- Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062186513
感想・レビュー・書評
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これだけの内容をよくまとめきったという感想。
どう着地させるか、はらはらしたがあっという間に読み終えた。これまでの登場人物を使い切り、ハゲタカシリーズも一段落かな?
まだ続いて欲しいと個人的には思っているが…鷲津の後継者は要らない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
よくできたシリーズ物は読んでいて楽しい。物語の本筋にかかわりなくちょっとした登場でも過去を思い出し懐かしさを覚える。
今回は、アメリカを舞台にリーマンショックを取り上げている。もちろん小説だからこの通りとも思わないが、うまい作家程「見てきたような嘘を言い」ながら話を作る。事実と錯覚してしまいそうだ。
それにしても鷲津政彦というシニカルなキャラクターはカッコいいね。1作目を読んだ時ほどの衝撃はないものの相変わらず輝きを放っている。次回作『シンドローム』も大変楽しみ。 -
4.0 下巻も一気読み。日本人がアメリカ経済界を手玉に取る痛快さ。経済ミステリーの面白さに目覚めました。ハゲタカシリーズ読んでみよっと。
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リーマンショックで徐々に蝕まれていくウォール街に飯島さんが、国際派としてGCに乗り込んで行く姿がカッコよかった。
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スカッとしました。私のような貧困層は、縁のない世界ですが、小説の中で、富裕層になったつもり。でも、やっぱり現実は厳しいな~
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リーマン・ショック前後を舞台にしており、当時の状況がとのようなものであったか知る手段の一つとしてよかった。
もちろん、展開は他のハゲタカシリーズと同様おもしろく、テンポよい。
個人的にはマジテックの話をもっと深めて欲しかった -
こういう勝ち方もあったのか!と思わせてくれる結末。鷲津がとても良い方に変わった上に、アメリカとも一戦交えたので、このシリーズはここで一区切りついたような印象。
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#読了。ハゲタカシリーズ第4弾。リーマンショックを背景とし、アメリカを代表する巨大企業アメリカンドリーム社に鷲津が迫る。リーマンショック前の、ワシントンやウォール街の緊張感が伝わってきた。
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ハゲタカシリーズの最新刊(発刊されて随分経ちますが)を読みました。
昔読んだハゲタカを更にスケールアップされた作品ですね。
「日本を買い叩く」と言ってた男が、今度はアメリカを。
リーマン・ショック時のアメリカを舞台に、アメリカの象徴と言われる企業を救済するべく暗躍する。(救済するという腹積もりはあったのだろうが、表向きは欲しいから買う、価値があるから買うというスタンスを貫き通す)
グリード(Greed)=強欲
自由の国アメリカの象徴となる言葉かも知れない。
強欲であり続けるからこそ、なんらかの解決策を見出し、そのために権謀術数を巡らす人々。
権力があればあるほど、益々強欲になる。表向きは世のため人のためという顔をしながら。
次はどこで活躍するのか。
北村記者のその後も気になるところですね。 -
身近なところで起きている遠い世界。
鷲ノ巣城は食事に行ったことがある。日本人オーナーに変わったというのはホントの話w。
TarrytownはHudson Lineだから地上に上がってもヤンキースタジアムは見えないと思うんだけど…。それに寂れた無人駅と書いてあったけれど、急行が止まる主要駅で寂れてるわけじゃない。他の駅もほぼ全部無人です。
考えてみたら同規模の日本の駅には何十人も駅員さんが働いている。経費かかるよね。
米国崇拝唾棄とその資本がなければ動けない矛盾が面白かった。 -
負けて、勝つーーー。
鷲津政彦かっこよすぎる。 -
まさにサムライ。侍も達人の域まで行くと、人を殺さぬ剣術にたどり着くのだそうだ。塚原 卜伝や柳生宗矩は剣を抜かずとも相手に「まいった」と言わせたとか。今回は相手に勝たせて自分も勝つ。この境地まで行きましたか~。次作が楽しみ
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なんとなく終わりが想像通りだったのですが、スピード感をもって読み切れました。リーマンショックの当事者は、このような感じだったのかな、と思えました。
