ふたり

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 431
感想 : 74
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062185295

作品紹介・あらすじ

講談社児童文学新人賞入選作家最新作。本が大好きな小学生二人が図書館で覆面作家の謎を解きながら育む淡い恋と友情の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 福田隆浩さんの作品3冊目。
    今回初めてガツンと恋愛要素が入ってて、淡い恋心の描写がすてきでした(*´ ꒳ `*)

    ストーリーもどんどん先を読みたくなるような展開で、スルッと読めちゃう。

    3冊読んで感じたことは、福田隆浩さんの作品はミステリーの導入として子どもたちに出会ってもらうと、今後、さらなる長編に挑戦する読書体力のある子どもたちが増えるのではないかな、ということです。

    高学年の子どもなら、内容も理解できるし朝読書で毎日読んでも1週間前後で読み切れる作品が多い。
    今後さらに福田さんの作品を読んでみたいと思う♬.*゚

  • YA一歩手前の子ども達にオススメ!
    主人公は2人。
    いじめがモチーフの1部になっているので、イヤだな…と思いましたが、それを凌ぐ魅力的な展開に心惹かれました。
    覆面推理作家の正体を調べる2人。
    淡い恋心がなんとも初々しい♡
    図書館と学校が主な舞台で、風呂敷を拡げ過ぎずシンプルで、ラストはすとんと腑に落ちるところも、子ども達にオススメできるポイント。
    大人の私も、読後感も最高でした。
    著者さん初読みでしたが、説教臭くなく背伸びしすぎず、子ども目線で描かれた素晴らしい作品でした。
    機会を見つけて、他の作品も読んでみようと思います。
    学校図書館にぜひ購入して、皆にオススメしたいと思います(^_^)v

  •  去年の冬に転校してきた佳純の机に数人の女子が何かをつっこむのを見た准。一冊の本がきっかけで、おたがいがミステリー作家、月森和のファンだと分かり、親しくなっていく。月森和には別名義の作品があると知り…。

  • 2014年度 青少年読書感想文全国コンクール高学年課題図書。

    ふむふむ。
    なかなか面白く読めた。

    小学校6年生の主人公2人、
    男の子准と女の子佳純の交互の一人称形式。
    佳純は転校生でクラスメイトから苛められているが、
    小学校もあと少しなので卒業するまでの我慢だと思っている。
    准は中学受験を控えた男の子。
    クラスメイトの佳純への苛めは嫌だけれど、
    きちんとみんなに、やめろよ、とは言えない性格。
    そんな2人が実は同じミステリー作家のファンだと知り、仲良くなる。
    ミステリー作家にまつわる秘密を協力して解き明かそうということになり、
    2人は毎週土曜に図書館で会うようになる。

    それぞれに悩みや事情を抱えながら、
    静かに、しかし着実にお互いへの信頼感を育んでいく様子に好感が持てる。

    舞台が図書館なので、本好きの琴線に触れやすい内容。
    本好きの子にはもちろんだけど、
    一人称なのと、改行と会話が多いため、大変読みやすいので、
    それ以外の子どもにもすすめやすい。

    課題図書にしては良い作品だったと思う(笑)

  • 小学生が覆面作家の正体を探る話だが、その中に淡い恋心やいじめの問題が盛り込まれている。読んでいると主人公が中学生ぐらいに感じる。読みやすく読後感も良い。

  • 転校して、クラスでいじめられていた女の子と、同級生の男の子が、図書館に通って、好きな作家さんの謎を解いていく...。小学校6年生って難しい年頃だなと自分の経験からも思いました。共通の好きな作家さんがあって、二人の仲が近くなっていくところは、ほほえましく、うらやましいなと思ってしまいました。

  • 初恋っていいですね…。
    ふたりともピュアで!

    主人公の准は、中学受験を控えた小学6年生の男子。
    去年転校してきた同じクラスの女子、小野さんがいじめられていることに気づいた准は、月森和という作家をきっかけに、小野さんと仲良くなっていく。
    月森和の別称をふたりで探しはじめるが、ふたりでいることで、クラスの皆からからかわれてしまい…。

    将来への不安とか、相手を思いやる気持ちとか…、この年齢の悩みや思いが、素直に伝わってきます。

  • おもしろかった!
    本好きな男の子と女の子が好きな作家の別名義をつきとめるために協力して謎を解いていく様子にはわくわくしたし、その手段も小学生が考えつくものとして無理があるような小難しいものじゃなかったのも現実的でよかったです
    でもわくわくだけでなく2人が学校、家族、将来のことなどの様々な悩みに傷つきながらもお互いを支えに耐えている姿は痛々しく、胸が締め付けられるようでした
    章ごとに2人の視点が入れ替わるので男の子は准くん、女の子は小野さんに感情移入しながら読めるかも
    謎を解く手がかりとして作中の小説に出てくる登場人物が著名な児童文学作家の名前なので本好きな子はあ、この名前知ってる!ってなるんじゃないかなー

  • 純粋におもしろく読みました。
    福田さんの『ひみつ』もおもしろかったのですが、こっちの方が明るくてよかったです。どちらも、ほぼ1文で改行されるので、本の厚みに対してサクサク読める。子どもにとっては達成感が大きいかも。

    いじめもあるのですが、そこが強調されることなく、ふたりのひみつ、なぞ解き、淡い恋心が絡んで、なかなかステキ。図書館が舞台になるのもいいです。(moco)

  • 本好きとしては楽しく読めた作品。
    大人に近づく不安とか戸惑いもありつつ、前を向いていこうとするこどもたちに共感できる。
    いやしかし、課題図書なのに小学生が好きだの付き合うだのってシーンがあるのは、今どき普通なのかしら?昭和の人間としては、読んでてドキドキしてしまう。

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著者プロフィール

長崎県の特別支援学校勤務。『この素晴らしき世界に生まれて』(小峰書店)で、日本児童文学者協会長編児童文学新人賞受賞。
『熱風』で、第48回講談社児童文学新人賞佳作受賞。
『ひみつ』(講談社)が第50回野間児童文芸賞最終候補作に、
『ふたり』(講談社)が2014年青少年読書感想文全国コンクール課題図書に、
『幽霊魚』(講談社)が2016年読書感想画中央コンクール指定図書に、
『香菜とななつの秘密』が厚生労働省社会保障審議会推薦児童福祉文化財に選ばれる。
『たぶんみんなは知らないこと』で第60回野間児童文芸賞を受賞。
その他、『おなべの妖精一家シリーズ1.2』『おはなしSDGs 人や不平等をなくそう 明日香さんは負けない』(講談社)など





「2022年 『たぶんみんなは知らないこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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