日中「再」逆転

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  • 講談社
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感想 : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062188050

作品紹介・あらすじ

テロの続発、シャドー・バンキングの破綻、そして賄賂をなくすとGDPの3割が消失するというほどの汚職拡大……中国バブルの崩壊は、2014年に必ず起こる!
 日本人として、中国の指導者・経営者たちと最も太いパイプを持つ著者の、25年にわたる取材の集大成!!

感想・レビュー・書評

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  •  「週刊誌的」なタイトルだなーと思ったら、なんのことはない、著者はしゅーかんし関係の人。
     薄っぺらなタイトルに違わず記述も薄っぺら。
     ご本人の自社サイトでの宣伝=http://gendai.ismedia.jp/articles/-/38191

  • ブログを初めとし、数冊過去に読んだ事のある同著者の比較的新しい著書。かなり書きたいように書きまくった感がある事、また著者の推測の域を出ない箇所が多々あるが、他の中国に深く関わっている人々の著作も、特に政治に関しては公式発表の裏に何があるのかを推測しているので、中国と言う国はそういうモノなのだろう。

    現在北京に在住する身としては、あまり反日が盛り上がられると困るが、どこに着地点を持っていこうと行っているのか良く分からなかった。もし本作品のように習近平氏が個人的な気持ちが強く反映されているとすると中々収束は難しい。

  • アベノミクスのヨイショ本としか思えない。
    日本がGNPで中国に抜かれたのは明らかだが、再逆転はないだろう。どうでもよい話だが、中国の首脳部まで国家の発表する経済成長率や統計データを信じてないという話には苦笑した。

  • 中国を理解できる。

  • タイトルの通り、アベノミクスが成功するのに対し、文革への回帰を目指すかのような習近平の政策が行き詰まり、一旦は中国に追い抜かれたかのように見えた日本が、その多くの優れた長所から逆転するという話で、日本人に勇気を与えてくれる本である。この近藤さんという人は北京大学に留学し、『北京大学三カ国カルチャーショック』という破天荒な?本を書いた人だが、のちに講談社系の雑誌『週刊現代』『フライデー』などの記者、編集者を経て、講談社の中国での会社の副社長まで務め、現在は『週刊現代』の副編集長である。『週刊現代』は3・11以前からするどい原発報道をしてきたが、3・11以後は一貫して脱原発の立場で記事を書いている。グラビアやセックスの記事も多いが、ぼくは記事によって時々は目を通す。もっとも、中国に対しては辛口である。本書で印象に残っている話の一つは、中国のスポーツ選手は強調心がないから団体競技ではだめだという点である。そう言われてみれば納得する。また、日本の街のきれいさ、日本人の「おもてなし」の美点はたしかに世界にほこっていいと思う。ぼくの知り合いの中国人で、日本に旅行にきて、日本人の美点を知って感動したという人は少なくない。ただ、近藤さんのアベノミクスに対する評価は少し高すぎるのではないか。安部さんはおそらく自分の祖父である岸に対する戦後の汚名を拭いたいという私憤が根底にあるのだろうが、その暴走ぶりはどれ一つとっても危なっかしい。

  • 昔、ソ連邦をいう国がありまして、散々破綻するという本が出てから10年以内に実際に、その国は変化しました。消滅と言ってもいいかもしれませんが、見方を変えればロシア共和国がその大部分を引き継いでいるので、引き継がれたと見ることもできるかもしれません。

    私は多くの自治区等を抱える中国も似たような結末になると思っています。それが10年以内なのかどうかは分かりませんが、その時期は指導者によって前後する可能性は十分にあることでしょう。

    昨年(2013)に中国は第5世代と言われる、習近平氏が名実ともに中国の国家元首となりましたが、この10年以上、ある意味バブルと言っても良い経済状態を今後、どのようにしていくのかが最も難しいと思われます。

    GDPは2011年頃に日本は抜かれましたが、習氏が現在進めている政策はどのような影響を与えるのでしょうか。私の勤務している会社の業績も、中国の経済状態の影響をかなり受けますので、今後の中国の動向には目が離せませんね。

    また、最近、自信を失いかけていた日本は、安倍首相になった頃から、東京五輪の誘致も決まり少しずつ元気になってきています。本当は日本と中国が協力し合って、アジア経済が発展するように、政治家のみなさんには努力していただきたいです。

    以下は気になったポイントです。

    ・中国ブランドが世界ブランドになれない理由は、中国企業が透明性・倫理観・品質等、多国籍企業に要求される資質を満たしていない(p31)

    ・シャドーバンキングの資金源は、「理財商品」と呼ばれる一般国民から集めた高利回りの投資ファンド、これに習政権が突然にメスをいれたのので、2013.6に市場が混乱した(p45)

    ・通称「発改委」と呼ばれる、中国国家発展改革委員会は、中国において官庁中の官庁、これが絶大な権限を有している(p47)

    ・中国には農村出身者で皇帝になった人物が三人いる、漢の高祖・劉邦、明の高祖・朱元璋、そして毛沢東(p54)

    ・勝ち組の集まりである「ダボス会議」でアベノミクスセッションが盛況ということは、日本の復活は本物と世界が認めていることを意味する(p68)

    ・中国の農業生産性はアメリカの半分、農地の移転が不自由なので生産性が上がらない(p76)

    ・今の中国の雇用制度はおかしくなっている、大学卒業しても就職先がないが、都市に出稼ぎにくる農民は引く手あまた(p81)