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リーマンショックの前夜から当日までの投資銀行にいるものとその余波で右往左往するアメリカンドリーム社のCEOと
の攻防戦。確かにリーマンの時の内部の状況は大変であったと思うが、冷静に見れば、誰かほかの読者も言っていたがちょっと鷲津の動きが前の話よりあっと驚くようなところが少ないな。 FBIが出てきたり、最後に大統領が出てきたりで話は大きいけど、内容は前の巻の方が良かった気がする。
今後の活躍に期待! -
著者の代表作「ハゲタカ」シリーズともいうべき作品で、主人公の鷲津政彦がリーマンショック時に活躍する、という内容である。
現実にあったことと人に、架空の主人公の物語をかぶせる手法であり、主人公の予想通りのスーパーマンぶりは予定調和的なおもしろさで安心して楽しめる。
現実のリーマンショックを描いたノンフィクションのおもしろさ、凄さと比べてはいけない。飽くまで小説なのだ。でもリーマンショックの話を今頃って少し遅くない!?とも思ったが、気にしないことにしよう。真山仁の変わらないおもしろさがここにある。 -
下巻ではついにリーマンが破綻。
フィクションとはいえ、水面下で繰り広げられる人間ドラマはあまりにもリアルで引き込まれます。
そして圧倒的なスピード感。
わずか数日の出来事でありながら、目まぐるしく展開されるストーリーに、読者は疾走感からくる高揚に包まれたまま、登場人物たちとともに一気にエンディングへ。
最後の最後まで息つく暇を与えてもらえずに、読み終わった後には何かを成し遂げた際の余韻と心地よい疲労感に包まれます。 -
アメリカ金融の崩壊が確定的となった下巻は、
アメリカン・ドリーム社を巡る鷲津と投資家サミュエルの対決が軸。
天上人たちが札束で殴りあっている中でも、大多数のひとはコツコツ生きるしかない人間世界の滑稽さを感じる。
まさに金のある不幸。
過去の作品では、鷲津さん陣営が勝つもののイマイチしこりが残るというか、かなりの痛手を負う感があったけれど、本作はかなり爽やかな終わり方のように感じた。
上下巻のボリュームで、組織・登場人物がかなり多くて混乱する瞬間もあるが、深く考えず読んでいくとそのうち理解できるから問題ない。勢いで読み下すタイプの小説だから。
今回は芝野さんはほんのちょっとしか出てこず。
その分、正義感からNYに飛ばされてしまった日本人記者の北村がいい役割を果たしている。
しかし、鷲津さんのイメージは大森南朋だから、小説の中での描写にどうしても違和感を感じてしまう。
物語の舞台である2008年がすでに5年も前だということに寒気を感じた。
ちょうど大学4年生のとき、内定式の直前。日本もまっくら闇に転がり落ちそうになっていた。
だけど正直「ギリギリセーフ」だと思ったから、当時の3年生はまったく見える世界の色が違ってしまっただろう。
実際、次の代は新入社員が入ってこなかった会社もあるし(うちは半分以下になった)、派遣さんを切ったり経費が厳しくなったり、環境はがらりと変わったようだ。
そういう意味では、まさに渦中にいた私達は崩壊の音を聞きながらも、それによって痛みを味わうことはない特殊な世代なのかもしれない。
就活時は売り手市場、入社した時はすでに不景気の底。
この物語に出てくる会社の採用試験を受けたが、この世界で働いていたらどうなんていたんだろうな、とハゲタカシリーズを読む度に思う。
物語のようなドキドキワクワクなんてほとんどないだろうけれど。
http://www.horizon-t.net/?p=851 -
8
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サブプライムローンが弾けて、リーマンブラザーズが倒産し、アメリカ企業が総崩れとなるが、アメリカの投資家が、FBIを仕向けたりとあり得ない展開があるが、それをはねのけ、GCやADを救うなど、鷲津とサムライキャピタルはとんでもない会社である、そして、最後には大和魂をまざまざと見せつけ、アメリカ大統領にもお礼を言われてしまうなど、凄すぎる。この、続編も有るのか?とても楽しみにしております٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
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スケールがもう限界い近いところまできたのかなぁと思いましたが、まだ謎は残ったままなので、まだ続くと信じています。楽しみに待ってます。
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真山仁の昨年(2013年)に出版された最新作「グリード」を読みました。
