「読者が求めているのは、これなんでしょう」って思っちゃって欲しくない。
    確かに社会を見る視線、人間関係を見る視線は、母になって一層深まっているようには感じるのだけれど、でもラストのどんでん返しであっと言わせる技をこれからもまだまだ見せていってほしいなあと願います。デビュー作から全作品を追ってきているわがままなファンとしては、これが「新境地」ではなくて、展開の一つであってほしいと願ってしまいます。

  • 何度か手にして、その度に棚に戻し続けた辻村作品。50のオッさんが読むには眩しすぎる表紙。ついに読了。
    正直、読みにくかった。登場人物の設定が自分の中でうまく確立できず、朱里(あかり)を最後まで、しゅり、と発音したり、他にも色々思い起こすと作者には、とっても失礼な読み方をしてしまった気がする。
    でも、高校生の瑞々しさをただ描いた作品じゃなく、色々絡み合う、やはり素敵な展開に、読後満足感は十分。もう少し彼女の作品、読んでいいかな?

  • 読み始めたら止まらなくなって一気に読んでしまいました。

    離島の高校生のお話。

    狭い世界の中で生きていくには色々あるんだなって考えさせられました。

  • 本土から離れた島「冴島(さえじま)」に住む4人の高校生とこの島に昔から住む人、Iターンで移住してきた人、そしてこの島に関わる本土の人、そうした人たちが家族のように助け合いながら日々を過ごしている様子が描かれています。
    とは言っても平坦な内容では無く、4章で構成されるストーリーはそれぞれで山場があり、飽きることなく様々な切り口で描かれていてとても面白く読みやすい作品でした。
    特に好きなのは、Iターンで移住してきた男性・本木クンが医師免許を持っていることを告白したシーン。そして朱里に「何かあったら本木クンを頼って」とそのお膳立てをしたヨシノさん。泣きながら感謝を伝えた蕗子さん。頭の中では「みんなすごくいい表情をしている」妄想ができました!

  • 少し消化不良で終わってしまったかな。新と衣花、源樹と朱理がどうなったのか気になって仕方ない。島という小さな場所での人間関係や人との繋がり、風習がとても窮屈に見えてとても良い感じだった。

  • 島で生きるという事がよく分かった。4人の高校生の島と本土を往復する暮らし、島の掟のようなもの、Iターンで島に入ってくる人たちの生きざま等々。でも、私は個人的にこの世界に入り込めなかった。島の空気が良く書かれていて、4人の高校生達の進路に対する悩みや生き方に対する考えはよく分かるのだが、もう一度読みたいとは思わない。島で起こる色々な問題を並べすぎている気がする。物語を通しての1つのテーマがピンとこない。「島はぼくらと」と言うタイトルどうりの内容。

  • 6他の部分も、もう少し掘り下げて欲しかった。

  • わー!好き、すごい好き!

    このつながってる感じとか(脚本って時点でちょっと期待してた)、いいだけでも悪いだけでもない感じとか。

  • 瀬戸内海に浮かぶ小さな島で暮らす4人の高校生たちの物語。

    島で生まれた人、本土からI(アイ)ターンでやってきた人、島を出て行く人。

    島と言っても決して閉ざされた世界ではないが、狭い社会特有の濃厚な人間関係が今でも息づいている場所。

    そこで生きている人々の、一見穏やかに見える人々の心の中にあるのはそれぞれの『覚悟』なんだろうな、というのが読み終えた後の感想です。

    とにかく静かで穏やかな作品。この作者独特の空気感ですね。

  • 瀬戸内の小さな島
    Iターンと言うらしいけれど
    移住してくる人が多い
    生活の面倒も仕事の面倒も見てくれるお節介な島
    村長さんが雇った地域活性デザイナー
    人と人が繋がるには、たくさんの時間をかけて話を聴く必要がある
    それが行政の仕事なのかもしれない

  • 瀬戸内海の冴島から本土の高校にフェリーで通う男女二人ずつ4人の高校生の青春もの。4つのパートそれぞれのエピソードが全部爽やか。揉め事やら、しょうがない人間性やらも描かれてるんだけど、直前の「死神の浮力」であまりにどんよりしたせいか、全体的に読んでいて心地よかった。

