グリード 下

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 697
レビュー : 90
  • Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062186513

感想・レビュー・書評

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  • 映画では少し取り上げられていた、リーマンショックが舞台。グリード・イズ・グッド。今作に通底している言葉ですが、映画でも鷲津さんのセリフだけど、やっぱり一番有名なのはウォール・ストリートのゲッコーのセリフですね。
    ところで、シリーズとしては前作で一応の決着を見ていたので、今作からは新たなメンバーが登場したりと、こらからのシリーズ展開も楽しみです。個人的には前作でちらっと話に出たある女性が今後絡んでくかどうかが楽しみです。

  •  ハゲタカの鷲津ファンドがアメリカの象徴とも言えるAD社買収に動く。リーマンショック前夜の生々しいやり取りや、投資銀行家がまりにも希薄だった危機感と焦燥感をうまく表現している。想定しているアメリカ代表企業が買収対象になるという屈辱。モルスタを買ったBTMUの戦略など、思い起こすことが多い。すべてを鷲津の目線から捉えるのではなくて、新聞記者やアメリカ投資銀行家の視点など多面的に見させることに成功している。
     金融小説にも関わらず、鷲津の戦略が前作から引き続いて光っていて、とても爽快な作品。愛国心というものを、お金という切り口で浮き彫りにするというテーマもあるだろうか。アメリカの魂、日本人としての誇りが入り交じる。
     アメリカに渡った新聞記者の北村の台詞が印象的だった「不思議なもので国内にいる時は、日本経済や政治動向に興味がなかった。日本の行く末だの、希望なき未来だのという特集が組まれても、どこか冷たい目で見てみた。なのに、今は自国がやけに気になる。」これって本当にそうなんだ。海外に出て自身も気がついたことが多い。何のために日々身を削るのかって、大事な大義があってこそ成り立つもので、ぐらぐらしてたらやってけないから。

  • リーマンショックを舞台としたお話。
    フィクションだけど、あの頃どんなことが起きてたのかちょっとわかったきがする!
    ハゲタカシリーズとは知らなかったけど面白かった。

  • 企業買収を題材としたシリーズ第四弾であります

    サブプライム問題から発するリーマンショック、そして、世界同時不況時
    強欲(グリード)に塗れたアメリカにお仕置きを
    ということで
    ゴールデンイーグルこと、鷲津政彦が金融不安のどさくさに紛れて、アメリカの象徴を買っちゃうよってお話

    人も企業も初心を忘れてはいけません
    志を忘れてはいけません
    お給料は、幸せを与える対価であります
    過多なお金儲けは、手段であって、目的になってはいけません

    鷲津の買収劇には、裏の事情がある訳で・・・・・・
    これは、最後の最後のお楽しみ!!

    前作までのライバルたちがチョコチョコっと登場するのも良かったです
    経済のお勉強にもどうぞ

    さてさて
    騙されるのは、誰だ!!

  • 下巻。
    ADのCP返済、GCの崩壊、手ぐすねを引くワシントンD.C.・・・日米のマスコミを巻き込んでの大立ち回りで、物語は終局へ。

    おもしろかった!!
    鷲津やリン、飯島はそれはもう死線を越えてきた人物なので、一挙手一投足に痺れるのですが、
    アンソニーやジャッキーなどの若手ホープが、もがきつつも逞しくなっていく様には勇気づけられました。
    でも上巻に比べてストラスバーグの影が薄かったのは物足りなかったかな・・その分、ブル・ジミーが立ちはだかってたけど。

    "到底家を買えないような人に、マイホームの夢を見させてやる"
    うーん金融工学ってすごい。
    確率と変数によってカネでカネを生み出す錬金術。。
    それで荒稼ぎした結果の金融危機なんだけど、でも「危機といっても、カネの流れが止まっただけにすぎない」(P.353)
    ぃみゎかんなぃ。。。。

    もぅマヂ無理。。。

    貯金しょ。。。。

  • Greed is good.
    何度も繰り返すこのフレーズとストーリー展開にワクワクだった。特に下巻。
    さてあの映画も面白かったが、本書の映画化も楽しみだ。
    財務長官や大統領は誰が演じるのかな(笑

