猛毒中国ビジネス 中国人OLは見た!

著者 :
  • 講談社
3.50
  • (0)
  • (2)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 23
感想 : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062187534

作品紹介・あらすじ

中国に進出した日本企業30年の歴史は、ただ「喰われる」ばかりだった?

本書は、日本の某中堅広告代理店で上海万博プロジェクトの最前線に立った
中国人女性が、自らの遭遇したショッキングな体験談を綴ったものです。

リーマン・ショックを乗り越えて過剰な自信を持つようになった中国では、
ノコノコやってきた外資などただの「アイディアを盗む」対象でしかありません。
ならばと現地において信頼できるコネを作ろうとしても、
「私は有力者と知り合いである」と自称する詐欺師に騙されるばかり。

たとえ中国人であっても、この中国ビジネスの現場では大きな苦労を
強いられたのです。

しかし、やられっぱなしでいるわけにはいきません。
強引な契約解除にどう抵抗するか、踏み倒しを奨励する中国企業から
いかに債権を回収するか。
著者の張さんは深い幻滅を味わいながらも奮闘し、結果的には破綻した
ビジネスであっても、一定の結果を残すことができました。

これは、これまでの日本人が中国など海外に抱いていた思い込みに
基づいていては、決して実現できない結果でもあったでしょう。

本書は豊富な実例から、中国のみならず海外ビジネスに関わる人間にとって
欠かせない教訓と基礎知識を伝授します。

中国に対して溜飲を下げるばかりではなく、「ではどうするのか」という
処方箋まで提案する、唯一無二の「中国本」の登場です。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 著者が序章で語っているように、中国市場はジャングルのように先を読むことが難しい。その実例豊富な、チャイナビジネス・エンタテインメント。

    ・一番お金の無駄になる本は、「中国人はメンツを重視する。中国人はどうのこうの。今の中国人はこう思っている」と、中国人の特徴を延々と語っているものです。
    こうした本に意味がない理由は、極端に言えば、ケースバイケースだからです。

    ・歴史的な経緯を考えると、私は台湾人に嫌われても仕方がないはずですが、彼らはとても親切で、礼儀正しかったのです。道を聞いても、とても丁寧に案内してくれました。
    思えば、香港でも同様の体験をしました。香港人も礼儀正しく親切でした。同じ中国人でも、大陸で私が目にした人たちとは大違いです。
    …台湾旅行の間、「もしかしたら、親切な台湾人の姿は、本来の中国人の姿なのかもしれない」と私は考えていました。儒教の精神を持ち、礼儀を重んじるのが伝統的な中国人の姿だからです。
    では今の中国人は、いったい何なのでしょう?

    ・中国では信頼の基準が何なのかわからないので、商売がやりにくくなっています。日本なら、口約束でも守られます。アメリカでは、契約書を締結した時点で強く拘束されます。中国は、アメリカの考えやスタイルを多く取り入れ、アメリカに近い部分が多いとも言われていますが、契約書の効力が高くありません。では、何に効力があるのでしょうか?分かりません。「コネ」はもちろん欠かせませんが、コネにも限界があります。
    …私が中国ビジネスに携わったときは、何度も何度も確認し、電話で話した後、必ず証拠を残すためにメールで同じ内容を送信して再確認させるようにしていました。会議議事録も、必ず24時間以内に日本語と中国語のものを同時に作成し、送信し、確認してもらっています。さらに、確認した会議議事録は、プリントアウトに必ず双方のサインをして、保存しています。

    ・急速な発展とともに、中国はとても自信を持つようになりました。中国で私がもっともよく耳にする言葉は、「中国には、中国の事情や特色があります。中国には、中国のやり方があります」です。
    自信を持つことは大変結構なことですが、正しい自信の持ち方は、謙虚さをベースにしたものではないでしょうか。

    ・中国企業との取引を通じて私は、請求の技をかなり身につけることができました。おそらく私は失業しても、金融機関の取り立て屋になれるでしょう。それほど過酷な請求トレーニングだったのです。
    彼らはどうしてこんなにも払ってくれないのでしょう。本当に払ってくれません。

    ・欧米では長年、多くの中国崩壊論が語られ、中国の崩壊によって世界情勢が不安定化するかのように論じられてきたが、これは的外れな議論である。正しくは、中国の崩壊によって、また成功によっても、世界は不安定化すると言わなければならない。中国ほどの規模の国がこれほど急速に成長すれば、既存の秩序が揺らぐことは避けられない。中国以外の国は、中国に適応し、中国と競わざるを得なくなる。―リチャード・マグレガー

  • 日本に帰化した中国人が書いた本。中国という国そのものにある空気感がおかしいらしい。焦燥感と表現されている。

  • 権力は必ず金銭とリンクしている

    役人とビジネスマンの 巨大な利益共同体

    本物のコネを持っている人は 明かさない、明かせない

    溢れふほどの幽霊ビル

    お金があれば何でもできる

    中国崩壊論と中国があらゆる国際会議の場で中心的地位を占めるようになる

  • やった者勝ちが許される様子。であるとすれば、まともな商売はなかなか難しい。そこを差っ引いて対応する必要があるのかな。

  • これは面白い。中国とのビジネスがいかに難しく危険かわかる。
    人のよい日本人は簡単にひねられてしまうだろう。
    中国人のキックバックを求め、灰色収入を当たり前とする習慣は社会文化に近いものになっていると思う。
    これは簡単に変わるものではない。
    中国とビジネスをしようとする日本人は、ぜひこの本を読んでからビジネス交渉に入るべきだ。

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

張益羽(チョウ・マウ、某中堅広告代理店勤務)
滞日歴12年。
上海の大学を卒業後、日本文部科学省国費留学生として来日。
表象文化を研究テーマとし、大学院修士課程を修了。
大学院在学期間中より国際会議等の通訳・翻訳、中国語講師等の仕事に関わり、2002年より現職。
さまざまな企業の中国マーケティング業務を経験し、上海万博などの大型イベントにも携わる。
日本企業と中国企業を両方担当してきた。
また、社内で初めて中国企業から日本円で億単位の入金を実現した。

「2014年 『猛毒中国ビジネス 中国人OLは見た!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

張益羽の作品

ツイートする
×