「放射能汚染地図」の今

著者 :
  • 講談社
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感想 : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062188029

作品紹介・あらすじ

原発事故は
まだ何も終わっていない。
そのことを日本人は
忘れてはならない。

福島で被災者とともに闘い続ける科学者の
3年におよぶ真実の記録!

福島に住む人々は、いまだ真相のわからない
被害に立ち向かっている。

福島第一原発事故直後、さまざまな学者がメディアで話題になったが、
なかでも、NHKのETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図』で、
行動する科学者として脚光を浴びた木村真三氏、初の著書。
彼の3年にわたる福島を中心にした日本とチェルノブイリでの活動を記しながら、
今も続いていてまったく終わっていない原発事故の影響について、科学者の視点からさまざまな警鐘を鳴らす。

3年経って、あまり影響を感じないから、もう自分には関係ないと思っている無関心な人間たちにも、
あらためて「まだ終わっていないし、自分にもまだ関係あること」と再認識させる。
3年目の3.11を目前にして、今こそ世に問う。

感想・レビュー・書評

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  • 2015年5月27日読了。
    この、木村先生という方は凄い。きちんと、知っておくべきことばかり。友人から敬遠されてでも、勧めたいと思ってしまう本。

  • NHKETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図」以降、著者は今も継続して福島で放射能の問題と向き合う市民と一緒に測定し続け、専門家の立場で科学的根拠に基づいたアドバイスを続けている。

    本の帯に「原発事故はまだ何も終わっていない。そのことを日本人は忘れてはならない。」と書かれている。
    色々なことが報道されなくなり、みんなの関心がよそに移って忘れられていく。けど、現地にいる限り、故郷を残して避難生活を送っている限り、終わらない。

    著者は、それまでも自分の足でフィールドワークして研究をしてきた。この震災事故でもそれが存分にいかされる。活動には信念があり、判断は測定値に依拠する。それが市民のなかに入り込み信頼を得ている所以だろう。

    この本の中で、著者は自らの生き方を示して、これからの若い人への期待している。
    この日本はどんどん弱い者は切り捨てられ、長いものにまかれ泣き寝入りするしかない国になってしまう。
    一人一人が科学的な目をもって、現実を冷静に判断できるようになってほしい、一緒に行動していこう、そんな気持ちが込められた本だ。中学生や高校生大学生にぜひ読んでほしい1冊。

  • 先日、聞いた講演内容が詰まった一冊。改めて復習になった。放射能の影響は過大評価も過小評価もしてはいけない。市民科学者となり、事実を自分の目で確かめながら、判断していくことが大事である。報道されてない福島の現状もよくわかる。精神医学的にはチェルノブイリではPTSDが従来とは違った形で起こり、フラッシュバックではなくフラッシュフォワードという心理現象がおこるというのが興味深い話であった。

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著者プロフィール

1967年愛媛県生まれ。放射線衛生学者。2000年北海道大学より博士号(地球環境科学)取得。放射線医学総合研究所、労働安全衛生総合研究所を経て2011年8月より獨協医科大学准教授、同大国際疫学研究室長。チェルノブイリ原発事故被災地ウクライナにおける健康調査の功績からジトーミル国立農業生態学大学より名誉教授号を授与される。東海村臨界事故の経験から、福島第一原発事故直後に現地入りして放射線量測定、サンプル採取を実施。汚染の実態を明らかにし、その様子はNHK ETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図』で反響を呼んだ。2013年より福島県在住。

「2014年 『「放射能汚染地図」の今』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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