  • 真山仁の昨年(2013年)に出版された最新作「グリード」を読みました。

    真山仁といえば、映画やTVドラマにもなったハゲタカシリーズが有名。天才投資家・鷲津政彦が企業のバイアウト<買収>を仕掛ける経済ミステリー。経済もので、なぜミステリーと銘打つかは一連のシリーズを読んでもらえれば(もしくはTVドラマと映画化されている「ハゲタカ」シリーズを観てもらえれば)分かりますが、単純に買い叩くだけではなく、企業も血の通った人間が事業を起こしてやるもの。売上や利益というのはもちろんなんですが、企業が作りだす文化や産業構造、従業員の夢・生活も含めて、買った買われたでは括れない人間ドラマが詰っている。「ハゲタカ」シリーズはそうした経済と人とをうまくつないだ作品として、とても面白いと感じています。

    今回、鷲津が現れたのはリーマンショック直前の2007年アメリカ。サブプライムローン債から生み出された複雑な金融商品は投資会社に大きな利益をもたらしていたが、足元ではローン返済に苦しみ、破産を余儀なくされている多くのアメリカ人たちがいた。強欲(グリード)に魅せられた金融トップ界とは裏腹に、足元の現実が徐々に金融商品の崩壊と企業破産の連鎖という暗雲こめた未来が待っているのだった。鷲津はそんなアメリカ崩壊となる中で、どんな一手を繰り出そうとしているのか。。

    シリーズの最初は1990年後半のバブル崩壊によって苦しんだ日本企業の再生というところから始まりました。不況にあえぐ社会情勢とは別に、今は名前を聞くと懐かしく感じる”村上ファンド”などのような新進気鋭の投資ファンドが、いわゆる”モノ言う株主”として多くの企業を買収<バイアウト>していく中で、それを模した本シリーズが出てきたように思います。翻って、今はアベノミクスによる好景気で、不況という言葉はどこ知らずという感覚に我々は陥っています。でも、原発問題や未だに低い雇用・就職率など足元を見ると、やはり経済情勢はいつ危機に陥るか(バブル崩壊なんか一気でしたからね)分かりません。経済が崩壊し、企業が危機に陥ると、一番困るのがそこにいる人たちの生活。基本はエンターテイメント小説ながらも、資本主義社会で、経済の下に生きることを余儀なくしている私たちにとって、こういう現実はいつ起こっても不思議でないと感じずにはいられません。

    それでもミステリーながら、そこに生きる人間性というところに追求する姿勢はいい作品だなと思わされます。最後の最後で鷲津の狙いが分かり、それが冒頭に戻ってくるという構成もいいな。鷲津さん、やっぱりカッコよすぎます。

  • 読み終わるのが寂しい・・・とさえ思いました。鷲津の心の声が色っぽくて痛快でいいよね。

  • 最後は本当に意外な終わり方だった。
    小説上の人物ではあるが、鷲津に転がされた感じだった。
    自分が想定していたクライマックスとは違い、とっても面白かった。
    AD社と鷲津の間に、事前にやりとりがあったのがビックリ!
    今回の鷲津は勝ちだったなと思う。現在の時代とリンクしているところも多々あり、リアリティがあった。
    次はいつになるか分からないけど、次回作を早く読みたいです。
    でも、鷲津カッコイイなぁ…
    憧れる…

  • 2013/12/18
    もうねぇ、ヤバイっす!
    強欲主義にはdisagreeやけどテンポよくて痛快やわ!
    正味、仕事のいろははハゲタカ時代からの豆タンクに教えてもらった気がする。

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著者プロフィール

真山仁(まやま じん)
1962年、大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。読売新聞記者を経て、フリーランスとして独立。2004年、熾烈な企業買収の世界を赤裸々に描いた『ハゲタカ』(講談社文庫)でデビュー。これが代表作となり、ドラマ・映画化された。
「ハゲタカ」シリーズのほか、『虚像の砦』『そして、星の輝く夜がくる』(いずれも講談社文庫)、『売国』『コラプティオ』(いずれも文春文庫)、『黙示』『プライド』(いずれも新潮文庫)、『海は見えるか』(幻冬舎)、『当確師』(中央公論新社)、『標的』(文藝春秋)、『バラ色の未来』(光文社)、『オペレーションZ』(新潮社)がある。

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