  • 辻村さんの作品はいつも構えて読んでしまうことが多いのですが、今回は構えることなく、心を落ち着けて読むことができる作品でした。
    まだまだ子供だなと思ったり、17歳ってもう大人なんだなと思ったり。微妙な年頃の雰囲気がすごくよく出てました。
    島の嫌な部分を見てしまっても、それでも島を愛する4人。そう思わせてくれる故郷はきっと素敵な所なんだろうな。
    こんな子供たちがいる島の未来はきっと明るいはず。
    今回登場したのはあの人。”スロウハイツの神様”をまた読みたくなりました。
    コミュニティーデザイナーという職業にも興味がわいた。

    【母と祖母の女三代で暮らす、伸びやかな少女、朱里。
    美人で気が強く、どこか醒めた網元の一人娘、衣花。
    父のロハスに巻き込まれ、東京から連れてこられた源樹。
    熱心な演劇部員なのに、思うように練習に出られない新。

    島に高校がないため、4人はフェリーで本土に通う。
    「幻の脚本」の謎、未婚の母の涙、Iターン青年の後悔、
    島を背負う大人たちの覚悟、そして、自らの淡い恋心。
    故郷を巣立つ前に知った大切なこと――すべてが詰まった傑作書き下ろし長編】

  • 人と人との繋がりにホッコリ♪
    辻村さんの本は、やっぱり面白い!!
    色んなタイプの本で楽しませてくれる、作家さんやなぁと改めて思いました('-'*)

  • 小さな島で暮らす4人の高校生の物語、地域密着型青春小説。
    小さな島であるが故にある習わしやしがらみの中生きる高校生たち。
    それを意識してはいるが表に出すこともはばかれる。
    そして将来を見据えるうえで別れが前提としてある生活。

    見事に盛り込んでつながっていると感じた。
    出身が山に囲まれた地方の自分にはかなり共感できる部分や経験に似ている部分があると思いながら読めた。
    故郷愛を感じさせ、次世代を見据え考えさせられる作品だと思った。

    大好きな五十嵐大介さんの装画でそれもよかった。

  • 瀬戸内海のとある島で暮らす高校生、朱里・衣花・新・源樹。
    島の小・中学校を卒業後、毎日フェリーで本土にある高校に通う。

    島には元から住む人、Iターンでやって来る人など様々。
    行政が整っていてシングルマザーも多く移り住む。逆に本土へ出て行く人も。
    島民同士の細かな日常生活が映し出される。

    やがて朱里たちも高校卒業後は、島から通えない範囲の大学へ進学。唯一、衣花だけは網元の家の者として島から出る選択肢はない。
    自分は島から出ることを許されない、みんなが出て行くのはわかっていると、一人大人びて頭では理解していても、気持ちが追いつかない衣花が最後に思いを爆発させるシーンは思わず涙。
    ラストの朱里を迎え入れるやりとりがいい。

    ほんのり4人の恋模様が描かれているのがとても爽やか。
    あとは最初に出てきた「幻の脚本」の正体が最後の章で判明したのには驚いた。そこがつながるとは…よく考えるなぁ。

    過去に読んだ辻村作品のキャラが出てきたのがプチ驚き。

    島の子どもは早ければ高校から本土で下宿先に移り住む。ということから母親が「一緒にいられるのは15年だけ」と覚悟を決め、思いを全て母子手帳に記して、島を出るわが子に渡すというエピソードもグッと来た。

  • 2018.10.21読了
    ☆3

    図書館で借りて読んだ。
    離島で暮らす高校生のさわやかな小説。
    読みやすかったが、でもなぜか話に入りこめなかった。

  • 瀬戸内の離島に住む高校生4人が主人公の青春小説.2014年本屋大賞でも上位に来てたので手に取ってみたが,もう一つ入っていけなかった.様々なストーリーが詰まっているが,どれも不完全燃焼.自分自身の年齢のせいかな?

  • 離島にまつわる、いろんな人の話。別の本に出てきた人が出てきた。

  • 島は私には無理

  • 離島に暮らす高校生男女四人の話。ふわふわとした青春ポイ話しでも離島あるあるでもなく、きちんと人間のことが書かれていて読み進めるほどに気持ちが熱くなる。小豆島も高校を卒業するとほとんどの子どもが島からでていく。息子も読んでほしい。

  • 出産時にこの本でどうにか陣痛を耐え忍んだ思い出に残る一冊となりました。

    いや、全く耐えられなかったけどギリギリまで粘って読んだ。笑!!!

