ことばのかたち

  • 講談社
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本棚登録 : 279
レビュー : 34
  • Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062184632

作品紹介・あらすじ

もしも話すことばが目に見えたら―――ことばの使い方は変わるだろうか? ベストセラー『幸福な質問』(新潮社)や「ハオハオ」「あめふりりんちゃん」などの作詞でも知られる、おーなり由子が、日々の言葉の向こう側にある風景を詩のように描く「ことばと絵の本」。この本を読んだ後、大人も子どもも、きっと言葉の使い方が変わります。

感想・レビュー・書評

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  • 例えば誰かに、思いがけずひどい言葉を投げつけられたとする。
    そのときあなたはどうするか。
    何も言い返す必要はない。ひとは自分の中の感情を選ぶことが出来るのだと言ったとき、周りの人は誰も理解してくれなかったことがある。
    もう何十年も前の話だが、この一冊でようやく【自分は間違ってはいなかった】ことを知ることとなった。
    【ことばに色や形があったら、ちゃんと人に届くかな。
      ちゃんと受け取れるかな。
     わたしの話すことばは、やさしい色をしているかな。】
    そんな問いかけを、淡い水彩画とともにやさしく投げかけてくる、おーなり由子さんの作品。
    約6分。内容からすると、高学年向けかな。

    そう、言葉に色や形があったら、言葉を選ぶように感情も選ぶことになる。
    いや、もっと難しいのはこのページだろう。
    【きびしく傷つけるようなことばでも それが大事な忠告だったときには
     見分けがつくとしたら どうだろう
     見てすぐ分かったら 素直に受け取ることができるだろうか】
    ・・・・出来ませんでした。海よりも深く反省するのみ・・・・
    哲学の入門のような本ではあるが、思いが上手く言葉に出来なくて悩む年齢にはちょうど良いかもしれない。
    言われた言葉に悩むよりも、自分の吐く言葉の色や形に、もっともっと気持ちをもって行けたらどんなに良いだろう。
    さあ、今年は自分の言葉に責任を持って生きよう。
    と、読後殊勝にもそう考え直すワタクシ。

    • nejidonさん
      だいさん!視点が新鮮ですね!
      指摘されるまで気が付きもしませんでした。

      そう言われてみると、どちら側にも解釈できそうな気がしてきます...
      だいさん!視点が新鮮ですね!
      指摘されるまで気が付きもしませんでした。

      そう言われてみると、どちら側にも解釈できそうな気がしてきます。
      ただ私は、語り手側から読み手への問いかけだと受け取りました。
      「あなたはこの場合どうですか?」という。
      他にも、読まれた方の感想を聞きたいものです。

      これ、とても素敵な内容の本なのです。
      そして、こんな風に思ったことさえなかったという、発見も随所にあります。
      言葉が目に見えなくて良かったと、実はこっそり思っております。
      2014/01/09
    • だいさん
      拝復
      nejidonさん

      気になったので、読んで見ました。
      抽象的なので、いろいろ考えさせられますね。
      まさに、哲学的、という表...
      拝復
      nejidonさん

      気になったので、読んで見ました。
      抽象的なので、いろいろ考えさせられますね。
      まさに、哲学的、という表現が似合っていると思いました。
      2014/01/19
    • nejidonさん
      だいさん、こんにちは♪
      コメントありがとうございます!
      お返事が遅くなってしまって、申し訳ありません。

      この本をお読みいただいたの...
      だいさん、こんにちは♪
      コメントありがとうございます!
      お返事が遅くなってしまって、申し訳ありません。

      この本をお読みいただいたのですね。
      嬉しいです、ありがとうございます!
      日ごろあまり読まれない分野なので、読みにくくはありませんでしたか?

      こういった本を中学生の前で読むと、全員しばらくの間沈黙しています。
      きっと考えているのでしょうね。
      読み応えのあるものを求める年齢ですが、その分選ぶ難しさもあります。
      読み方も難しくなるし、読んだあとのフォローも・・
      いや、それはしない方が良いのでしょうね、たぶん。
      考えてくれる、それだけでもう充分という気がしています。
      2014/01/22
  • ことばには力がある、発する人の心が見える。
    悩める人の憂いを癒し、悲しみに沈む人に手を差し伸べる。
    やわらかな母のことばに安らぎを覚え、恋人たちのことばは、ほのかに甘い。

    一度発したことばは取り戻すことができず、人を傷つけ、しまったと思うことはしばしば。それ故ことばを選んでいると口数も少なくなる。コロコロとことばが続くおばちゃん達の会話はやはり苦手。少ない言葉と黙っているだけで存在感のある健さんももういない。

    ことばの内側に秘められた、相手の心や思いの色や形が目に見えたなら、どんな世界になるのか。おーなりさんの色鮮やかなイメージは膨らみます。
    ぷわり、ほわん、とした感じのイラストが好きです。