真山仁といえば、映画やTVドラマにもなったハゲタカシリーズが有名。天才投資家・鷲津政彦が企業のバイアウト<買収>を仕掛ける経済ミステリー。経済もので、なぜミステリーと銘打つかは一連のシリーズを読んでもらえれば(もしくはTVドラマと映画化されている「ハゲタカ」シリーズを観てもらえれば)分かりますが、単純に買い叩くだけではなく、企業も血の通った人間が事業を起こしてやるもの。売上や利益というのはもちろんなんですが、企業が作りだす文化や産業構造、従業員の夢・生活も含めて、買った買われたでは括れない人間ドラマが詰っている。「ハゲタカ」シリーズはそうした経済と人とをうまくつないだ作品として、とても面白いと感じています。
今回、鷲津が現れたのはリーマンショック直前の2007年アメリカ。サブプライムローン債から生み出された複雑な金融商品は投資会社に大きな利益をもたらしていたが、足元ではローン返済に苦しみ、破産を余儀なくされている多くのアメリカ人たちがいた。強欲(グリード)に魅せられた金融トップ界とは裏腹に、足元の現実が徐々に金融商品の崩壊と企業破産の連鎖という暗雲こめた未来が待っているのだった。鷲津はそんなアメリカ崩壊となる中で、どんな一手を繰り出そうとしているのか。。
シリーズの最初は1990年後半のバブル崩壊によって苦しんだ日本企業の再生というところから始まりました。不況にあえぐ社会情勢とは別に、今は名前を聞くと懐かしく感じる”村上ファンド”などのような新進気鋭の投資ファンドが、いわゆる”モノ言う株主”として多くの企業を買収<バイアウト>していく中で、それを模した本シリーズが出てきたように思います。翻って、今はアベノミクスによる好景気で、不況という言葉はどこ知らずという感覚に我々は陥っています。でも、原発問題や未だに低い雇用・就職率など足元を見ると、やはり経済情勢はいつ危機に陥るか(バブル崩壊なんか一気でしたからね)分かりません。経済が崩壊し、企業が危機に陥ると、一番困るのがそこにいる人たちの生活。基本はエンターテイメント小説ながらも、資本主義社会で、経済の下に生きることを余儀なくしている私たちにとって、こういう現実はいつ起こっても不思議でないと感じずにはいられません。
それでもミステリーながら、そこに生きる人間性というところに追求する姿勢はいい作品だなと思わされます。最後の最後で鷲津の狙いが分かり、それが冒頭に戻ってくるという構成もいいな。鷲津さん、やっぱりカッコよすぎます。 -
面白いのは間違いないが、最後は失速?
最後はどうなるのかと夢中で貪り読みましたが、チョットお上品にまとまり過ぎてて残念。
アメリカをコテンパンにして欲しかったかな。
そうは言っても、途中まではかなりの興奮度だったので★4つ。
ハゲタカファンは是非! -
中盤の中だるみがやや残念。
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「ハゲタカ」シリーズの第4弾。
前作で、中国の国策ファンドとの間で、
日本のアカマ自動車に対する熾烈な買収合戦を行っていたその裏で、
アメリカの金融危機(サブプライム~リーマンショック)に乗じて、
鷲津が、アメリカのシンボリック企業の買収を画策するストーリー。
ぶっちゃけ、
リーマンショック絡みにお話には、若干の今更感もありましたが…、
よくよく考えてみますと、
前作を原作とした劇場版の制作途中で、リーマンショックが発生し、
急遽、劇場版の脚本を、
リーマンショックを絡めた内容に書き換えた経緯はありましたが…、
まだ、小説の方では、リーマンショックを扱っていませんから、
企業経済小説としては、やっておかないと…といぅことでそぅか…。
鷲津は、リーマンショックの機に何をしていたのか…?、
といぅ命題に対して、とても興味深い面白いお話でした。
上巻は、サブプライムショック~リーマンショックまでの間の、
鷲津と、その対抗勢力との、いわば画策合戦的な内容でしたが、
やはり、実際に起こった史実をトレースしなければならないだけに、
長い長いプロローグといった印象も、強かったかもしれませんが…、
下巻は、いよいよこのリーマンショックに乗じて、
投資銀行の救済とシンボリック企業の買収といぅ、
シリーズ史上でも最大級の本場のメガディールに、
日本人の鷲津が、どのよぅに挑んでいくのか…?、
といぅ、「ハゲタカ」らしぃ展開が楽しめました。
投資銀行の救済とシンボリック企業の買収のスキームは、
当時、話題となったエポックメイキング的なスキームであり、
ファイナンシャル的にも、妥当な落とし所だったと思います。
これに、鷲津の日本人としてのマインドがうまく絡められており、
最後の種明かしでは、胸が熱くなるシーンもありましたが…、
その心境の変化が、次回作以降の弱点となるのかどぅか…??
お話や登場する人物、組織の幅の広さから、
これまでの集大成的な印象もありましたが、
最後の、記者の北村の移動先が、
次回作の伏線の1つになるのでそぅか…??
面白かったです。