    こんなことならもっと気が遠くへ追いやられるほどに、先の気になるハラハラドキドキな本選んで持ってくべきだった!!!

    とはいえ、北の国からのような田舎を舞台に繰り広げられるヒューマンストーリーで、ステンドバイミーのような青春と、北の国からの融合のようなテイストの涙を誘うほんわかストーリーでありました。

    冴島。ホントにあるのかな?

  • 瀬戸内海の島の高校生のお話。
    なんかすごいよい感じですね~。
    兄弟約束がまたいい!!

  • 島から本土の高校へ通う4人の高校生。高校を卒業すればそれぞれの道が待っている・・。

    青春小説ですね。そこにちょっとした謎的な伝説の脚本とかが絡みますが、基本的には4人の人間模様。若者らしい行き違いや恋心やいろいろあって、というお話です。登場人物がみんな気持ちが良いので爽やかに読めます。

  • ここがわたしの島、わたしの居場所。

    瀬戸内海の小さな島を舞台に、高校生4人の日常を描く。恋物語よりも、もっと生活のこまごました部分。地域活性化とかも盛り込みつつ、深刻感はない、爽やかな小説。

    網元の娘である衣花、母が地域活性化の事業の会社で働く朱里、保育士の母を持ち演劇に興味がある新、Iターンでホテルを営む父と暮らす源樹。島に高校がないので、彼らはフェリーで本土の高校に通う。島の人間関係は、小さい島だけに色々と複雑。やってきた人が持ち込む問題、島の住民が抱える問題。一朝一夕で片付くものでもなく、一枚岩で当たれるものでもなく。島を恨むでもなく、言い訳にするのでもなく。

    網元の娘として、この島に残る選択をした衣花。彼女を縛られていると言うのは、何も知らない人間だと思う。「おかえりなさい」を言える幸せを選ぶのも、彼女の選択。ヨシノや蕗子親子がこの島を、故郷ではないけれど故郷のように思えるのも、島で「いってらっしゃい」と「おかえりなさい」を言う人がいるから。それは、守るに値する大切なものだ。

    当たり前の暮らしは、守らないと続かない。島でなくても。自分を、暮らしを、大切なものを、守るために人は頑張れるのだと、守るための対立や別れは、大切なものだと、この話から感じた。

  • 辻村深月さんの作品が好きで、講談社から出版されているものはほとんど読んだが、この作品は読むのに時間がかかった。
    辻村さんの作品は、毎回ハラハラドキドキする展開と、伏線回収に読了後の満足感と余韻が素晴らしいので、それを期待しすぎたからか、少し物足りなかった。

    とはいえ、スローハイツの神様のあの人が登場した時には、懐かしい感情が蘇り、嬉しくなった。

  • 爽やかでよかった。

  • 2016.3.31(図書館)

  • 瀬戸内海に浮かぶ島で青春時代を送っている若者たちと、
    彼らを取り巻く大人たちの物語。
    過疎化が進む田舎が抱える問題などにも触れた意欲作。

    まぶしいばかりの行動力を見せる少年少女たちの若さを羨ましく思った。
    と同時に、こういう田舎に流れて来る人たちって人間関係に疲れた人が多いから、
    行政の取り組みが成功して人がいっぱい来たら、
    それはそれでまた嫌になって出て行くんじゃないだろうか、とも思う。
    程よく田舎を保つのは本当に難しい、とリアル田舎住みは感じている。

    あと、文章は読みやすくて良いのだが、怒涛のご都合主義連発は残念。

著者プロフィール

辻村深月(つじむら みづき)
1980年山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、2017年『かがみの孤城』で「ダ・ヴィンチ ブックオブザイヤー」1位、王様のブランチBOOK大賞、啓文堂書店文芸書大賞などをそれぞれ受賞。本屋大賞ノミネート作も数多く、2018年に『かがみの孤城』で第6回ブクログ大賞、第15回本屋大賞などを受賞し、2019年6月からコミック化される。他の代表作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ハケンアニメ!』『朝が来る』など。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。2020年、河瀬直美監督により『朝が来る』が映画化される。

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