    「言葉は、たっぷりとある心の、ほんのちょびっと。はしっこのかたち。」
    「とどいたことばが こもれびのように わらいますように」

  • 自分が大人であることを自覚した。
    理由がなければ、納得出来ないなんて。
    それは、悲しい事でもある。

    著者は、子供たちに語りかける。子どもたちに分かる言葉で。子どもたちと同じ興味を持って。むかし子供であったはずの、大人にはできないことである。


    ことばの形とは何だろう?色にも言及していた。五感に訴えると、形は視覚&触覚、物理的である。色は、個人差が大きいから感覚的と思える。

    誰かを傷つける言葉は針、針は突き刺さる。大事な忠告だと、木の実のかたち。現実的だ。
    木の実は芽が出るけれど、大きくするためには、水を与えないと成長しない。

    読者に語りかける手法は、法話である。話し手(ことばを発する側)、受け手(ことばを聞く側)、どちらになっても、ことば遣いには注意しなさいということ。
    教育的な意味では良い。
    だが、人間は自分とって都合よく考える。
    そのために、誰かに見てほしいのだ。針か、木の実かを。

    見えたらいいもの。
    見えないほうがいいもの。
    「だまっている」ことばの深遠さ。
    うそ。


    言葉のかたちは、心のかたち。
    日本の美しさである、おもいやり。
    相手を思いやる心、決して出すぎたりはせず、ことばは受けての心によって変化するのだ。

    また、
    消えていく話し言葉。
    形にしたものは文字である。日本語には同音異義語が多いと聞く。

  • もしも、ことばが目に見えたら・・・・。という<もしも>がたくさん詰まった一冊。
    美しい言葉は花、といったように水彩のやさしい色合いで表現されています。いわさきちひろさんが好きな方は気に入るのでは?
    特に印象に残ったのは、<花><針><固い実>の3つ。これらがどんな言葉を示しているのかはぜひ本文で。

  • 学生の頃、車内ラジオで「言葉は贈り物」と聞いたことがありました。どこかの会社の宣伝文句でしょうが、すごく心に残り、それからは言葉は受けとる相手を想って「選ぶもの」と捉えるようになりました。本書は、その考えに通ずるものを感じました。そして、表現してる色彩がやさしい。読み終えたあと、心に広がるあたたかさで幸せな気持ちになりました*

  • 「もしも ことばが 目に見えたら」
    嬉しい、悲しい、痛い、楽しい、幸せ……ことばの一つ一つは、どんなかたちをして、どんな色をしているのだろう。おーなりさんの柔らかな問いと色彩に、じっくり「ことば」と向き合える絵本。

    ことば自体は色も形も温度も匂いも持ちません。しかし不思議なことに、ポジティブなことばは目にするだけで前向きになったり、その逆でネガティブなことばで気が滅入ったり…人は「言葉」で心動くほど単純だと思うし、人は「言葉」で心揺さぶられるほど複雑だとも思います。
    ことばを発したり書き留めることは自分自身を表現することであり、他者にもそれが伝わること。プライベートで、ビジネスで、SNSでも、自分のことばの先に相手がいると理解して、ことばに責任を持って、ことばと上手に付き合っていきたいと改めて思います。
    日頃の言葉遣いを見直す良いきっかけとなる一冊でした。

  • 絵本作家、漫画家。エッセイや子どもの歌の作詞等、多彩な活動を続ける著者2013年の作品。友だちに教えられて購入しました。

    自分が投げかけた言葉が、どんな風に人に届いているか、とても考えさせられました。発した方もとても悩みますが、届いた側に「ことばのかたち」が残るものだと思います。何年たっても忘れないことも…。言葉そのもの・発するタイミング・強弱・雰囲気などいろいろ考えながら、相手との関係を大事にしたいと思います。

    時々読んで振り返りたい1冊です。お勧めします。

  • このブクログのレビューを見て購入。
    「もしも ことばが 目に見えたら」という発想と、やさしくも畳みかけるように迫ってくるその展開に引き込まれるようにページをめくっていった。自分が発する言葉に対しても”これはどんな形をしているんだろう”と、ふと思いを巡らしてみるのもよいと思う。
    すばらしい絵本との出会いに感謝!

  • 「もしも 話すことばが 目に見えたら どんなかたちを しているだろう」

    ふだん何気なく使っていることばが
    もしかたちをもっているとしたら、
    私たちのことばの使い方はかわるでしょうか。

    ことばの大切さを改めて考えることのできる一冊です。
    (N.Y)

  • 読み聞かせボランティアで3年生のクラスで読みました。
    児童からも、先生からも、すごく反応が良かった1冊です。
    「もしも、話すことばが目に見えたら、どんなかたちをしているだろう?」という問いかけから始まる、ポエムのような絵本。「ことば」には、パワーがあることを改めて気が付かされました。

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著者プロフィール

おーなり 由子(おーなり ゆうこ)
1965年、大阪府生まれの絵本作家、漫画家。女性。夫は絵本作家のはたこうしろう。
1982年『りぼんオリジナル』に「路地裏の風景」を掲載し、漫画家としてデビュー。1985年に初短編集『秋のまばたき』に続いて、1987年『六月歯医者』、1988年『グリーンブックス』、1990年『ともだちパズル』の計4冊の漫画作品を発表。
『天使のみつけかた』以降は絵本・挿絵を中心に活動しており、『だんだんおかあさんになっていく』などの作品を刊行している。

おーなり由子の作品

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