    ・シャドーバンキングは地方政府に財政赤字が許されていないから、はびこる。すでに20兆元に上ると見られるが、これは特定の資産と結びついているので、政府が本気になれば解決はそれほど困難でない(p86)

    ・世界史に名を残す政治家の共通点は、キャリアの途中で大きな挫折をしている、リンカーンは連邦下院議員の座をおろされて10年間下野した、チャーチル首相も大臣経験後に、1930年代に10年間干された、安倍首相も同様(p96)

    ・中国で今必要なのは、戸籍制度の廃止、農地解放、メディアとインターネットの自由化、国有企業の民営化、政治の民主化、金融制度の市場化(p97)

    ・鄧小平が経済特区にしたのは、深せん、アモイ、スワトウ、珠海、海南島であった(p103)

    ・天安門事件後に鄧小平が行ったのは、1)趙紫陽総書記の執行部の退陣、2)上海党書記の江沢民を3三段跳びで共産党トップにした(p105)

    ・初代毛沢東は湖南訛り、二代目鄧小平は四川訛り、三代目江沢民は、揚州および上海訛り、四代目胡錦濤は江蘇訛り、五代目の習近平は中国標準語を話せる(p113)

    ・中国において汚職が発生しなかったのは、秦の始皇帝と、毛沢東のときのみ、なぜなら一人の皇帝とその他全員の奴隷しかいなかったから(p122)

    ・中国の二頭立て馬車統治システム(太子党と団派)は、伝統的な中国の統治システム、歴代の皇帝は、重臣の子弟と、科挙で選抜した農村部の秀才とを朝廷にいれて競わせた(p130)

    ・2008年の調査で、中国GDPの17%にあたる5.4兆円(66兆円)もの賄賂が存在するとされた、その割合は高所得者層が62%、中所得者層は5%、低所得者層はゼロ(p150)

    ・韓国、台湾、日本と、政治家や官僚の極端な腐敗撲滅を唱えた政権下では、経済が失速するという前例がある、今中国は、それを進めている(p154)

    ・2012時点で、シャドーバンキングの融資残高は30兆元、2012年だけでいえば、3分の2の2兆元(p168)

    ・胡錦濤は最後の数年間に政治の民主化を進めようとした、広東省のうかん村で、2012.3に全国初となる民主的な村会議員選挙を実施した(p189)

    ・2012.3.8に、年に一度の国会(全国人民代表大会の全体総会)が行われたが、薄煕来はそれをただ一人欠席し、中南海を防衛する人民解放軍を決起させてクーデターをおこそうとしたが失敗、1週間後、重慶市党書記を解任、に4.10には党中央政治局委員を解任された(p207)

    ・2014.1-2に、全国の記者へ統一試験を実施し、それに合格した者は期限5年の「新聞記者証」を発行するとした、試験前に18時間の研修を行うと発表した(p221)

    ・毎年3月の全人代で重要事項を採決するが、実際にはその半年前に開かれる共産党の重要会議で決めておく、それをさらに決めておくのが夏の北戴河会議(北京の北)で決まる、その参加者は、トップ7と、元常務委員11人の合計18名で退職者も現職と同等の権限を持つ(p229)

    ・中国4000年の歴史を鳥瞰すると、歴代王朝が崩壊するパターンは、1)北方の騎馬民族等の異国民の侵入、2)朝廷内部の内紛、3)民衆の蜂起(p257)

    ・ミャンマーは2014年にASEAN議長国になる、日本企業がミャンマーに工場を建てた場合、工員の賃金は中国の6分の1、2015年には周辺のタイから無関税で部品調達が可能になる、この雰囲気は1992年の中国の状況に似ている(p278)

    ・タイの賃金も中国並みに上がってきたので、ベトナム・カンボジア、ミャンマーが良い(p280)

    ・中国は秦の始皇帝以来続いていた人頭税(当時は農業税)を、2005年当時に来年から廃止すると宣言した(p288)

    ・2013年秋に、上海自由貿易試験区という経済特区を始めた、そこでは、医療・雇用・教育・都市再生・まちづくり、歴史的建築物の活用の6分野が対象となった(p293)

    ・日本が勝ち続けるだろう分野は、先端技術・文化コンテンツ・サービス・チームワーク(p297)

    ・2012年秋以降、中国製品のボイコットが続いたが、ダイキン・シャープ・パナソニックの空気清浄器だけは別(p312)

    2014年1月26日作成

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著者プロフィール

1965年生まれ。埼玉県出身。東京大学卒業。国際情報学修士。講談社入社後、中国、朝鮮半島を中心とする東アジア取材をライフワークとする。講談社(北京)文化有限公司副社長を経て、現在、『週刊現代』編集次長(特別編集委員)。Webメディア『現代ビジネス』コラムニスト。『現代ビジネス』に連載中の「北京のランダム・ウォーカー」は日本で最も読まれる中国関連ニュースとして知られる。2008年より明治大学講師(東アジア論)も兼任。2019年に『ファーウェイと米中5G戦争』(講談社+α新書)で岡倉天心記念賞を受賞。他に『アジア燃ゆ』(MdN新書)『未来の中国年表』『パックス・チャイナ 中華帝国の野望』(ともに講談社現代新書)など著書多数。

「2021年 『ファクトで読む米中新冷戦とアフター・コロナ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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