- Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062187909
作品紹介・あらすじ
OLの起源は意外に新しい。第一次大戦後の「職業婦人」と呼ばれる女性の出現。都市型知的女性労働者という存在はそれまでにない、きわめてモダンな社会集団だった。
「家計補助」「趣味修養」あるいは「自活の途を立てる」ため、台所から街頭へと進出した女性たちは、男性原理中心の職場に入り込み、いかなる人間関係のなかで、どんな仕事をしていたのか。
タイピスト、電話交換手、デパートガールなど会社での「補助的な仕事」を割り振られる一方、職場の花であることを求められ、結婚を機に早期退職を迫られる。「家庭内存在」であった時代には体験したことのない社会環境・労働環境のなかで彼女たちは何を思い、どう対処していったのか。大正~昭和初期の働く女性たちの意思と苦悩と悲哀、時代を支配するイデオロギーを、表象分析の手法で読み解く。
感想・レビュー・書評
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大正~昭和初期に誕生した職業婦人
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ビジネス
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1920,30年台の職業婦人の誕生とその変遷を新人サラリーマン君の一日に沿ってたどる。サラリーマン誕生物語の姉妹編。
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副題に「タイピストたちの憂愁」とあるように、主に1920年代の婦人タイピストたちを題材に「職業婦人」の成り立ちを調べた本。
かれこれ100年近くが経とうとしているのに、当時のOLの問題が今でも通じる部分がある、というのはどうなのよ。
文体は物語風になっているが、もっと思い切って物語に特化するか、あるいは物語を排除したかたちにするか、どちらかにするほうが読みやすかったかな・・・。